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2020/03/16

ボーナスの税金は何からいくら引かれる

(写真=Akira Kaelyn/Shutterstock.com)
(写真=Akira Kaelyn/Shutterstock.com)
そろそろ、夏のボーナスですね。ボーナスを何に使うか、今から計画している人もいるでしょう。厚生労働省が発表した統計によると、2018年の夏季ボーナスの平均額は38万3,879円でした。(「毎月勤労統計調査~平成30年9月分結果速報等~」厚生労働省より)

しかし、毎月の給与と同じように「支給額」から税金や社会保険料が引かれるため、「手取り額」は思ったより少なくなってしまいます。一体何がいくら引かれるのでしょうか。ここでは、「手取りボーナス額」の求め方を解説します。

ボーナスから引かれるものは4つ

ボーナスから引かれるものは、大きく分けて税金と社会保険料です。毎月の給与から引かれる税金は所得税と住民税ですが、ボーナスから引かれるのは所得税だけです。住民税は、ボーナスを含めた前年分の収入に対して課税される金額を12回に分けて、毎月の給与から天引きされているからです。

社会保険料には、厚生年金保険料、健康保険料、雇用保険料があります。ボーナスからは社会保険料も引かれるので、「意外と少ない」「計算が違うのでは?」と思う人もいるでしょう。厚生年金保険料と健康保険料がボーナスから引かれるようになったのは、2003年4月からです。それまでは、所得税と雇用保険料だけが引かれていました。

現行の制度になって、「手取り金額が減った」と感じるかもしれません。以前の制度では、同じ年収でもボーナスのある人のほうがボーナスのない人に比べて手取りの収入が多くなることから、それを是正するために現在の制度になったのです。

ボーナスから引かれる税金は?(1500文字程度でお願いします)

ボーナスの手取り額を求める計算式は、「ボーナスの支給額-(厚生年金保険料+健康保険料+雇用保険料+所得税)」です。ボーナスから引かれるもののうち、社会保険料は給与支給時と同様に計算されますが、所得税の計算方法は異なります。

以下で詳しく見ていきますが、18~25%程度がボーナスから引かれ、ボーナスの手取り額は総支給額の75~82%程度です。何がどれくらい引かれるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

① 厚生年金保険料

厚生年金保険料は、「標準賞与額×9.150%」です(厚生年金基金に加入していない人の2018年9月分以降)。標準賞与額とは、賞与額の1,000円未満の端数を切り捨てた額です。なお、標準賞与額には1ヵ月当たり150万円という上限が定められています。

② 健康保険料

健康保険料は、「標準賞与額×保険料率」です。保険料率は、協会けんぽと健康保険組合で変わります。また、40歳以上65歳未満の人は介護保険料が追加で徴収されます。

協会けんぽの保険料率は都道府県によって異なり、東京都の場合の自己負担額は、介護保険料が徴収されない人は4.95%、介護保険料が徴収される人は5.815%です(2019年3月分から)。お住まいの都道府県の保険料率をチェックしてみてください。

なお、健康保険の標準賞与額の上限は年間573万円(4月1日から翌年3月31日までの累計)です。

③ 雇用保険料

雇用保険の料率は、一般の事業所は「賞与の支給金額×0.003%」です。(建設業は0.004%、2019年度の料率)雇用保険は、厚生年金保険料や健康保険料のように1,000円未満の端数を切り捨てず、支給額に保険料率を掛けます。

④ 所得税

所得税は、「(前月の給与-社会保険料等)×税率」で計算します。社会保険料は料率が一定(健康保険の場合は年齢で異なる)でしたが、所得税の税率は扶養家族の人数と「前月の給与-社会保険料等」の金額によって税率が変わります。税率は2.042~45.945%で、「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」に当てはめて求めます。

たとえば「前月の給与-社会保険料等」が30万円の場合、扶養親族が0人の場合は8.168%ですが、扶養親族が3人の場合は4.084%になります。本人や扶養している配偶者、親族が障害者の場合は、扶養親族の人数を1人加算することができます。また、本人が寡婦(夫)や勤労学生の場合も扶養親族の人数を1人加算することができるので、引かれる税金は少なくなります。

ただし前月に給与の支払いがない場合や、前月の給与の金額(社会保険料等を差し引いた金額)の10倍を超える賞与(社会保険料等を差し引いた金額)を受け取る場合は計算式が異なるので、注意して下さい。

具体的なボーナスの手取り額を計算

具体的に、ボーナスの手取り額を計算してみましょう。条件は同じで、支給金額が違う例を用意しました。

ボーナス70万円の人の手取り額は?

【条件】
  • 42歳独身(扶養親族なし)
  • ボーナス70万円
  • 前月の給与は35万円
  • 社会保険料は、5万4,924円(健康保険料2万934円、厚生年金保険料3万2,940円、雇用保険料1,050円)
  • 協会けんぽに加入
  • 住まいは東京都
  • 勤め先は一般企業
①厚生年金保険料:70万円×9.150%=6万4,050円
②健康保険料:70万円×5.185%=3万6,295円
③雇用保険料:70万円×0.3%=2,100円
④所得税:29万5,076円(35万円-5万4,924円)×6.126%=1万8,076円
①~④の合計:12万521円

手取り額は、57万9,479円(=70万円-12万521円)です。

ボーナス100万円の人の手取り額は?

同じ条件でボーナスが100万円だと、

①厚生年金保険料:100万円×9.150%=9万1,500円
②健康保険料:100万円×5.185%=5万1,850円
③雇用保険料:100万円×0.3%=3,000円
④所得税:29万5,076円(35万円-5万4,924円)×6.126%=1万8,076円
①~④の合計:16万4,426円

となり、手取り額は83万5,574円(=100万円-16万4,426円)です。

扶養親族が2人の場合は税率が4.084%になり、引かれる所得税は1万2,050円となるため、手取りボーナスは6,026円増えます。払い過ぎた税金がある場合は、年末調整の際に返ってきます。

引かれた後の金額を計画的に使おう

計算してみると、思いの外たくさん引かれてしまいますね。ボーナスを使う計画がある人は、手取り額を意識して計画を立てるようにしましょう。

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文・冨士野喜子(ふじのFP事務所所属)

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