加速する円安、輸入コスト増による値上げラッシュ、支出が増えても上がらない賃金……。“悪い円安&インフレ”の時代を迎えた日本。今までと同じお金の使い方を続ければ、家計崩壊のリスクに晒される可能性も。今回は家計再生コンサルタントの横山光昭氏と、マネーコンサルタントの頼藤太希氏に話を聞いてきた。今こそ家計を再構築し、円安&物価上昇のダブルパンチに備えよ!
今は“掛け捨て型”のほうが圧倒的にオススメ
万が一への備えは欠かしたくないが、損はしたくないもの。だが、そんな意識が家計のムダを生む。
「手元に何も残らない“掛け捨て型”の保険より、貯蓄を兼ねた“貯蓄型”の保険のほうが一見お得に見えますが、今は“掛け捨て型”のほうが圧倒的にオススメ。貯蓄型は支払っている保険料のすべてが貯蓄に回っているわけではありません。たとえば1万円の保険料のうち、経費や手数料、保障の掛け捨て部分が5000円だとしたら実質5000円しか積み立てられていないことになります。
さらに、インフレ下においては、積み立てた資産の価値が目減りするリスクもあります。それならば、最低限の掛け捨て型で備えつつ、残りの金額は投資での運用に回したほうが、はるかに資産増が見込めます」(横山氏)
横山氏いわく、そもそも保険とは損をする可能性が最も高い金融商品。掛け捨て型の保険で万が一には備えておきつつ、資産は保険ではなく投資で増やすと割り切ったほうが無難のようだ。
家計を守るためケチらず加入しておくべきなのが、がん保険
▼20年間、保険料を払った場合の比較 積み立て型なら、毎月2万5000円払うことで20年後に約660万円が解約返戻金が帰ってくる計算だが、掛け捨て型との差額を投資で運用したほうがリターンが大きい
そもそも、日本は公的保険が充実しており、高額療養費制度を活用すれば仮に医療費が100万円かかっても自己負担額は数万円程度で済む。だが、頼藤氏は「家計を守るためケチらず加入しておくべきなのが、がん保険」だと語る。
「がんは日本人の死因第1位ですが、医療の進歩によって治せる病気になりつつあります。そのため手術や入院期間は短くなっていますが、そのぶん、その後の通院や治療の期間が延びる傾向が。その間働けないとなると、貯蓄だけでは心もとない。がんと診断された時点で受け取れる診断一時金は用途が限定されてないことが多く、生活費に充てることも可能です。また、費用が全額自己負担となる先進医療を選択しても、がん保険で高額な治療費が賄えます。備えるという点で、がん保険は必ず加入しておくべきです」
保険貧乏を嫌うあまり、本当に必要な保障さえ切ってしまっては本末転倒。がん保険だけはしっかりと加入しておくことが家計を守ることにつながるようだ。
【マネーコンサルタント 頼藤太希氏】 (株)Money&You代表。中央大学商学部客員講師。『1日1分読むだけで身につくお金大全100』『はじめてのNISA&iDeCo』など著書・監修書の累計部数は77万部超
頼藤太希氏
【家計再生コンサルタント 横山光昭氏】 マイエフピー代表。個別相談で2万1000件以上の家計を再生。約90万部のベストセラー『3000円投資生活』シリーズ(アスコム)をはじめ著書多数
横山光昭氏
<取材・文/週刊SPA!編集部> 週刊SPA!編集部
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