教育費、どうやって貯める?定期預金、保険、つみたてNISAも!


お金のプロの回答
  • 教育費は最低でも1,000万円程度かかる
  • 確実に教育費を貯めるなら定期預金や学資保険がおすすめ
  • 利回り重視ならつみたてNISAで

解説

篠田啓介
執筆・篠田啓介
慶應義塾大学経済学部卒業。みずほ銀行入行後、法人営業として企業向け融資や法人保険、M&A提案を行う。
その後、ウェルスマネジメント推進本部に異動し、富裕層を中心とした資産承継や資産形成コンサルティングに従事。バランスの取れたポートフォリオを提案し、資産防衛、形成を図りながら、次の世代に資産を承継する戦略を提案。

■保有資格
証券外務員一種
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
生命保険募集人
損害保険募集人
慶應義塾大学経済学部卒業。みずほ銀行入行後、法人営業として企業向け融資や法人保険、M&A提案を行う。
その後、ウェルスマネジメント推進本部に異動し、富裕層を中心とした資産承継や資産形成コンサルティングに従事。バランスの取れたポートフォリオを提案し、資産防衛、形成を図りながら、次の世代に資産を承継する戦略を提案。

■保有資格
証券外務員一種
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
生命保険募集人
損害保険募集人

教育費はどのくらいかかる?

教育資金は「人生の三大資金」とも呼ばれています。 以下に、幼稚園から大学までの教育費の目安を表にまとめました。
学校 公立 私立
幼稚園
(3年間)
約67万円 約158万円
小学校
(6年間)
約193万円 約959万円
中学校
(3年間)
約147万円 約422万円
高校
(3年間)
約137万円 約291万円
大学
(4年間)
約244万円 約469万円
合計 約788万円 約2,299万円

幼稚園から大学まですべて公立の場合、教育費の目安は800万円程度です。すべて私立に通った場合は2,000万円以上、最大で3,000万円程度かかるといわれています。

教育費の貯め方

公立か私立か、理系か文系かによっても必要となる教育費は変動しますが、一般的には子ども一人あたり1,000万円程度を目安にするとよいでしょう。子どもが複数いる家庭の場合は、人数分の教育費の準備が必要です。子どもが大きくなってから教育費用を貯めようとすると、多額の費用がかかり家計の大きな負担になるため、できるだけ早く教育費の準備に取りかかりましょう。

次に、より効率的に教育費を用意する方法を3つご紹介します。

定期預金

教育費を確実に貯める方法の一つが定期預金です。積立定期預金を利用すれば毎月一定金額を自動的に貯金へ回すことができます。定期預金は、解約しないと引き出せないので「ついお金を使ってしまった」という事態を防ぐことも期待できるでしょう。

ただし日本の低金利状態が続いているため、メガバンクの10年物定期でも金利は0.002%です。定期預金は、確実に貯金することはできますが、積立金額以上に大きくは増えないと思ったほうがいいでしょう。

学資保険

学資保険とは、子どもの教育資金を準備するための貯蓄型の保険です。毎月一定額の保険料を支払うことで、あらかじめ決めたタイミングで進学祝金や満期学資金が受け取れます。毎月の保険料が子ども用の貯蓄のような形で運用されるので、手元にあるお金を使ってしまう心配はありません。

契約者となる親が死亡した場合や高度障害になった場合など、それ以降の保険料の支払いが免除となり、満期時には教育資金を受け取ることができます。(保険料払込免除特約の場合)定期預金よりは運用利回りが高いのが特徴です。しかし従前に比べると予定利率は低下しているため、お金を大きく増やすことは難しいでしょう。

つみたてNISA

つみたてNISAとは、2018年1月にスタートした少額投資非課税制度です。毎年の非課税投資枠から得た分配金や譲渡益に税金がかからないので、効率的な資産形成が期待できます。定期預金や学資保険のように、引き出すときの目的の制限もないので、教育費を目的として資産形成してもいいでしょう。

年間の非課税枠は40万円、最大の非課税期間は20年ですので、最大で800万円(2022年に始めた場合)を積み立てることができます。定期預金や学資保険では、低金利の影響でお金がほとんど増えませんが、積立投資であれば元本以上にお金を増やすことが可能です。

投資に不安を覚える方もいるかもしれません。たしかに預金とは異なり投資ですので、運用成果次第で元本割れするリスクはあります。例えば教育費が必要なときにリーマンショックやコロナショックのような不況が発生すると元本割れになるリスクもゼロではありません。

しかしつみたてNISAで運用できる商品は、金融庁が選定した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されており、長期・分散・積立というリスクを低減させる仕組みのため、安全性が高い傾向です。

文・fuelle編集部