定年退職後にどんどんお金が無くなり、つらく苦しい生活を送ることになってしまう「老後破産」。そんな状況に陥ってしまう人の中には、もともと貧しかったわけではなく、昔は裕福で安定した会社員だった、という方もいます。共通する特徴を見ていきましょう。

生活水準を下げられない

現役時代35年間で月平均35万円稼いでいた会社員が、65歳からもらえることになる年金は、月14万円程です。定年後に収入が減ってしまう中で、現役時代と同じ金銭感覚だったり退職金で豪快に散財してしまったりすると、長生きすればするほど当然行き詰ってきます。

もらえるお金「だけ」に頼っている 

上記の通り、年金だけでゆとりある暮らしは難しいでしょう。少子高齢化の中、今後の政策次第ではさらに厳しい状況になってしまうかもしれません。退職金も、会社次第で想定より少ない額になる可能性もあります。

若いうちから貯金や運用に取り組んだり、老後も続けられる仕事を見つけたりしていれば、リスクを軽減できます。

突然の悲劇に見舞われる

今まで貯金を頑張ってきてつつましやかに暮らしていても、その平穏が乱されてしまうことがあります。大きな病気が見つかったり、事故に遭ってしまったり、詐欺でだまされた時などです。

自分が大金を失った場合だけではなく、親や兄弟姉妹がそうなってしまい、助けようとして共倒れしてしまうケースもあります。  

困った時に助けを求められない

金銭的に困窮しても、「迷惑をかけたくない」「恥をさらしたくない」など自立心や自尊心が邪魔をして、人に頼ることを拒否してしまう人もいます。本当にどうしようもなくなって手遅れになる前に、家族や友人、行政機関や地元のNPOなどで頼れる「誰か」を見つけて、とにかくSOSを発信することが大切です。

「老後」はもちろん暗い話ばかりではなく、適切に備えてさえいれば、時間とお金を自由に使える楽しい暮らしだって可能です。将来の理想の暮らしのために、できるうちから不安要素を一つひとつ取り除いておきましょう。

文・馬場愛梨(ファイナンシャルプランナー・心理カウンセラー)

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