以前から綿棒に目をつけていた

――なぜ「綿棒」なのですか?

くろすけ「綿棒を初めて使ったのは、10年以上前に遡(さかのぼ)り、初めての作品であるペーパークラフトの『サツキとメイの家』を作った時になります。この作品はキットを改造して作っているのですが、キットには“雨どい”が付いていなかったんです。そこで雨どいを再現するために、紙素材の円柱状の物を探していたんです。でも小さい物はなかなか無くて、それで最終的に綿棒の芯にたどり着きました。綿棒の芯でもっと何か作れないかと、その時から思っていたんです」

――そこで今回のタタリ神に至ったのですね!

くろすけ「はい。ネットで調べても、綿棒の芯を使った作品を作ってる人は見かけなかったので、誰かにつくられる前にこの綿棒の究極系を作っちゃおう思っていたんです。それで思いついたのが“タタリ神”で、いばらの道へ進んだんです(笑)」

綿棒6500本で作られた“タタリ神”が迫力満点!今にも動き出しそう…
(画像=『女子SPA!』より引用)

サツキとメイの家

細かい単純作業

――今までで1番大変だった作品は何ですか?

くろすけ「う~ん、やっぱり…タタリ神かな。途中で心が折れたりもしました…。後、『サツキとメイの家』の瓦屋根も大変でした。瓦を1枚1枚再現するために、2ミリ四方の小さな紙を瓦型にして、1800枚くらい使ったので。『こういう作業好きなんでしょ』ってよく言われるんですけど、あんまり好きじゃないんです(笑)」

綿棒6500本で作られた“タタリ神”が迫力満点!今にも動き出しそう…
(画像=『女子SPA!』より引用)

瓦屋根の制作過程

――他にも大変だった作品はありますか?

くろすけ「天空の城ラピュタの、ロボット兵のゾートロープ(※)も大変でしたね。作ろうと思ったのは10年前くらいで、仕組みを調べたり模索したりしていました。実際の制作期間はこれも1年半くらいになります」

【動画で見る】⇒くろすけさん作のゾートロープを動画で!

※ゾートロープとは、静止画を素早く入れ替えることで、あたかも動いているかのように見せる器具のこと

綿棒6500本で作られた“タタリ神”が迫力満点!今にも動き出しそう…
(画像=『女子SPA!』より引用)

ロボット兵のゾートロープ