ヨガのインストラクターの入り口になったら、ぜひ一度ゆっくり考えてみて欲しいのが「自分のヨガスタイル」についてです。

例えば「医者」とひとくくりにしてもそれぞれの専門科目があるように、ヨガにも専門性や多様性が求められています。

自分の得意を見つければ、ヨガのインストラクターの仕事も間違いなく今より楽しくなるはずです。

RYT200はスタートライン。ヨガインストラクターとしての専門性を探る

『YMCメディアカルトレーナーズスクール』より引用
(画像=『YMCメディアカルトレーナーズスクール』より引用)

ヨガのインストラクターとしてもっとも有名な資格はRYT200であり、さまざまな情報が発信されています。

ただ、RYT200はあくまでスタートの資格。

一生で学びきれないほどのヨガの深淵な知識の一部分から、指導者になった場合に最低限必要な部分のみ抜き出して学んでいるに過ぎません。

これからはますますヨガインストラクターが増えていく時代です。

他のインストラクターと自分を差別化するにも、自分の得意を磨くためにも、ヨガのインストラクターとして専門性を身につけたほうが得策です。

ここからは「ヨガインストラクターの方向性」をテーマに解説していきたいと思います。

ヨガの種類はこんなにある!ヨガインストラクターの方向性を解説

『YMCメディアカルトレーナーズスクール』より引用
(画像=『YMCメディアカルトレーナーズスクール』より引用)

数ある種類のヨガから特定の流派のヨガインストラクターとして極める

まず考えられるのが、自分の好きな流派(種類)のヨガを極めることです。


  • アシュタンガヨガ
  • アイアンガーヨガ
  • シヴァナンダヨガ
  • イシュタヨガ
  • クリパルヨガ
  • クンダリーニヨガ
  • 沖ヨガ
  • インヨガ
  • アクロヨガ

などは代表的なヨガの流派や種類ですが、他にも数えきれないほどさまざまな流派や種類があります。

自分の「師(グル)」について、生涯同じグルから学んでいく覚悟がある人や、そうしたいと決めているのであれば、その流派で極めていくことで、ご自身のヨガがどんどん深まっていくはずです。

他にも一つの流派や種類のヨガを突き進めることで、ヨガにおける迷いが減る、自分の流派の考えを正々堂々と伝えられる、流派の仲間との意識が高まるといったメリットもあります。

産前・産後・シニア・キッズ・ベビーなど「特定の人向けヨガ」を極める

次に多いのが、産前・産後・シニア・キッズ・ベビー・アスリート・不妊治療中のカップル・乳がんサバイバーなど、特定の人に向けたヨガを教える道です。

例えば、ご自身が産後の不調にヨガを始めてそれが人生を変えたとか、乳がんの術後にヨガを始めてすごく調子が良くなったといった経験からヨガを学び始めた人であれば、これは共感しやすいのではないでしょうか。

あるいは家族や友人など、身近な人の経験もきっかけになります。

もちろんヨガ全体の基礎知識は必要ですから、RYT200を取得してから各ターゲットのヨガを勉強していく人もいますし、その逆で自分の経験から特定のヨガを学び、そこからRYT200を目指すパターンもあります。

個人的には、自分や身近な人の特別な経験は財産になると思いますので、それを強みにしてヨガに生かしていくのはとても良いことだと思います。

骨盤底筋、顔、ヘッド&ショルダー、美脚、視力、などの「パーツヨガ」を極める

体の部位に特化したヨガも増えています。

人気なのは骨盤底筋や骨盤調整、顔ヨガ、美脚ヨガ、視力回復ヨガなどです。

上記では「ターゲット層」を限定するヨガインストラクターをご紹介しましたが、こちらは体のパーツにフォーカスしていきます。

ヨガをすることで、手足の先から頭のてっぺんまで全身がくまなく刺激される感じがありますが、確かに頭や目など細かい部分についてはそこまで時間がかけられないですし、座位のポーズが中心のクラスもあれば立位のポーズが中心のクラスもあるので、生徒さんとしては「脚だけ強化したい」とか「骨盤の歪みを治したい」とか、パーツへのニーズは需要があるのです。

ただ、先ほどの「ターゲット層を限定するヨガ」より「パーツヨガ」のほうが、全身に関する知識はより求められると思います。

例えば、視力に問題が悪いのは目だけに問題があるのではなく、首や頭皮に問題があるからかもしれません。

パーツヨガはオプション的に極めていくと面白いと思います。

その際に、やはり自分がパーツヨガを極めて良かったと思う経験があると説得力が増すでしょう。

呼吸、マインドフルネス、瞑想、アーユルヴェーダなどの「心のヨガ」

ヨガといっても、呼吸法や瞑想、あるいはアーユルヴェーダも含まれますので、これらを極めていくのも一つです。

RYT200を勉強すればどれもざっくり学べますが、極めるまでには至らないと思います。

もし、瞑想の素晴らしさを伝えたいのであれば、例えば1時間のヨガクラスでポーズに多くの時間はかけていられないはずです。

最近は、動くポーズのヨガよりも、精神的なヨガやヨガ哲学への人気も高まっていますので、この辺りを極めていくと心の問題にもアプローチができるようになります。

とはいえ、動くヨガが好きな人には良い評価が得られない可能性もありますので、やはり自分のヨガクラスのテーマや、自分がヨガで伝えたいことは最初に的確に伝えたほうがお互い気持ち良くクラスが終了できると思います。

アロマ、エアリエル、ヨガホイールなどの「オプションヨガ」

ヨガは本来、マットしか使わなくてもできるものですが、最近はアロマヨガ、エアリエルヨガ(ハンモック)、ヨガホイールなどの道具を使って楽しむ流派や種類も多くなっています。リストラティブヨガもそうですね。

このあたりのヨガもニーズがありますので、極めていくと面白いでしょう。

ただし、道具がないとできない、道具を使うことで怪我のリスクが増えるといった懸念事項もありますので、まずは自分がそのヨガを大好きで、そのヨガでどれだけ恩恵を受けたか、それがどんな人の役に立つか、明確にして教えると良いと思います。