東洋経済新報社の『CSR企業総覧(雇用・人材活用編)』2019年度版によると「ベルメゾン」を展開する千趣会は「30歳給料が高く労働時間少ない会社」TOP100社で10位にランクインしています。もとは「頒布会」という形で通販会社として成長した企業です。女性にもなじみ深い企業の年収はいくらなのか、最新の有価証券報告書から従業員の年間給与を紹介します。

有価証券報告書とは?

日本証券業協会によれば有価証券報告書とは「会社の概況から事業や設備の状況、財務状況まで多岐にわたる情報が盛り込まれている報告書のこと」とあります。子会社を保有している企業の場合、連結決算と単体決算に分けて利益等が表示されています。単体はその企業のみの損失や利益等の数字、連結は子会社や関連会社も含めた数字です。

子会社の経営状況は少なからず親会社に影響しますので、現在は日本を含め世界的に連結決算の数字が重要視されています。有価証券報告書は、企業の経営状況が数字ではっきりと示されている書類です。企業の沿革、過去5年分の経営状況、今期の業績と将来のビジョンなど過去から未来に至るまで、すべてが赤裸々に記載されています。

そのため、就職や転職活動で企業の調査をするのにも活用できる資料です。面接前の予習として目を通しておくと役立ちますので忘れず読み込んでおきましょう。

株式会社千趣会の平均年間給与は約614万円

株式会社千趣会の平均年間給与は613万6,000円です。また、平均年齢は41.0歳で平均勤続年数は12.6年です。(2018年12月31日現在における提出会社単体の数字)子会社を含めた連結ベースで売上高を見てみると、2014年12月期は約1,425億円でしたが、2018年12月期は約1,133億円と業績が落ち込んでいることが分かります。

ブライダル事業や法人事業は前年比プラスの売上高ですが、メインのセグメントである通信販売事業の売上減の影響が大きく全体でも約56億円の営業損失が出ている状態です。これは、Amazonなど新興のEコマース企業が台頭し、顧客を奪われているために起こっていることであり、現在はさまざまな対策で抜本的な立て直しを模索しています。