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2020/05/29

国民年金の「特別催告状」が届いたらすぐにやるべき4つのこと ピンクの封筒=ピンチ!

(写真=bogdandimages/Shutterstock.com)
(写真=bogdandimages/Shutterstock.com)
国民年金の保険料を滞納してしまっていると、日本年金機構から「早く支払ってください」という内容の手紙が届きます。特に、ピンクの封筒で届いた場合は要注意!放っておくと大変なことになってしまいますよ。

特別催告状ってなに?

国民年金を払っていないと届くもの

特別催告状は、「国民年金の年金保険料を支払っていない期間がある人」に届く文書。公的年金の運営を国から委託されている「日本年金機構」からのお知らせです。

「催告(さいこく)」は、あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、「相手に対して一定の行為を行うように請求する」という意味があります。

日本年金機構の催告状は、以下のような行為を求めるものです。
  • 未納になっている年金保険料を支払うこと
  • 何か理由があって支払いができない場合は連絡すること

催告状は放置しているとエスカレートしていく

日本年金機構から送られてくる催告状には、複数のパターンがあります。求められる内容は同じですが、未納のまま何の連絡もせず長期間放置していると、より強い文言に変化していきます。

「特別催告状」は、最初に「催告状」を送ってからしばらく経っても反応がない未納者に対して、第2段階として送られる書類です。

危険度によって封筒の色が違う

特別催告状の中にもさらに種類があり、後になればなるほど深刻度が増します。通常は、以下の順番で送られてきます。
 

レベル1.催告状(圧着ハガキ)

※(2020年2月18日更新の「日本年金機構」ホームページより)

年金が未納の状態になっていると、まず現状をお知らせするハガキが届きます。

未納になっていることを忘れている人や気付いていない人もいるので、思い出してもらうための軽い注意喚起のようなものです。

レベル2~4.特別催告状

それをスルーしていると、その後「特別催告状」という書類が届きます。

封筒の色は青色・黄色・赤色(ピンク)の3種類がありますが、その意味は信号と同じで、青色が「まだセーフ」、黄色が「少し危ないので注意」、赤色(ピンク)は「危険」です。

ピンク色の封筒の郵便物を無視してしまうと、最悪の場合、財産の差押処分を受けることもあります。

必ず3種類の封筒すべてが送られてくるわけではないようですが、いずれにせよピンクが最大級の警告であることには違いありません。

〈詳しくはこちら〉
国民年金未納は危険!老後に及ぼす影響を調査

特別催告状を無視し続けるとどうなる?    

ただ単に「年金がもらえないだけ」ではない

「自分の年金額が減るだけだから、別に納めなくても構わないだろう」と思う人もいるかもしれません。

しかし、国民年金保険料の未納が続いた場合、単に「年金がもらえない」だけでは済まされないので注意が必要です。

これまで国民年金保険料は、その未納率の高さが問題視されてきました。近年、厚生労働省や日本年金機構はその問題を解決するため、悪質と判断した未納者にはより強い姿勢で徴収を行う方針を示しています。

郵便によるお知らせだけでなく、何度も電話がかかってきたり、自宅まで訪問されたり、最終的には自分や家族が築いてきた財産を差し押さえられることもあります。

取り立ては、年々強化されています。これまで「支払わなくても何ともなかった」という人でも、そうはいかなくなってきているのです。

最終的には差押に

差押までの流れを確認しておきましょう。

特別催告状が来たのに何の対処もしないままでいると、その後、最終催告状、督促状と順に届きます。延滞金や差押など不穏な単語が並び、どんどん強い文章になっていきます。

・督促状
督促状の納付期限を過ぎてしまうと、延滞金(利子のようなもの)がかかって、支払額がさらに増えます。突然、年金事務所から委託されている民間企業から督促の電話がかかってきたり、自宅へ訪問されたりすることも。

・差押予告通知書
それでもまだ無視し続けると、差押予告通知書が来ます。もうこの段階になると、分割納付や免除の相談なども基本的に受け付けてもらえず、期限までに一括で支払えない場合は、差押が始まります。

・差押の実行
差押が始まれば、預金、車、家など、とにかく未納額に達するまでお金になりそうなものをどんどん持って行かれることに。

しかもこれは本人だけではなく、世帯主や配偶者の財産も対象です。本人の財産だけで足りなければ、家族にも迷惑をかけることになってしまうでしょう。

時効には期待しないほうがいい

国民年金の年金保険料を徴収する権利には、「2年」という時効があります。納付期限(翌月末)から2年が過ぎたら、納めたくても納められない、取り立てたくても取り立てができなくなります。

ただし、「じゃあ2年経つまで待てばいい」と考えるのは早計です。実はこの時効は、督促によってリセットできるのです。督促状が送られてきたら、時効までの残り期間がリセットされるということです。

納期限から1年11ヵ月経っていて、あと1ヵ月で時効を迎える状態だったとしても、督促されれば「時効まであと2年」に戻ってしまうのです。

「放置していれば時効になるから大丈夫」というわけにはいかないので、気を付けましょう。

〈詳しくはこちら〉
国民年金、満額いくらもらえる?支給額を年収別に解説 

強制徴収は昔よりも厳しくなっている!

日本年金機構の発表によると、2018年4~9月の半年間の差し押さえ件数は6,000件を超えています。

特に差し押さえの対象としているのは、2018年度の場合、「控除後所得額300万円以上で未納が7ヵ月以上ある方」でした。

ある程度の収入があって、財産調査で預金があることも確認できて、未納額も大きい方ほど対象になりやすいです。

ただ、この基準は年々厳しくなっています。「今のところ年収も低いし大丈夫だろう」とたかをくくっていると、突然困ってしまうかもしれません。

電話でも郵送でもいいので、できるだけ早めに年金事務所に連絡して対処してしまいましょう。

特別催告状が届いたときの対処法4つ

ピンクの封筒が届いてしまったとき、いちばんやってはいけないのは「無視」です。前述のとおり、不幸しか訪れません。やるべきことは以下の4つのいずれかです。
  1. すぐに全額支払う
  2. 分割払いで支払う
  3. 年金の「猶予」「免除」の手続きを行う
  4. 学生なら納付特例制度を活用する
それぞれ詳しく説明していきます。

1.すぐに全額支払う

届いた書面の内容に従って、期日までに決められた方法で支払う、というのが最も理想的な方法ではあります。

ただ、年金保険料数ヵ月分ともなると、まとまったお金が必要です。もし支払いが難しいという方は、次の3つを試しましょう。

2.分割払いで支払う

一括で支払うのが難しい場合、最寄りの年金事務所に問い合わせれば分割で支払うための納付書を用意してもらえます。

未納期間のうち古いものから順に少しずつ納付していきましょう。

3.年金の「猶予」「免除」の手続きをする

所得が一定額以下で、分割でも支払いが厳しいなら「猶予」や「免除」を受けられます。この手続きをしておくと、保険料を支払えていなくても未納にはなりません。

万が一のときに障害年金や遺族年金がもらえるようになりますし、「免除」なら老後の年金額にも(全額支払った人よりは少なくなりますが)反映されます。

全額免除、4分の3免除、半額免除、4分の1免除、納付猶予などの種類があり、それぞれ適用できる所得額が決まっています。

自分の年収ならどれが利用できるのか、年金事務所に相談してみましょう。

4.学生なら納付特例制度を活用

国民年金は20歳以上なら支払いの義務が発生します。でも、まだ学生の場合、金銭的に難しいこともあるでしょう。この場合も、申請すれば未納にはなりません。

この「学生納付特例」は、夜間や定時制、通信課程の学生なども対象です。

詐欺には注意して!

似たような名前で届く詐欺文書も……

注意しておきたいのは、手元に届いた書類が本当に「日本年金機構」からの正式な書類なのかどうかです。

実は近年、似たような名前で郵便物を送りつけられる事件が発生しています。
  • 国民年金機構
  • 厚生年金事務所
  • 独立財団法人 年金機構
などといった、本来存在しない偽の団体名が送り主になっているようです。

「年金」「催告」「至急」「差押」などといった言葉で驚いて、その書類に記載されている連絡先に問い合わせをしてしまうと、詐欺集団に個人情報を教えることになったり、未納金を支払うよう案内され、振り込め詐欺に巻き込まれたりするおそれがあります。

問い合わせは必ず「日本年金機構」へ

問い合わせをするなら、その書類に書いてある連絡先ではなく日本年金機構や最寄りの年金事務所の連絡先を自分で調べて、そちらに問い合わせるようにしましょう。

本物であれば、ATMの操作を依頼してきたり、年金手帳や現金を受け渡すよう案内したりすることは一切ありません。

未納が続くと、日本年金機構が委託している民間業者が自宅に訪問してくることがありますが、その際「日本年金機構」が発行した身分証明書(徴収職員証)を必ず提示するはずです。

怪しいと思ったら、その場で対応せず警察に相談しましょう。被害に遭わないよう、落ち着いて対処することが大切です。

支払えないときはまずは年金事務所などに相談を

電話相談でもOK

「催告されたとおりに年金保険料を支払うのが難しい」「差押は避けたい」という場合は、できるだけ早く年金事務所か年金相談センターに相談しましょう。

支払いのための納付書が手元にない場合も、最寄りの年金事務所に依頼すれば再発行してもらえます。

電話で相談できる窓口「ねんきんダイヤル:0570-05-1165」や「ねんきん加入者ダイヤル(国民年金加入者向け):0570-003-004」もあります。

いずれの場合も、手元に納付書か年金手帳など基礎年金番号がわかるものを用意して問い合わせるとスムーズです。

早めに対処しよう

自分から連絡するのは気が重いかもしれませんが、後になればなるほど、支払いについて融通がきかなくなったり、延滞金が発生したりするので、どんどん厄介になります。

手遅れになる前に相談すれば、どう対処するのが最善なのかていねいに教えてもらえるはずです。

〈詳しくはこちら〉
年金未納を続けた人の悲惨な末路 当てはまる人は要注意

特別催告状の放置にはデメリットしかない

「将来しっかりもらえるかもわからないのに年金なんて払う気がしない」という方もいるかもしれませんね。

でも、年金は義務なので本来「支払わない」という選択肢はありません。将来一切もらえなくても構わないと思っていたとしても、差し押さえを拒むことはできないのです。

役所からの通知を無視してしまうのは、いちばんの悪手です。

急に自宅に人が訪ねてきて督促されたり、ある日突然口座残高がゼロになったり、そんな面倒なことになる前に早めに対応しましょう。

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