貯める&備える
2018/08/03

資産が増えて税金もおトクに! 家計がうまく回るテクニック

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
1990年代半ばに共働き世帯が専業主婦世帯を上回って以降、働き方の多様化などから共働き世帯が年々増加していることが、独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査で明らかになっている。共働き世帯は現在、専業主婦世帯の2倍ほどにもなるが、なかでも、夫婦それぞれが年収700万円超の世帯を「パワーカップル」とよぶ場合もある。

パワーカップル世帯では、収入が多いことから金融資産額も多い。ニッセイ基礎研究所の調査によると、パワーカップル世帯では金融資産が増える傾向にある。世帯の金融資産が1,000万円を超える世帯は67.4%にものぼり、子育て前の30歳代や子育て一段落後の50歳代に、パワーカップル世帯が多いとのこと。

さらに同調査によると、パワーカップル世帯は子育て費用の負担が少ない世帯が多いからか、海外旅行や国内旅行、外食にお金をかけている様子がうかがえる。経済的なゆとりを感じることも多いため普段の働きへのご褒美という側面もあるだろうが、収入の増加が支出の増加につながっている点も否めない。

近年は、天候不順に加えて、原油など資源価格の上昇などの影響を受けて、多くのモノの値段が上昇している。生活に必要なものの支出は仕方ないが、収入が多いからとお金を使っていてはお金を貯めることは難しいだろう。

人生100年時代と言われる今、楽しい老後生活を送るのか、長く働き続ける生活を送るのかは人それぞれかもしれない。ただ、今から将来を視野に入れた資産形成の準備をしておいた方がいいだろう。まずは日本の税金の仕組みから、資産形成を行うためのテクニックを解説していきたい。

税金の仕組みを理解した家計マネジメントを心がけよう

私たちはものを購入する時には消費税を負担する。そして、働いて給与所得を得る時には所得税を課せられる。日本では、所得が増えれば税率が上がる、いわゆる税金が増える累進課税制度となっている。

所得が195万円以下なら税率は5%、195万円超330万円以下なら10%、330万円超695万円以下なら20%、695万円超900万円以下なら23%、900万円超1800万円以下なら33%、1800万円超4000万円以下なら40%、4000万円超は45%、という風に決められている。会社員の場合、給与から源泉徴収されているため税金を支払っている実感は少ないかもしれない。年末調整の源泉徴収票を確認すれば、自分の所得がいくらで、どの税率の範囲に位置し、税率がどれかを確認することができる。

税金は支払わなければならないが、累進課税制度なので、所得が増えれば税金は増えるし、所得が減れば税金は減らせる。たとえば、老後の生活費用に備える場合には「iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)」という制度があり、iDeCoを利用することで税金を減らすことが可能になる。

国や企業が将来の年金の額を約束している確定給付の従来の年金制度に対して、個人型確定拠出年金=iDeCoでは、自分のために自分で積み立てる年金という位置づけになる。従来からの年金だけでは老後の生活への不安を解消することができないため、iDeCoを利用した場合には、税金の支払いを少なくできるという特典が用意されているのだ。

個人型確定拠出年金=iDeCoを使った節税方法とは

「個人型確定拠出年金=iDeCo」は2017年1月から開始された制度で、積立形式で運用益にかかる税金が非課税となる金融商品のことだ。積立内容としては、①年間14万4000円から年間81万6000円まで、②60歳になるまで、③原則60歳まで引き出しが不可、④預金、保険、投資信託、という風にあらかじめ決められている。老後の生活資金を貯められるほか、毎月の積立金額は所得控除の対象になる。

毎月の積立額は、毎月5,000円以上、1,000円単位での積立が可能だ。掛け金は職業によって異なっていて、①自営業者の場合は毎月の掛け金は6万8,000円まで、②専業主婦の場合には毎月の掛け金は2万3,000円まで、③公務員の場合は毎月の掛け金は1万2,000円までと決められている。

会社員の場合は、企業が企業型確定拠出年金を準備している場合もあるがそれが心もとない場合にはiDeCoへ加入できる可能性もあるほか、企業型確定拠出年金がない場合は加入が可能になる。毎月の掛け金も現在の加入状況によって異なるので、まずは現状の確認から行いたい。

このように毎月の掛け金を所得から差し引くことができるようになるので、結果的に所得税を減らすことが可能になる。パワーカップル世帯ほど税金の支払いは多いだろう。iDeCoを活用できれば、将来に備えての資産形成を行うとともに、節税を図れるようになる。利用できるかに関わらず、まずは税金に敏感になって家計マネジメント力の向上を図りたい。

文・横山利香(CFTe、ファイナンシャル・プランナー)

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