目的を達成させるためには手段は選ばない。でも、物事には限度というものがあったりします。今回は、先輩社員の営業成績アップの驚くべき手段を目の当たりにした後輩社員に話を聞きました。
営業トップのフットワークが軽い先輩女性
写真はイメージです。
莉子さん(仮名・32歳)は小売店の顧客システムをライセンスするソフト開発会社に勤めています。入社のきっかけは、同じ大学出身で同じサークルだった朋美先輩のラブコールだったそうです。朋美先輩(仮名・36歳)は、莉子さんが入社した時には既に営業成績のトップに常に入り込んでいました。
「朋美先輩は、日本全国津々浦々アポをとっては上司の許可も待たずに弾丸営業をしてしまうくらい積極派なんです。その甲斐あってか、うちの会社の製品は徐々に知名度が上がっていって、そのうち本社を移転するほどになっていました。私はいつもすごいなぁと思いながら、彼女が営業に出かけていくのを見ていました」
その一方、のんびり型で石橋を叩いて渡る派の莉子さんの営業成績はずっと横ばいでした。そんなある日、莉子さんは朋美先輩の知恵を拝借して自分もステップアップしようと考え、彼女を食事に誘いました。朋美先輩は乗り気で提案を受けてくれ、日曜日の昼下がりに運河沿いのレストランでランチをすることになったそうです。
思いもよらないアドバイスに衝撃
食事をしつつ営業について様々なアドバイスを受けるうち、いつしか話題はいかにして顧客を獲得するかという内容になったそうです。その時に、莉子さんは少し酔いが回った朋美先輩の口から衝撃的なフレーズを耳にしてしまったのです。
先輩とランチした際の写真(莉子さん提供)
「女の武器ってなんだと思う?やっぱりさ、アレだと思わない?それでお相手の弱みさえちゃんと握ってれば上手くいくものよ」
最初は全くその言葉が頭で理解できないと思ったものの、朋美先輩の話の続きを聞いて自分なりに解釈した莉子さん。
「つまり、先輩が言いたいこととしては、営業先のキーマンと、その…男女の関係にさえなれば話は早いってことみたいでした。でもほとんどのキーマンって妻子持ちなんです。そうなれば当然そういう関係なんて、向こうは二人だけの秘密にしておきたいですよね。その状態のことが、先輩の言葉を借りるなら、『爆弾のスイッチはこっちにある』ってこと、だそうです……」
「どう?莉子ちゃん、わかる?」と朋美先輩は終始それを恥ずかしげもなく、むしろ自身の武勇伝のように自慢げに話していたそうです。