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2019/01/05

国民年金を満額もらえる人ってどんな人?実は結構難しい!

(写真=Beer5020/Shutterstock.com)
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将来、国民年金を受け取る際に、どこかで支払ってない時期があると、その分受給額も少なくなります。例えば学生時代に国民年金保険料を払っていない人は多く、2年間の猶予でも数万円単位で受給額が変わります。受給の年齢になってから「ずっと保険料を支払ってきたつもりだったのに満額じゃなかった……」なんてあとから気付くケースも。ここでは、できるだけ国民年金の受取額を満額に近づける方法を解説します。

厚生年金と国民年金の違いとは

(写真=Billion Photos/Shutterstock.com)

国民年金はすべての年金制度のベースである

国民年金は「基礎年金」とも呼ばれ、日本国内に居住する20歳以上60歳未満の国民全員が必ず加入する義務がある、いわば年金制度におけるベースです。国民年金保険料は所得や年齢に関わらず定額であり、支給額は本人の加入期間に応じて決まります。加入義務は40年間で、未払い期間があればそのぶんだけ受給額が減る仕組みです。

厚生年金は国民年金を内包する上乗せ年金

厚生年金は国民年金に上乗せされて給付される年金で、国民年金が内包されている形です。特徴は、その保険料を雇用主と加入者が折半して支払う点であり、国民年金だけよりも老後の保障がより手厚くなる加入メリットがあります。

主に会社員がこれに当たるので、厚生年金に加入できるのは会社員だけと思われがちですが、例えば個人事業主でも従業員5名以上を抱えている場合は強制加入となり、さらに従業員の2分の1以上が加入に同意する場合には従業員が4名以下でも申請にて任意加入を行えます。また、厚生年金に加入しない場合は、従業員が個人で国民年金の手続きをする必要があります。

国民年金の満額っていくら?人によって違うの?

(写真=Klanarong Chitmung/Shutterstock.com)

国民年金から支給される老齢基礎年金の受給額には「満額」があります。ちなみに平成30年の時点では77万9,300円と定められています。この金額は毎年物価や賃金の変動をもとに変わりますが、個人の所得などには一切影響されず全国民一律です。平成16年以降は78万900円を基準としてその年の改定率を乗じて計算されており、40年間、滞納や免除期間がない限りは全員がこの満額を受け取れます。

国民年金を満額を受け取るための加入条件

満額を受け取るには、加入が義務付けられている20歳から60歳までの40年間、とにかく空白なく保険料を納めている必要があります。

また、会社員の妻で専業主婦の方や一定の年収以下のパートタイマーの方などは、第3号被保険者にあたるので自身が保険料を直接払っていなくても60歳までの間は配偶者の年金制度に扶養され国民年金の受給対象期間となります。

気を付けたいのが、自分(妻)が60歳に到達していなくても、扶養していた配偶者が65歳に到達し老齢基礎年金の受給資格を満たすとき、65歳に到達した日において妻も第3号被保険者ではなくなる点です。このとき妻の手続きは不要ですが、配偶者の国民年金第1号被保険者への変更手続きが必要です。

保険料を払い続けたはずなのに満額もらえない人ってどんな人?

(写真=metamorworks/Shutterstock.com)

国民年金を満額もらえない場合その1:学生時代に国民年金保険料を払っていない

日本国内に住んでいれば、20歳になったと同時に年金の支払い義務が生じます。しかし、学生に限っては在学中の保険料の納付が猶予される「学生納付特例制度」という制度があります。この特例制度は、あくまで「猶予」であるということが注意点であり、満額もらうためには、この猶予期間のぶんも後々きちんと支払う必要があります。

国民年金を満額もらえない場合その2:会社退職後の手続きが遅延した

会社を退職してからすぐに別の会社で厚生年金に加入する場合は会社側で手続きをしてくれることが多いので問題ありませんが、しばらく厚生年金に加入しない場合は国民年金第1号被保険者となり、自身で国民年金保険料を納める必要があります。これを忘れたり先延ばしにしていると、滞納・未納付となり将来の支給額が大きく変動します。

所得が少ないなど、保険料を納めることが経済的に困難な場合には申請によって納付が免除になることもあります。退職・就職のタイミングなどによっても手続きが変わるので、詳しくは日本年金機構のHPで確認しましょう。

国民年金を満額もらえない場合その3:免除されていた時期がある

経済的理由で免除される場合もありますが、注意したいのが専業主婦が国民年金第3号被保険者と定められたのは昭和61年4月1日からということです。つまり、昭和61年3月以前の専業主婦は任意加入だったため、国民年金に加入していない人がいるということです。他にも、夫が退職または65歳になったときに手続きするのを忘れていたり、65歳前に老齢基礎年金を前倒しで受け取っていたりする場合は国民年金を満額受け取れません。

できるだけ国民年金の受給額をを満額に近づける方法

(写真=StudioByTheSea/Shutterstock.com)

国民年金を満額もらう方法1:ねんきんネットで年金記録を確認し、滞納・免除分を追納する

自分に滞納・免除期間がないかどうかを知るための簡単な手段として、日本年金機構が運営するサイト「ねんきんネット」を使ってパソコンやスマホから簡単に自分の年金記録を確認できます。また、将来の受取り見込み額やこれまで届いた通知書の確認もできます。

これにより未納分をさかのぼって納付したり、60歳以降も任意加入したりすることによって、受取額を満額または満額に近づけることが可能です。ねんきんネットの登録には基礎年金番号とメールアドレスが必要です。

国民年金を満額もらう方法2:60~65歳の5年間、国民年金に任意加入する

年金納付の義務は60歳までですが、実際に支給が始まるのは65歳から。60歳から繰上支給を受けることもできますが、受給額が減額されるなどデメリットもあります。そこで、老齢基礎年金の繰上支給を受けていない、かつ40年間の納付月数が480ヵ月未満で厚生年金に加入していない方であれば、65歳まで保険料の支払を延長し、将来もらえる受給額を増やすことができます。

任意加入には手続きが必要なので事前にチェックしておきましょう。また、納めた保険料は全額が社会保険料控除となるので節税にもなります。

自分の年金記録を必ず一度は確認すること

「空白なく40年間年金を支払い続けるだけ」というと一見簡単なようですが、女性の場合結婚、転職、退職などライフイベントに影響されやすく、満額もらえると思っていたのに……という悲しいケースもあります。一度、20歳からの自分の年金記録をしっかり見直してみると、老後の資金計画にも役立つかもしれません。

文・木村茉衣(ファイナンシャルプランナー)

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