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2019/05/20

個人年金保険って必要?メリット・デメリットをわかりやすく

(写真=PIXTA)
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個人年金保険という言葉を知っている方が増えてきましたね。「なんとなく」で入ってしまう前に、一度きちんと理解してから検討しましょう。個人年金保険のメリットとデメリットについて解説します。

個人年金保険とは?……老後資金のための保険

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生命保険は「死んでしまったとき」に備える保険ですが、年金保険は「長生きしたとき」に備える保険です。保険料を積み立てていき、保険会社が運用して増やしてくれたものを、老後を迎えたときに受け取れます。

年金破綻や老後貧困などの暗いニュースを聞いて「将来もらえる年金が少なそう……」「老後お金が足りなくなったらどうしよう……」と不安を抱える方は多く、「自分で自分の年金を用意しておこう」ということでこうした個人年金保険が注目されています。

個人年金保険は民間の保険会社が作った商品で、国が用意している「国民年金」や「厚生年金」などの公的年金とはまったく別のものです。個人年金保険は金融商品ですので、リスクとリターンを考えて検討する必要があります。

年金保険に加入するメリット

(写真=PIXTA)

年金保険に加入するメリットは、大きく分けて4つあります。

将来の年金に対する不安がやわらぐ

老後のお金の不安を取り除くための商品なので、将来の年金に対する不安がやわらぎます。国の年金制度もこれからどうなっていくか先が読めない中、「自力で老後資金の対策をしている」というのは、安心感につながります。

銀行預金よりも増えることが期待できる

どの商品をいつ選ぶかにもよりますが、個人年金保険は銀行の普通預金に入れておくよりは高いリターンが期待できるものが多いようです。

強制的に積み立てられる

解約しないとお金が出せないので、貯まった分を使ってしまうこともありません。自分で貯金するのが苦手な方でも、強制的に積み立てることができます。

税金が安くなる

一定の要件を満たす個人年金保険の保険料は、「個人年金保険料控除」の対象になります。会社の年末調整や確定申告のときに忘れずに記入するようにしましょう。 

年金保険に加入するデメリット

(写真=PIXTA)

年金保険に加入する前に知っておきたいデメリットとリスクは、3つあります。

お金の使い道がロックされる

貯金と違い、自分の好きなタイミングで好きな用途に使うことができません。「強制的に貯められる」メリットと表裏一体ですね。

元本割れの可能性もある

最初に決めた受け取り時期になる前に解約すると、損になってしまいます。加入するなら、無理せず確実に続けられそうな金額でスタートしましょう。

また、変額年金保険や外貨建年金保険の場合、運用結果によっては支払った額より受け取り額の方が少ない可能性もあります

万が一のときの補償は薄い

「長生きしたとき」のための保険なので、貯蓄性保険と違って、途中で亡くなった場合に保険金が出るわけではありません。勘違いしがちなので気を付けましょう。

個人年金保険の種類

(写真=Billion Photos/Shutterstock.com)

個人年金保険は、将来の年金額が確定しているかどうかや受け取り方などでいくつかの種類に分けられます。加入を検討するときは、自分の希望に合ったものになっているか確認しましょう。

将来の年金額が固定か変動かで別れる4種類

(1)定額個人年金
大手保険会社の商品によくみられるタイプです。毎回同じ保険料を、決めた期間中ずっと支払っていれば、決めた時期に一定の金額を年金として受け取れます。加入した時点で返戻率(払ったお金が増える率)が確定しているので、先の見通しを立てやすいでしょう。

(2)変額個人年金
保険会社の運用実績に応じて、最終的な年金額が変動するタイプです。安定性重視の定額タイプよりも高いリターンが目指せますが、元本割れのリスクもあるので、よく理解して始めることが大切です。

(3)外貨建個人年金
保険料の支払いや年金の受け取りを、外貨で行うタイプです。運用実績だけでなく為替レートによっても最終の年金額が変動しますので、ハイリスク・ハイリターンになりがちです。円安やインフレに対応しやすいメリットもあります。

受け取る期間で判断する3種類

(1)終身年金
公的年金と同じように、生きている間ずっと年金をもらい続けるタイプです。長生きするほどお得。一生涯安心できる分、保険料が高くなったり、1年あたりの年金額が少なくなったりしやすいようです。

(2)有期年金
5年、10年など事前に期間を決めておき、その間生きていれば年金として受け取ることができます。終身年金と違って期間が限られているので、保険料を抑えられます。

(3)確定年金
こちらも5年、10年など受け取り期間を事前に決めるのですが、期間内に本人が亡くなってしまった場合、残りは遺族が受け取ります。

なお、終身年金も有期年金も早めに亡くなってしまうと損なのですが、初めの数年は「保証期間」として生死を問わない期間としているパターンもあります。

他の上乗せと比較して利用したい

(写真=Montri Nipitvittaya/Shutterstock.com)

将来の年金を増やすための手段は、個人年金保険だけではありません。会社員なら、勤務先が福利厚生で用意している「企業年金」、自営業なら「付加年金」や「国民年金基金」、加入できる人の幅が広く税金面でもお得な「iDeCo(個人型確定拠出年金)」、長期投資に有利な「つみたてNISA」など多くの制度が存在しています。

個人年金保険に加入するのは、もっと自分に合ったお得な制度がないのか調べてからでも遅くありません。あわてて入って後悔しないように、じっくり比較検討してから決めましょう。

文・馬場愛梨(「貧困女子」脱出アドバイザー/ばばえりFP事務所 代表)

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