貯める&備える
2019/09/21

貯められない会社員におすすめな「財形貯蓄」とは

(画像=Adamova Mariya/Shutterstock.com)
(画像=Adamova Mariya/Shutterstock.com)
「老後のためにも貯金は必要、でもなかなか難しくて……」という人は多いはずです。将来のお金について調べてみても、「iDeCo」や「つみたてNISA」など難しそうな言葉が出てきて、よくわからないかもしれません。そんな人には、シンプルで確実に貯められる財形貯蓄がおすすめです。

財形貯蓄ってこんな制度

財形貯蓄は、自動的に貯金が増えていく制度です。といっても、何もないところからお金が生まれるような魔法ではありません。毎月の給料やボーナスから設定した金額が天引きされ、専用口座に積み立てられていきます。

利用できるのは、財形貯蓄制度を採用している企業や役所に勤める人です。入社するときに人事課などから説明を受けるため、何となくこの言葉に聞き覚えがある人もいるかもしれません。

財形貯蓄は、貯める目的によって一般財形貯蓄、財形年金貯蓄、財形住宅貯蓄に分かれます。一般財形貯蓄は3年以上積み立てれば、自由に引き出せます。年齢や金額などの上限はありません。財形年金貯蓄は60歳以降、5年以上にわたって年金形式で受け取ります。財形住宅貯蓄は、家を買うときに使うものです。

それぞれの目的に沿って使う場合、通常は利子に対して20.315%かかる税金が、非課税になります。裏を返すと、税制優遇を受ける必要がなければ何に使っても構いません。

非課税になるのは、貯めた元本と金利の合計550万円までの部分です。仮に利率が0.1%だとすると、最高で年間約1,000円の得です。

なぜおすすめなの?

財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄の税制優遇で1年間に節税できる金額は、最大でもランチ1回分程度です。今の金利では、ほとんどメリットはないと言えます。しかし、財形貯蓄をおすすめする理由はこれだけではありません。

金額的に最も大きいメリットは、会社からの「上乗せ支給」です。ただし、これは勤め先が制度として実施していなければ得られません。上乗せ支給は、財形貯蓄をしている人に対して、例えば「月額3,000円」や「財形で積み立てている金額の3%」といった形で、会社が貯蓄額を上乗せしてくれる制度です。

上乗せ支給は、「財形奨励金」などの名称で運用されていることが多いです。利用できれば預金金利よりもはるかに大きいメリットになるので、勤め先にこの制度があるかどうか調べてみてください。

将来家を買いたいと思っている人は、勤め先からローンを借りる「財形持家融資制度」があれば有利です。長期・低金利が売りですが、金融機関の住宅ローンと比較すべきでしょう。借りられる金額は、財形貯蓄で貯めた額の10倍まで(最高4,000万円)です。公的融資のフラット35とも併用できます。

以上は一部の人にとっては大きなメリットになるでしょう。しかし、「貯められない人」におすすめする最大の理由は、自動的に貯まることです。一度手続きをすると、給与から天引きされるため、嫌でも積み立てをすることになります。手取りが減ったように感じるかもしれませんが、慣れればその範囲で生活できるようになるでしょう。そうなれば苦もなく、自動的に貯蓄を増やしていけます。

積み立て型の資産形成を後押しする制度としてiDeCoやつみたてNISAがありますが、それぞれ一長一短があります。iDeCoは、原則として60歳まで引き出すことができません。つみたてNISAは、元本が保証されていないので、損をしてしまう可能性があります。

その点で、財形貯蓄は積み立て開始後3年経てば引き出すことができるため、使い勝手がいいと言えます。仮に金融機関が倒産しても、1,000万円までが保証されるペイオフの対象なので安心です。
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