5.犬におすわりを教える際の注意点
注意点① 指示語は1つに統一
「おすわり」と同じ意味で「シット」など他の言葉を使うこともできますが、トレーニングをスタートする時点で必ず1つの言葉に決めておき、必ず家族全員で統一させることが大切。
同じ「おすわり」でも、相手によって違う言葉で求められると犬は混乱し、スムーズなトレーニングができなくなってしまいます。
注意点② おしりを押さない
上手におすわりできないからといって、愛犬のおしりを手で押して座らせるような行為はNG。恐怖心を覚えてしまうため、トレーニングが楽しいものではなくなってしまいます。
はじめは上手にできなくても、無理に座らせるようなことはせず根気よく進めましょう。
注意点③ トレーニングは短時間で
犬の集中力は5分~、長くても10分程度と言われてます。
トレーニング=嫌なものという認識にならないためにも、たとえ上手にできない日があっても、10分以内には切り上げるようにしましょう。
6.おすわりがうまくできないときの解決策
おすわりがなかなか上手にできないときには、このような方法を試してみてください。
おやつを握った手を上に上げても、後ずさりしてしまうときは?
しつこく追いかけたり、おしりを押して無理やり座らせるような行為はNG。
うしろに壁があるところを選べば、後ずさりしても壁に当たって止まることができます。
おやつを握った手に飛びついてしまうときは?
手を上げる位置を高くしてみましょう。
その際は、高く上げた手によって愛犬とのアイコンタクトが遮られないように注意が必要です。
どうしてもうまくいかないときは?
どうしてもトレーニングが上手にできないときは、しつけ教室を利用するのも1つの手です。おすわりを身に付けるだけではなく、なぜ飼い主さんとのトレーニングが成功しないのか、そこにある根本的な原因などの相談にも乗ってくれるので、他のしつけトレーニングにも大いに役立つでしょう。
7.おすわり以外に教えてあげたいしつけ
おすわり以外にも、教えておきたいしつけはさまざまあります。
どのしつけも、愛犬の命はもちろん、問題行動や他者とのトラブルを防ぎ、愛犬の幸せな暮らしを守るもの。一度に全てを教え込むことはできませんが、飼い主さんも楽しみながら、根気よく1つずつトレーニングをしていきましょう。
呼び戻し(おいで)
「呼び戻し(おいで)」は、飼い主さんが遠くにいる犬を呼んだときに、近くに来させるしつけです。
トラブルを回避させる他、災害などの有事の際に、確実に飼い主さんの元へ来させることができるようになります。
静止(待て)
「静止(待て)」は、飼い主さんの指示と同時に動きを止め、許可が出るまでその場でじっとさせるしつけです。
交通事故や、犬が口にしてはいけないものへ飛びついて食べてしまうのを防ぐことができます。
ハウス
「ハウス」は、犬がケージやクレートなどにスムーズに入り、そこで安心して過ごすことができるようになるためのしつけです。
愛犬の苦手な環境下でも心を落ち着かせることができるようになり、お出かけ時や災害時の避難先などでも役に立ちます。
ふせ
「ふせ」は、犬が肘とおなかを地面に密着している体勢のことをいいます。
この体勢を保ち、かつ犬がリラックスした状態でいられることが、本来の正しい「ふせ」。
興奮する気持ちを落ち着かせ、突発的な危険行為を防ぐことができます。
8.まとめ
犬の「おすわり」は、犬とその周囲の人がより平穏に暮らしていくためには欠かすことのできないしつけ。また、「待て」や「伏せ」など、他のしつけの基本となるため、子犬のうちから覚えておきたい非常に大切なものです。
「おすわりするといいことがある!」「トレーニングって楽しいな」
そんな風に感じさせる工夫をしながら、飼い主さんも楽しんでチャレンジしてみてください。
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