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2019/03/02

長生きは危険?平成が終わる今考える将来のリスクとは

(写真=Aaron Amat/Shutterstock.com)
(写真=Aaron Amat/Shutterstock.com)
(本記事は、杉田卓哉氏の著書『外貨積立から不動産投資まで今すぐ資産を増やす「マネー新常識」』サンライズパブリッシング、2018年4月10日刊の中から一部を抜粋・編集しています)

【『資産を増やすマネー新常識』シリーズ】
(1)もはや円貯金は「ハイリスク・ローリターン」である
(2)長生きは危険?平成が終わる今考える「将来のリスク」

働き方もお金の制度も変わっていく

自分で事業を行なうリスクを負うよりも、安定したサラリーマン生活を送りたいと思う人が大多数であることは事実です。

しかし、かつての高度経済成長時代ならいざ知らず、今の世の中では、大手企業への就職がその後の人生を安泰にできるものとは言い切れません。

現代における一般的なサラリーマンのリタイア像は、60歳で定年退職し、65歳で厚生年金をもらえるようになるまで退職金を切り崩したり、再雇用により嘱託社員として働いたりして、後は年金と預貯金で悠々自適な生活を送る、というものでしょう。

ところがこの考え方には、3つの前提条件があります。

ひとつは預貯金の価値が変わらないこと、ふたつめは年金制度が現行のままであること、3つめは労働をとりまく環境が変わらないことです。

現行の年金制度が作られたのは1961年。当時の平均寿命は男性が66.03歳、女性が70.79歳でした。2016年は男性が80.98歳、女性が87.14歳です。

それぞれ14年以上の差があり、国が支給すべき年数は倍以上になっています。さらに少子化によって、給付の原資となる年金保険料を納める現役世代は減少傾向。

これだけ大きく前提としての環境が変わっている中で、今の年金制度はこのまま維持できないことは目に見えています。

支給開始年齢はかつての60歳から段階的に引き上げられ、2000年改正時には男女ともに厚生年金の全てが65歳から支給されるようになりました。

将来的に、支給年齢がもっと上がることは容易に想像できます。支給年齢が引き上げられれば、労働以外の収入源がない人は、リタイアの時期を遅らせる必要があります。

60歳で定年退職する予定が65歳になり、70歳、75歳と伸びていく……。

また近い将来、仕事の奪い合いは激しくなるでしょう。テクノロジーの発展による人間とAI、グローバリズムによる日本人と外国人、あるいは年功序列制の廃止により会社内での対立も生まれることが多くなるかもしれません。

自分の子や孫と同じ世代の人たちと戦っていくことができますか?私にはそこまでの気力や体力を維持する自信はありません。平均寿命はさらに伸びていくでしょう。

これからは人生設計を考えていくうえで「長生きリスク」が大きな課題となります。

長生きすればするほど、国のシステムとしては年金の給付開始が遅れ、個人としては老後の収入や資産の取崩しを再考しなければなりません。

「定年まで勤めあげ、退職後は悠々自適な生活を送る」という旧来の人生設計はもう通用しない時代に入っています。

数十年後も安心して暮らしていくためには、働かなくてもいいだけの資産を築くか、労働以外の方法で収入を得る方法を自分自身で会得する必要があるのです。
(画像=Webサイトより ※クリックするとAmazonに飛びます)

杉田卓哉(スギタ・タクヤ)
北九州市立大学卒。一般社団法人マネー総合研究所所長。財形や投資など、マネーに関する専門家。大手精密機器メーカー・オリンパスに勤務していたサラリーマン時代に不動産投資を行い、5000万円の家賃収入を得てリタイアしたことから、不動産投資を核とした財産形成を得意としている。最近は上場企業や金融機関などからマネー・リテラシー教育に関する社内研修や講演などの依頼も多数寄せられている。

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