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2019/08/13

知っておきたい公的年金制度 仕組みと問題点をFPが解説

(写真=Tirachard Kumtanom/Shutterstock.com)
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老後の生活は誰しも不安なものです。特に、定年後のお金をどうするか悩む人も多いでしょう。しかし、一方で、収入の柱となる公的年金の制度について正しい知識を持っている方は意外と少ないもの。不安や不満を解消するためにも、年金の制度や仕組みについて理解することは大切です。制度の基礎や年金の計算方法など、今一度確認していきましょう。 

公的年金制度の基礎知識

(写真=PIXTA)

20歳になったら国民年金の被保険者に

20歳になると日本に住んでいる方は国民年金に加入します。日本国籍があるかないかは関係ありません。

年金制度は、現役世代が高齢者を支える「賦課方式」

現在納めている保険料は、将来、自分自身の年金として受け取れるわけではありません。現在の高齢者が年金として受け取っています。これを、賦課方式といいます。

賦課方式を採用しているのは、現役世代の保険料をその時の年金財源にすることによって、年金給付時の物価や生活水準に合った金額を受け取れるからです。つまり、インフレが進んだとしてもその時点での物価水準に応じた年金が支給されるのです。 

国民年金と厚生年金の違い

公的年金制度は2階建てといわれます。1階部分は基礎年金と呼ばれる国民年金、2階部分が厚生年金です。

20歳以上のすべての人は国民年金に加入しています。さらに、厚生年金保険の適用を受ける会社に勤めている人は、厚生年金に加入することになります。厚生年金では、年金保険料は会社が半分支払ってくれるうえ、将来年金を受け取る時は、基礎年金プラス厚生年金の金額を受給することができるのです。

ちなみに、公的年金制度の加入者は、第1号から第3号被保険者の3つの種別に分けられます。第2号被保険者は厚生年金に加入している方、第3号被保険者は、第2号被保険者に扶養されている配偶者、第1号被保険者は、第2号と第3号以外の方です。

公的年金が受け取れる3つのケース

年金は、老後を迎えた時に受け取る「老齢年金」のほか、配偶者等が亡くなった時に支給される「遺族年金」、障害状態になった時に支給される「障害年金」があります。それぞれの概要を説明します。

老齢年金を受け取るには、原則10年以上の加入期間が必要です。加入期間は、ねんきん定期便に記載していますから、確認してみましょう。

遺族年金は、基礎年金と厚生年金で対象が異なります。遺族基礎年金は基本的に18歳未満の子がいる配偶者、または18歳未満の子に支給されます。子のいない配偶者には支給されません。

一方、遺族厚生年金は子の存在は関係ありません。しかし、亡くなったのが男性か女性かで支給要件が異なります。夫が亡くなった場合は、妻に遺族厚生年金が支給されますが、妻が亡くなった場合は、夫は死亡当時55歳以上でないと支給されません。
 障害年金は、病気や怪我で一定の障害状態になった場合に支給される年金です。障害基礎年金は20歳前で保険料を納付していなくても要件を満たせば年金は支給されます。障害基礎年金は、障害等級が1級と2級の場合に支給されますが、障害厚生年金は、3級でも支給され、さらに3級より軽い障害でも支給される障害手当金の制度があります。

老齢年金の計算方法

(写真=sema srinouljan/Shutterstock.com)

自分が加入している年金にいくら納めていて、将来いくらもらえるのか、きちんと理解している人は少ないのではないでしょうか。現在納めている保険料も将来受け取れる年金額も、自分で計算して求めることができます。

保険料の計算方法

まず、第1号被保険者の方が納めている国民年金保険料は16,410円(2019年度)です。一方、第2号被保険者が納める厚生年金保険料は、給与やボーナスによって異なり、保険料は労使折半です。保険料率は18.3%ですから、その半分である9.15%がご自身で納める保険料率です。残業代や通勤手当等を含んだ月額の給与に保険料率をかけると、おおよその保険料を算出できます。

老齢年金の受給額の計算方法

2019年4月からの老齢基礎年金の満額の金額は780,100円です。40年間、保険料を納めた方はこの金額を受け取ることができます。

老齢厚生年金の年金額は厚生年金加入期間や給与等によって異なりますが、おおよその金額は下記の計算式で求められます。

厚生年金加入期間中の平均年収× 0.55% ×厚生年金加入年数

例えば、厚生年金加入期間の平均年収が400万円、加入期間が30年であれば400万円× 0.55% × 30年= 66万円となります。

公的年金制度の課題

(写真=milatas/Shutterstock.com)

日本の年金制度は賦課方式とお伝えしました。2014年時点では、現役世代2.2人で高齢者1人を支えていますが、2025年には現役世代1.8人で高齢者1人を支えることになると推計されています。

年金制度が崩壊することはないでしょうが、制度を維持するためには今後はより一層年金の受給額が減り、保険料の負担が増える可能性があります。これは少子高齢化が進む限り当然のことといえるのかもしれません。 

老後の備えは自己責任で

年金は老後の収入の柱になる重要なものです。しかし、将来年金だけで十分暮らせるとは限りません。一度自分の年金をシミュレーションして、足りない分の備えを考えることも大切です。アラフォー世代なら、無理なく老後資金の準備をすることができます。手遅れにならない今のうちから準備を始めましょう。

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