”疲れたときの一本”として栄養ドリンクを利用している方、多いのではないでしょうか。

果たして栄養ドリンクに頼ってしまって本当に良いのでしょうか?

管理栄養士が考える栄養ドリンクの是非、そして栄養ドリンクの代用としておすすめな飲み物や食材を紹介します。

栄養ドリンクを知って、正しく使えるようにしましょう。

栄養ドリンクとは

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

栄養ドリンクと日常的に使われている言葉ですが、そもそも栄養ドリンクとはどんな飲料を指すのでしょうか?

栄養ドリンクとは”肉体疲労時の栄養補給などを目的として販売されている飲料である”(Wikipediaより)とされています。

確かに、疲れたときや肌荒れなど何か栄養補給を!というときに手に取るイメージがありますね。

では、「栄養ドリンク」と一言でいっても分類されていることはご存知でしょうか。

栄養ドリンクの分類
・医薬品:病気(疾病)の診断、治療又は予防に使用されることが目的とされているものです。さらに、医師・歯科医師の診断に基づく処方せんが必要で、薬局で薬剤師から購入可能できるのが医療用医薬品(いわゆる病院でもらうお薬)。薬局やドラッグストアにおいて薬剤師または登録販売者等の薬の専門家の助言を得て自らの判断で購入できるものを一般用医薬品と言います。

・医薬部外品:医薬品ではなく、コンビニやスーパーなどでも一般従事者から購入できます。

・清涼飲料水:味や香りがある飲料のこと。医薬品のように、基本的には効能や効果などの表示をすることができません。

これらは上から順番に規制が厳しいイメージを持ってもらえるといいでしょう。

まずは栄養ドリンクの分類を知ることで、どこで購入できるのか?誰から購入できるのか?その位置付けを知ることも大切ですね。

栄養ドリンクで注意したい点

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

ここでは栄養ドリンクを選択する際の注意点をお伝えします。

①常用や過剰摂取には気を付ける

用量用法が定められている場合は、記載事項を守りましょう。

知らないうちにカフェインの過剰摂取になっている可能性もあります。

また清涼飲料水のように容量が定められていない場合でも、常用することは避けたいところです。

栄養ドリンクに頼る生活ではなく、日常生活や食生活から改善できるポイントが見つかると嬉しいですね。

②疾患をお持ちの方、お薬を服用している方は医師に相談

病気やお薬との飲み合わせによる影響が出る場合もあります。

かかりつけ医がある方は、必ず医師と相談すること。

市販薬などで飲み合わせが気になる場合は、お店にいる薬剤師の方と相談するなどの注意を払ったほうがいいでしょう。

③目的にあったものかを見極める

その栄養ドリンク本当に必要ですか?ということです。

”なんとなく最近注目浴びているから”、”なんとなくカラダに良さそうだから”といった、この「なんとなく」を信じて良いのでしょうか。

すべて自分のカラダに入っていくものです。

目的、本当に必要かどうかは見極めて行きたいですね。

ポイントとして栄養ドリンクを購入する際は、薬剤師や登録販売者が所在するドラッグストアなどで相談して購入するのもいいでしょう。

栄養ドリンクはおすすめ?

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

栄養指導を行なっていても聞かれることとして、「栄養ドリンクは飲んだ方がいいですか?」こんな質問です。

個人的見解として、おすすめはしません!

私自身も疲労を感じたとき、栄養ドリンクを飲むという選択肢は持っていないのが本音です。

そう考える理由は2つあります!

管理栄養士が栄養ドリンクを選択肢ない理由
1. 栄養ドリンクに含まれる栄養素の量が少ない
2. 砂糖を含むドリンクが多い

この2点が大きな理由です。

疲労に必要な栄養素が含まれてはいますが、果たしてその摂取量で十分なのか。

栄養素が取れるのは良いけれど、砂糖やカフェイン、添加物などの不要な成分も同時に摂取していないか。

これらの点を踏まえると、積極的に栄養ドリンクは飲まないなといった意見です。

できることなら普段の食事で摂取したいのが本音ではあります。

しかし最近では、砂糖不使用の栄養ドリンクや目的に応じた商品もあります。

栄養ドリンクを選択しない理由を解消するには、成分表示や原材料をチェックする習慣をつけていると情報をキャッチすることができるのでおすすめです。

誤解しないで欲しいのが”栄養ドリンク=飲んではだめ”ということではないので私が気にするポイントとして捉えてもらえると嬉しいです。

栄養ドリンクの代用におすすめな飲み物&食材

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

栄養ドリンクに頼りきっている、そんな人もいるのではないでしょうか。

そんなあなたに、栄養ドリンクの代用品になる飲み物や食材を紹介します。

栄養ドリンクの代用におすすめな飲み物:お酢

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

疲労回復には、お酢のクエン酸です!

最近ではお酢のドリンクなども販売されていますが、理想は手作りのお酢ドリンク。

もしくは料理の中にお酢を使ったレシピを取り入れるのがいいですね。

一つおすすめなお酢ドリンクレシピを紹介します。

お酢ドリンク(1杯分)
・穀物酢(もしくはリンゴ酢):大さじ1
・はちみつ:大さじ1
・お水:150~200ml

1. 穀物酢は電子レンジで数十秒加熱する。(こうすることで少し飲みやすくなります)
2. 穀物酢の中にはちみつを溶かし、お水を加える。

とても簡単なので作ってみてください。

夏場はお水ではなく好みで炭酸水でもいいですね。

ホットでも飲めますが、お酢のツーンとした香りが苦手な方は冷ました方が飲みやすいでしょう。

栄養ドリンクの代用におすすめな食材:豚肉

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

疲れたときに「アリナミン」を栄養ドリンクとして飲む方は、代用食材として豚肉を提案します。

アリナミンは、疲労回復に必要なビタミンB1誘導体である「フルスルチアミン」を配合し、疲れに発揮するドリンクです。

つまり、ビタミンB1を多く含む食材を取ることでその役割を果たしてくれます。

そしてビタミンB1が含まれる代表食材として豚肉です。

アリナミン以外にも疲労回復系の栄養ドリンクにはビタミンB1配合の商品が多数あります。

この栄養ドリンクにはどんな栄養素が含まれているのかな?とみると、食材の代用も思い浮かぶかもしれませんね。

栄養ドリンクをうまく使いこなしましょう

『yoganess』より引用
(画像=『yoganess』より引用)

個人的には栄養ドリンクは積極的には飲むことは多くないです。

しかし、いざというときの救世主となることもあります!

みなさんのライフスタイルにうまく取り入れ、必要でない方は代用や使い方を参考にしていただければと思います。

田原奈々絵
管理栄養士&ヨガインストラクター

大学卒業後、管理栄養士免許を取得し内科クリニックにて主に生活習慣病の方への栄養相談を年間のべ250名の患者様に行う。 患者様とお会いする中で、慢性疲労(副腎症候群)の方と多く会う機会があり、食事面だけでなく呼吸を行うことで自律神経を整え、身体の不調を改善していきたいと考えヨガインストラクターの資格を取得する。

提供・yoganess



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