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2019/02/10

親を扶養家族にするための条件は?所得税と社会保険の扶養の違いを解説

(写真=PIXTA)
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「親を扶養に入れると、税金や社会保険の負担が少なくなる」ということをご存知ですか?配偶者や子どもだけでなく、親も条件を満たせば扶養に入れることができます。少しでも負担が減らせるのなら検討してみたい……でも一体どうしたらいいの?という方のために、親を扶養に入れるメリットや条件をご紹介します。

親を扶養に入れるメリット

(写真=PIXTA)

親を扶養に入れると、税金と社会保険の負担が少なくなるというメリットがあります。まず「税金」についてですが、扶養家族がいる場合は所得税や住民税を計算する際に「扶養控除」を受けることができます。

所得税や住民税は入ってきたお金(所得)をもとに支払い額が計算されますが、控除を受けることで計算の基準となる課税所得が減り、税金が安く済みます。

親を扶養に入れたときの控除額は、以下のとおりです。

所得税

親が69歳以下……38万円
親が70歳以上(別居)……48万円
親が70歳以上(同居)……58万円

住民税

親が69歳以下……33万円
親が70歳以上(別居)……38万円
親が70歳以上(同居)……45万円

例えば、69歳で年金暮らしの親を扶養に入れた場合、子の年収が400万円(所得税20%、住民税10%)とすると、(扶養控除38万円×20%)+(扶養控除33万円×10%)=10.9万円ですから、年間10万円以上も税負担が軽くなります。両親共に扶養に入れる場合は、控除額が2人分になりますのでさらに節税効果が高まります。
また、親を扶養に入れることで税金面だけではなく、健康保険においても親の保険料が免除になるというメリットがあります。つまり、子が加入している会社の健康保険(1人分の保険料)で、親の健康保険までカバーすることができます。

ただ、子が自営業などで会社の健康保険ではなく国民健康保険に加入している場合は、扶養控除を受けることはできません。

親を扶養に入れるための条件

(写真=PIXTA)

親を扶養に入れるための条件は「税金」と「社会保険」でそれぞれ違います。

「税金」の扶養控除を受ける条件

以下の条件をすべて満たす必要があります。

(1)配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族をいいます。)又は都道府県知事から養育を委託された児童(いわゆる里子)や市町村長から養護を委託された老人であること。

自分の親はもちろん、結婚相手の両親も対象になります。

(2)納税者と生計を一にしていること。

これは、「同じお財布で生活している」ということです。親が別居の場合でも、定期的に仕送りして生計を支えている場合などは対象になります。

(3)年間の合計所得金額が38万円以下であること。

所得金額というと少々わかりにくいですが、親の収入が年金のみの場合は、64歳以下なら収入108万円以下、65歳以上なら収入158万円以下が対象になると考えましょう。

(4)青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。

例えば、子が経営する事業を親が手伝っており給与を受け取っている場合は対象になりません。

「健康保険」の被扶養者の条件

加入している健康保険(保険証の発行主体)によって異なる可能性がありますが、ここでは全国健康保険協会(協会けんぽ)の例を見てみましょう。協会けんぽでは、親が同居でも別居でも「主として被保険者に生計を維持されている」かどうかが重要なポイントになります。

「主として被保険者に生計を維持されている」とは、子の収入で親の暮らしが成り立っている状態のことですが、具体的な基準は同居か別居かによって異なります。 

親と一緒に住んでいる場合、親の年間収入が130万円未満(親が60歳以上またはおおむね障害厚生年金を受けられる程度の障害者の場合は180万円未満)で、その金額が子の年収の半分よりも少なければ扶養に入れられるというのが基本的なルールです。

親と離れて暮らしている場合は、親の年間収入については同居の時と同じく130万円未満(親が60歳以上または障害者の場合は180万円未満)ですが、その金額が子からの援助額(仕送り)よりも少ないことが要件になります。

健康保険では75歳以上の親は扶養に入れることができません。75歳以上の方には「後期高齢者医療制度」という特別な医療制度があり、そちらに加入することになるためです。
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