貯める&備える
2019/11/08

老後のための貯蓄…50代はいくらが平均?これから貯める方法

(写真=PIXTA)
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老後へのカウントダウンが始まる50代。年金だけでの生活に不安を感じ、家計改善をお考えの方もいらっしゃると思います。定年後に働くとしても、体調や職場環境の変化で収入が保障されているわけではありません。現役で働ける今のうちに、定年までの貯蓄目標を決めて、蓄えを増やしておきたいものです。50代の平均貯蓄額をチェックしつつ、老後資金を準備する時のポイントについて考えていきましょう。

50代の平均貯蓄額は1,000万円!?

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50代の貯蓄に関して、統計を基に考えていきましょう。金融広報中央委員会(知るぽると)「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](2018年)」によると、50代の平均貯蓄額は1,481万円(貯蓄0円世帯も含む)、さらに金融商品保有額の分布をみると、金融資産を保有している世帯のうち金融資産3,000万円以上と回答した割合が最も高く14.8%となっています。

この統計をみると、50代は貯蓄額が多いように感じます。しかし、貯蓄の平均額は、高額資産を持つ世帯が少数でもいると金額が高くなってしまい、実際の感覚とかけ離れてしまう事があります。そこで使われるのが「中央値」です。中央値は、調査対象世帯を資産額順に並べたとき、真ん中に位置する世帯の資産保有額のことで、前述の調査では、50代の金融商品保有額の中央値は900万円となっています。

つまり、50代の2人以上世帯では資産額が900万円あれば平均的、ということなのです。(単身世帯の中央値は711万円。)また、どの世代でも貯蓄が0円という金融資産を持たない世帯の割合は、ある一定割合いますが、50代の2人以上世帯の場合は他の世代よりも少なく17.4%となっています。(20代は32.2%、30代は17.5%、40代は22.6%、60代は22%、70歳以上は28.6%)50代は、堅実な世代なのかもしれませんね。

50代が老後までに用意したい貯蓄額は

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現状把握ができたら、次は定年までに用意したい目標貯蓄額を設定したいですね。前述の統計では、年金支給時に最低準備しておく金融資産残高について、2人以上世帯では2,209万円、単身世帯では2,666万円が平均の目標額となっています。

ただ、お金のかけ方は、個人のライフスタイルによって異なりますので、一概にいくらあれば安心、とは言い切れません。

収入が高ければ高いほど、生活にお金をかける傾向にあります。前述の調査でも、老後までの貯蓄目標額を年間収入別にみると、年収300万円未満の場合は1,469万円で、300万円以上500万円未満の場合は1,833万円と、収入が上がるごとに目標貯蓄額が高くなり、年収1,200万円以上の場合は老後に4,010万円必要、という回答になっています。(2人以上世帯の場合)

大きな金額で考えると漠然としてしまい、目標額を設定するのが難しいと感じてしまうかもしれませんので、月々に必要な生活費から考えてみましょう。

「老後のひと月あたりの希望生活費×12ヵ月×20年(65歳から85歳まで)」から、20年分の受給予定の年金額を引くと、生活費の不足分(貯蓄目標額)が分かります。持ち家の方は、リフォーム資金を、車をお持ちの方は車の購入費もプラスアルファで加えると、より安心です。

50代の人は既に老後を迎えた人と年代が近いため、退職金の額や年金受給額なども実際の額と誤差は少なくなるでしょう。生活設計に関しては、50代の82%が「生活設計を立てている」「今後立てるつもりである」と回答しています。家計の収支や資産を把握して、将来の見通しを立てておきましょう。

今から不足分を貯めるための50代の貯蓄戦略

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老後の目標額に対しての不足額はいくらだったでしょうか。前述の50代の金融資産額900万円と目標額2,209万円で考えると、約1,300万円を定年までに貯める計画を立てる必要がありますね。

現在50歳で、定年まであと15年とすると、退職金を考慮しなければ、1年間で約86万円、月々7万1千円の貯蓄で目標達成となります。ボーナスを丸ごと貯蓄に回せば……などと考えても、50代の人でお子さんがいらっしゃる方は、教育費や結婚資金など援助をしたり、住宅の修繕が必要となったりで貯蓄が増やせない、ということもあるかもしれません。

必要経費は仕方がないとして、今一度、家計を見直して「貯蓄体質」を作らねばなりません。

老後の貯蓄の足かせに!こんな習慣のある人は要注意

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収入が増え、子育てがひと段落して時間も増えることで、ついつい趣味や娯楽にお金を費やしていませんか。年金生活に突入した時に備え、「お金のかかりにくい趣味」を見つけておくと良いですよ。女性の場合は、ガーデニングや料理、ランニングなど。近隣のカルチャースクールを覗いてみるのもおすすめです。

また、子どもや孫へ過剰な援助は要注意です。自分たちの老後資金が準備できないようでは、かえって子どもに迷惑をかけてしまう可能性大。教育費も世間体や見栄で、分不相応なお金のかけ方をしている場合は改める必要がありそうです。

夫婦で価値観が違うこともあるので、しっかり話し合って、家計の見直しやお金の使い方を考えていきましょう。

50代だからこそお金には敏感に

(写真=PIXTA)

定年後に、収入や貯蓄を増やすことは不可能に近く、50代の今が老後の準備ができる最後のチャンスです。現在の家計を整理し、老後までに貯めておきたい目標貯蓄額に向かってお金を貯めるしかありません。投資でお金を増やす方法もあるので、老後になって金融機関からすすめられるがままに商品を購入することがないよう、今から情報収集して少額から投資をしておくことも大切です。老後に頼りになるのはお金。第二の人生も充実して送るための準備をしておきたいですね。

文・冨士野喜子(ふじのFP事務所所属)

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