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2018/11/21

配偶者特別控除が150万円に拡大して「増税」になる人、「減税」になる人

(写真=metamorworks/Shutterstock.com)
(写真=metamorworks/Shutterstock.com)
2018年から配偶者特別控除制度が変わり、150万円まで控除の最大額が適用される。ただし、夫の所得との組み合わせで控除額も控除の手続きも異なる。源泉控除対象配偶者は月々の源泉徴収で、それ以外は年末調整・確定申告で反映される。

配偶者特別控除の大幅拡大で「103万の壁」から「150万円」の壁へ

専業主婦や所得が少ない配偶者がいる納税者は、所得控除で課税対象金額を低くすることができる。ここでは、主夫よりも主婦が多い実態を念頭に、便宜上、納税者=夫、配偶者=妻と呼ぶことにする。

主なものが「配偶者控除」で、妻の所得38万円(給与収入103万円)までであれば、2017年までは夫の所得に関わらず38万円の控除があった。この所得控除を確保するために、女性が「103万円の壁」以内に収入を抑える傾向があったことはよく知られている。

正確には、この「壁」を超えてすぐ夫の所得控除がなくなるわけではない。妻の収入の増加に合わせて段階的に減る形で夫の所得控除はある。これを配偶者特別控除という。

従来の配偶者特別控除でも、妻の所得が40万円(給与収入105万円)未満なら配偶者控除と同額の38万円の所得控除が認められていた。妻の所得が高くなるにつれて、夫の所得控除が36万円、31万円と縮小され、妻の所得が76万円(給与収入141万円)を超えると夫の所得控除が0円となった。

18年から配偶者控除・配偶者特別控除の制度が大きく変わる。特に配偶者特別控除で38万円の所得控除が認められる範囲が大幅に拡大した。妻が所得85万円(給与収入150万円)まで働いても、夫の所得控除の38万円は認められることになった。

配偶者特別控除が段階的に縮小する点は従来と同じだ。妻の所得が85万円(給与収入150万円)から5万増えるにつれて、夫の所得控除額が小さくなる。最終的には妻の所得123万円以下(201万6000円未満)まで、9段階の所得控除が認められる。

「控除額」は夫の所得との組み合わせで決まる

夫の所得控除が最大額(38万円)となる範囲が、妻の給与収入「103万円」から「150万円」に拡大した点は喜ばしい。しかし、18年の改正では夫の側の所得に制限がかかることになった。

18年から夫の所得が1000万円(給与収入1220万円)を超えている場合は、配偶者控除を受けられなくる(配偶者特別控除にはすでに同額の所得制限がある)。

配偶者控除・配偶者特別控除とも、夫の所得で3段階に分かれる。夫の所得900万円以下(給与収入1120万円以下)、900万超950万円以下(給与収入1120万円超1170万円以下)、950万円超1000万円以下(給与収入1170万円超1220万円以下)の3段階だ。

配偶者控除は夫の所得で3段階に分かれる。そして、配偶者特別控除では、妻の所得がほぼ5万円刻みで9段階あり、夫の所得が3段階ある。この組み合わせが3×9の27通りある。合わせて30通りの組み合わせができあがる。

この組み合わせで、夫の受けられる配偶者控除・配偶者特別控除の控除額が異なることになる。妻が「150万円の壁」以内で働いていても、夫の所得が900万円超950万円以下(給与収入1120万円超1170万円以下)ならば、夫の所得控除は38万円ではなく26万円だ。

配偶者(特別)控除の額を決めるのは、「103万円」か「150万円」という妻の収入だけではない。夫の収入との組み合わせで決まるようになったのだ。
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