コロナ禍で注目される地方移住。実際に地方移住をした人の話を聞くと、後悔しているとの話も耳にします。そこで、今回は地方移住で失敗する人の傾向および注意点についてご紹介します。

コロナ禍で地方移住に関心を持つ人は増えている

マスコミの報道によると、2021年度の東京都の人口の「転入超過」の人数は前年より大幅に減っていること、さらに23区内でだけで見れば「転出超過」になっていることが明らかになっています。

その主な要因は、コロナ禍の生活スタイルの見直しです。

地方移住する際の注意点

移住後の生活は都会に住んでいるときと比べれば、当然違ったものになります。

移住に失敗した人の話を聞くと、お金の面で見通しが甘かったことが大きな後悔の1つとして挙げられます。具体的には以下の5つの点が注意です。

住居費

地方は都会と比べて一般的に古い住宅が多いです。そのため、住み始めた後の修繕が必要になり、その額が高額になるおそれがあります。

田舎暮らしに憧れて古民家を改装して住みたいと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、その場合は修繕費に相応のコストがかかることを想定することが大切です。

自動車関連費用

地方は車の使用を前提に成り立っている地域が多いです。そのため、都会に住んでいたよりも自動車に乗る機会が多くなりがちです。その結果、ガソリン代が想定外の出費になる可能性があります。

実際に総務省の「家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(2019年(令和元年)~2021年(令和3年)平均)」で、日本の政令指定都市政令市等などのガソリン代を比較すると、一番安いのは、東京都区部の19,56018,841円で、一番高いのは山口市の91,06193,630円と約5倍の差があります。

加えて、自動車に乗る機会が増えれば自ずとおのずと走行距離が増えますし、寒冷地であれば思わぬ事故に遭う危険も増えます。こうした理由から、自動車保険の見直しが必要になる可能性もあります。

光熱費

移住先が寒冷地の場合は、光熱費の支出金額が増える点も注意が必要です。

中でも、冬の灯油代は大きな支出になります。

上述した総務省の「家計調査(二人以上の世帯)」によると、灯油代が一番かかるのは、青森市の80,28579,197円です。その他上位の年都市も寒冷地が並んでいます。逆に東京は、ほとんどかかっていないことがわかります。

青森市 80,285円
札幌市 69,888円
盛岡市 51,621円
秋田市 49,841円
山形市 43,724円
東京都区部 2,025円