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2019/04/17

国民年金基金に破綻リスクはあるの?加入するメリット・デメリットも解説

(写真=PIXTA)
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自営業の人にとって、国民年金基金は、老後の生活を支える重要な公的年金制度です。そのことがわかっていても、破綻リスクが心配で加入をためらう人もいるでしょう。

しかし、国民年金基金について正しい知識を持つことにより、そのような懸念を払しょくできるかもしれません。今回は国民年金基金のメリットやデメリットに加え、破綻リスクについても解説します。

そもそも国民年金基金とは?

(写真=noophoto/Shutterstock.com)

国民年金基金は、国民年金法にもとづく公的年金です。

<加入できる人>
  • 自営業やその家族、学生、自由業など国民年金の第1号被保険者(農業者年金加入者と国民保険料免除者除く)
  • 任意で国民年金保険料を払っている60~65歳の人と海外居住者
以上の人が対象となりますが、国民年金や厚生年金と違い加入は任意です。毎月払う「掛金」は口数制で、選択する給付の型(終身型、確定型)、加入口数、加入時の年齢、性別により掛金額が決まります。

掛金の上限は6万8000円。年金の種類は60歳または65歳から支給される老齢年金と、遺族に支給される遺族一時金があります。

国民年金基金のメリットとデメリット

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国民年金基金のメリットは、自分で掛金を調整しながら一生支給される年金を確保できることです。また、掛金が全額所得控除、将来の年金も公的年金控除になる点も見逃せません。加入時の運用利回りである予定利率がずっと適用されるのもメリットのひとつです。一方、デメリットもあります。

半額負担の厚生年金と違い、掛金が全額自己負担となる点は大きなデメリットといえるでしょう。また、運用利率が年々下がっているのも気になります。しかし、現在も運用利回りは1%を超えています。年利0.01%ほどの銀行定期預金に比べれば、かなりの高金利です。そのことから、現状ではメリットの方が大きいと言えます。

国民年金基金に破綻リスクはある?

(写真=Skylines/Shutterstock.com)

なにかとメリットが多い国民年金基金ですが、破綻のリスクが気になる人も多いでしょう。

国民年金基金は公的年金で国の管理のもとで運用が行われています。また、各種報道からもわかる通り、国は現在進行形で公的年金の存続を模索しています。

近年、少子高齢化の影響で年金財政が揺れています。国民年金基金が破綻しない可能性がゼロとは言い切れませんが、民間の保険会社が運用する個人年金保険などに比べると破綻リスクは小さいと言えるでしょう。

完全なる破綻のリスクは低い一方、国民年金や厚生年金と同様に、年金の繰り下げ支給や支給額の減額の可能性はあります。それに備えてより貯蓄に励んだり、シニアになっても働いたりするなど、老後資金の確保はしておいた方がより安心でしょう。

アラフォーなら国民年金基金に20年以上加入できる

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年金支給年齢まで20年以上あるアラフォーの人は、国民年金基金への加入をおすすめします。公的年金である国民年金基金は、低コスト、低リスクで将来の年金額を終身、増やすことが可能です。たとえば、年収400万円で40歳0ヵ月の女性がすぐ加入した場合、毎月約1万5,000円の掛金で国民年金に上乗せできる年金は年間で18万円、月単位だと1万5000円です。

また、掛金は所得控除、年金として受け取る際は公的年金控除の対象となり、確定申告で税金や社会保険料も減額されます。ただ、40代後半になると掛金は高くなり、反比例して将来もらえる年金額は大きく減ってしまう傾向です。それを考えると、加入を検討中の人は早く決断した方がいいかもしれません。

アラフィフなら国民年金基金とiDeCoとの併用もあり

(写真=PIXTA)

アラフィフは、加入期間が短くなる分、掛金の金額が上がり、年金額は下がります。ただ、国民年金基金は65歳まで加入できるため、一生現役で自営業を続けるなら65歳まで掛金を払う選択肢もあるでしょう。加入すれば確実に年金額を増やすことができ、それが一生続きます。それだけでも、国民年金基金に加入する意義は十分にあるといえます。

また、多少リスクは上がりますが、国の私的年金制度であるiDeCoとの併用も検討するとよいでしょう。iDeCoは自分で運用商品を選び、運用する必要がありますが、積み立てた金額は全額所得控除の対象です。また、受給時に公的年金控除や退職一時金控除がある点も見逃せません。ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

国民年金基金は破綻リスクよりメリットの方が大きい

(写真=PIXTA)

自営業などの老後を支える国民年金基金は、デメリットや破綻のリスクよりもメリットの方が大きい公的年金です。特に、一生国民年金に上乗せでき、掛金が全額所得控除の対象となる点は、預貯金や投資商品などにはない大きな魅力でしょう。特に、年金受給年齢まで20年ほどある場合は、国民年金基金に加入すれば、低リスク、低コストで年金を増やせます。ぜひ前向きに加入を検討してみましょう。 

文・大岩楓

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