単純接触効果が失敗しているとき
万能に思える単純接触効果(ザイアンス効果)ですが、うまくこの心理効果がはまらずに失敗することもあります。 それは相手からの印象がすでに悪すぎるときです。先に述べたように、単純接触効果(ザイアンス効果)はか弱い効果です。
最初の時点で相手からの印象が悪いと、いくら接触の回数を増やしても相手から面倒に思われるだけです。そのような状態になってしまうと接触する度に印象が悪くなっていくという悪循環に陥ってしまいます。
この心理効果を使うのであれば、先に使えるだけの地盤を固めておかなければなりません。
恋愛以外にも有効な単純接触効果
単純接触効果(ザイアンス効果)は恋愛専用テクニックの心理効果ではありません。恋愛以外に仕事でも使うことができます。新しい仕事を外注しようとしたときに同じような外注先が何社かあった場合、まず声がかかるのは営業の印象が良いところからです。いくつかの会社と並べられて印象が良いということは、おそらくその営業の訪問回数が他社よりも多いはずです。
営業は足で稼げとよく言われたものですが、単純接触効果(ザイアンス効果)のことを考えると、間違いではありません。
自分にも単純接触効果はある?
毎日のように、というより常に自分が接触してる人間がいます。それは自分自身です。 毎日接触するどころか、1年365日、24時間、学校も職場へも常に一緒です。自分ですから当然です。毎朝のように鏡やガラスなどに映る自分の姿を見ますし、誰かと会話すれば常に自分の声を聞くことになります。常に接触し続ける自分自身には単純接触効果(ザイアンス効果)はないのでしょうか?
実は単純接触効果(ザイアンス効果)の影響を本人であっても少し受けています。毎朝、鏡で見る自分の姿は左右反転しています。しかし、本人からすると左右反転していても、それが本人の姿です。
しかし、写真などで左右反転していない自分の顔を見ると少し違和感を感じます。 これは鏡でよく見ている自分の姿の方が写真で見る自分の姿よりも見る機会が多いためです。
また、声も自分が出した声は頭蓋骨に響いた声を聞いているので、他人が聞いている声の印象と違います。動画などで録音された自分の声を聞いて違和感を感じるのはこのためです。
単純接触効果で職場恋愛を実らせる
学生は学校やアルバイト、部活やサークルと多くの異性に出会う機会があります。しかし、社会人になると、仕事に関する範囲内でしか異性に出会う機会がありません。仕事が終わってから、合コンや飲み会、休日に遊びに行ったりと、異性に出会う機会を作れなくはないものの、やはり学生の圧倒的な出会える異性の数には遠く及びません。仕事が忙しいとなおさらです。
そんな仕事が忙しい社会人でも、同じ職場内で良い人に巡り会える可能性もあります。職場内で好きな人ができたのであれば、単純接触効果(ザイアンス効果)の恋愛テクニックの出番です。
その恋心自体がすでに単純接触効果かも
好きになった人が新入社員などのように、最近新しく職場に来た人でなければ、もともと職場にいた、ということが多いです。今まで気にしていなかった人を好きになってしまったということは、職場で毎日顔を合わせているうちに単純接触効果(ザイアンス効果)が働いた可能性があります。
もしかすると、相手の方から単純接触効果(ザイアンス効果)の恋愛テクニックを先に使われていたりするかもしれません。
挨拶が最も簡単な単純接触
単純接触効果(ザイアンス効果)は相手と関わった時間よりも回数の方が重要です。だからと言って、用事もないのに好きな人に話しかけに行っても、相手の仕事を邪魔するだけで、内容がない雑談に付き合わせると逆に印象が悪いくなってしまうので賢い方法とは言えません。
そこで、「おはようございます」や「お疲れ様でした」のような、挨拶が最も簡単で自然な単純接触する方法になります。挨拶は必ずするものですが、意外と職場に着いたときに大きめの声で挨拶をして、その場にいる全員まとめて済ませてしまう挨拶の方法をしている人もいます。これでは好きな人と接触したことにはならないので、直接、相手に言うようにしましょう。
単純接触効果(ザイアンス効果)の方法で好きな人に接近するのであれば、そのチャンスを逃してはいけません。
同じ仕事をする
職場で自分のする仕事を自分で決める機会は少ないので、これは運に頼る方法ですが、好きな人と一緒に仕事をすることになれば、相手との距離を縮める大きなチャンスです。実際に一緒に仕事をしたことで恋愛に発展したというのは職場恋愛において王道です。
一緒に仕事を頑張るというプロセスも有効ですが、単純接触の回数が自然と増えることが大きいです。普段であれば、自然に接触する方法を考えなければなりませんが、その必要がなくなります。また、仕事で細かなやり取りをする必要があるので、連絡の回数も増えます。これらの連絡も単純接触に含まれます。