夏ならではの装いである「浴衣」には多彩なデザインが施されていますが、実は浴衣の柄によって様々な意味が込められているのはご存知ですか?そこで今回は、浴衣に用いられる柄が持つ意味について、ジャンル別にご紹介していきます。ぜひ浴衣選びの参考にしてみてください!
【和の花柄編】浴衣の柄がもつ意味3選!
①桜は「始まり・豊かさ」
日本を代表する花である桜は、春のイメージを持つ人が多いですが、浴衣の柄としても好まれる定番柄です。一年の始まりの季節である「春」の訪れとともに花を咲かせることから「始まり・豊かさ」を意味しています。
また、牡丹や菖蒲などの花と比べると、花びらや花弁などといった柄の種類・バリエーションがあるため、より浴衣姿を上品に演出してくれますよ。
②椿は「長寿・発展」
椿は花弁がまるごと落ちてしまうことから、縁起が悪いというイメージを持たれがちな種類の柄といえます。しかし、浴衣の柄としての意味は「長寿・発展」となり、イメージとは全く逆のポジティブな意味を持っているのです。朝顔と同様に丸いフォルムの花も、子どもすぎない可愛らしさがあります。
椿の花は、菖蒲・ひまわりなどといった他の花に比べて長生きする種類とされています。また、咲く時に大きく広がるように開花することから、発展や不老長寿などの意味を持つようになりました。どこかレトロな雰囲気があるため、浴衣に使われる花柄に比べて幅広い年代の女性が使いやすい、定番の古典柄といえます。
③梅は「繁栄」
梅は桜・朝顔と同様、日本で高い人気を誇る浴衣の柄の1つです。厳しい冬を越えて、他の花より先に開花する様子から「忍耐」という意味が込められています。また、小さな花が次々と開花していくことから「繁栄」などの意味も持っている点も魅力的です。
小さくて可愛い花は、浴衣の総柄としても多く用いられています。ひまわりや牡丹のようなインパクトが控えめになっている分、子どもから大人まで幅広い年代の女性に似合う定番の古典柄といえます。
【西洋の花柄編】浴衣の柄がもつ意味3選!
①ひまわりは「熱愛」
夏を代表する花の1つといえるひまわりは、いつでも太陽に向かって花を咲かせていることから「あなただけを見つめる」という意味が含まれています。浴衣の柄の場合、大好きな人に対する「熱愛・憧れ」などの意味として使うこともあるようです。
牡丹や菊のように大輪の花を咲かせ、どこかエネルギッシュな雰囲気を持つことから「インパクトのある柄の浴衣が良い」という方におすすめできる定番柄といえます。
②バラは「愛情・美」
花の種類のなかでも特にポピュラーであるバラの柄には「愛情・美」などといった意味が込められています。浴衣の柄のなかでは比較的新しい種類の1つですが、牡丹と同様、インパクトの強さ・見た目の華やかさから浴衣の柄としても好まれています。
③水仙は「知性」
水仙の花は、スラリとした佇まいと小さくて上品な花を咲かせることから「知性」や「気品」などを意味する柄とされています。菖蒲のようにシャープな雰囲気を演出できるため、大人の女性にはぴったりな浴衣の柄です。ひまわりや朝顔などの定番柄に飽きてきたという方におすすめできます。
【定番の柄編】浴衣の柄がもつ意味4選!
①朝顔は「固い絆」
夏を代表する花の種類である「朝顔」は、咲いた後にすぐしぼんでしまうことから「儚さ」を表す柄というイメージを持たれがちです。しかし、支柱にしっかりツルを絡ませて、力強く咲き誇る朝顔の様子から「固い絆」という意味もあります。
また朝顔はピンクや水色など、全体的に淡く優しい色味が多いため、涼しげな雰囲気を作り上げてくれますよ。牡丹やひまわりをはじめとした他の花に比べると、インパクトが控えめになっている柄が多いため「浴衣は可愛らしさを重視したい」という方におすすめの柄です。
②紫陽花は「団欒」
紫陽花は、梅雨時期から夏にかけてよく見かける花の1つです。小さな花びらが集まって1つの大きな花を咲かせることから「仲が良い様子」を想像する人も多く「団欒・和気あいあい」という意味が込められています。
菖蒲と同様、青や薄紫などといった夏にぴったりな涼しげな色味が多い点も魅力的です。「恋人・家族といつまでも一緒にいたい」という意味を込めて、夏のデート・旅行時に紫陽花柄の浴衣を着ていくのも良いでしょう。
③菊は「高貴・清らか」
大輪の花を咲かせる種類として知られる菊は、日本の国章としても採用されており、大変縁起が良い花とされています。牡丹や菖蒲と比べると、大輪でありながら落ち着いた雰囲気を持つことから「高潔・高貴」などの意味が込められた柄です。
また、古くから不老長寿の力を持つとされた花であることから「邪気を払う」という意味を持つ柄の1つでもあります。柄の1つひとつにインパクトがあるため「日本らしい柄の浴衣が良い」という方はもちろん「大人っぽさが欲しい」という方にもおすすめの古典柄です。
④撫子は「純愛・慈しみ」
撫子の花は「大和撫子」という言葉があるように、優雅な見た目が人気の古典柄です。思わず撫でたくなるような可愛らしさを持つことから「深い慈しみ」や「純愛」の意味で親しまれています。女性らしい雰囲気を演出したい時にはぴったりの柄です。