芸能人夫婦になぜか憧れてしまう。プライペートをSNSで披露したり、CMで共演したり、仲の良い様子は理想の暮らしの具現化である。

それが、歌舞伎役者・片岡愛之助と藤原紀香夫婦の場合、なんかちょっと違うのだ。映画『翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~』で、共演したかと思えば、夫婦役は夫婦役でも、険悪な関係の役だった。

◆「バチバチ」な夫婦を演じた『翔んで埼玉』をペアルックで鑑賞

筆者が雑誌で愛之助さんにインタビューしたとき、「夫婦で仲良くするだけの役だったらお断りするつもりでしたが、逆にバチバチな関係だったので、お引き受けしました」と語っていた(クロワッサンオンライン<片岡愛之助さん『翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~』は「役者人生の中で3本の指に入る名作になりました。」【今会いたい男】>より)。

その心は「お客さまに楽しんでいただくことを第一に、やりきるところまでやったほうが面白いですよね」ということだった。

夫婦でベタベタ、あるいはラブラブした関係を演じるよりも、大阪都知事(愛之助)と神戸市長(紀香)としてライバルで、妻のほうには秘密があって……というまさに「バチバチ」な関係が映画を面白くしていた。

実際は仲良く、ペアルックで映画を見に行ったことをブログに記している。

(画像:片岡愛之助アメーバオフィシャルブログ 12月19日投稿より)
(画像:片岡愛之助アメーバオフィシャルブログ 12月19日投稿より)
さらに、彼らは、愛之助が歌舞伎でルパン三世(『流白浪燦星(ルパン三世)』)役として、紀香が舞台で『キャッツアイ』の次女・瞳(『メイジ・ザ・キャッツアイ』)役として、大人気漫画の舞台版にそれぞれ主演。しかもふたりとも怪盗役で、紀香が会見で「家に泥棒が多い」というキラーワードを発して注目を浴びた。

コレ、夫婦で、絶対、狙ってますよね、と誰もが思うだろう。