「GMOあおぞらネット銀行」をご存じでしょうか。2018年にインターネット銀行事業を開始した金融機関なのですが、後発だけあって、既存の銀行に負けないよう使いやすく設定されたサービスや金利が魅力です。その特徴や口座開設の方法について詳しく解説します。

GMOあおぞらネット銀行とは?

(写真=PIXTA)

GMOあおぞらネット銀行は、2018年にインターネット専業の銀行事業を開始しました。インターネット専業銀行とは、実際の店舗を持たず、あらゆる手続きがオンラインで完了できるようになっている銀行のことです。場所代や窓口業務などによる人件費がかかる大手銀行より運営コストを抑えているため、手数料や金利がお得な傾向があります。

新しくできたインターネット銀行というと、不安なイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、GMOあおぞらネット銀行はサーバーやドメイン、ネットショップなど長年インターネット関連の業務を多く扱ってきたGMOグループと、全国各地にお店を構えて銀行業を行ってきたあおぞら銀行が連携して出資をしている会社です。

金融と技術を組み合わせたいわゆる「フィンテック」に力を入れていて、使いやすいアプリや高いセキュリティーが特徴です。同じGMO系列の、FXで有名な「GMOクリック証券」や仮想通貨を取り扱う「GMOコイン」との連携も可能です。

普通預金金利が魅力!GMOあおぞらネット銀行のメリット3選

(写真=PIXTA)

メリット1.GMOクリック証券との連携で金利アップ!

GMOあおぞらネット銀行の普通預金金利は、通常時は年0.001%ですが、GMOクリック証券の口座と連携させる設定を済ませると、なんと110倍の0.11%まで大幅にアップします。これは、同銀行の1年もの定期預金の金利0.03%と比べてもずいぶん高い水準です。

<参考:他行の金利との比較>

銀行名 円普通預金の金利
GMOあおぞらネット銀行 通常0.001% → 証券連携で0.11%
三菱UFJ銀行 0.001%
ゆうちょ銀行 0.001%
東京スター銀行 通常0.001% → 給与受取口座なら0.1%
住信SBIネット銀行 通常0.001% → 証券連携で0.01%
楽天銀行 通常0.02% → 証券連携で0.1%
※上記の金利はすべて2020年6月3日時点のものです。

人気の銀行口座の金利と比べても、トップクラスの高い金利に設定されています。せっかくお金を預けるならできるだけ増えてくれたほうがうれしいですから、普通預金金利が高い銀行を選ぶというのは合理的です。

GMOあおぞらネット銀行の口座も、GMOクリック証券の口座も、どちらも無料で作れて簡単に連携できます。具体的なやり方は後述します。

この連携を済ませておけば金利がアップするだけでなく、銀行残高が証券会社のほうにも自動的に反映され、株や投資信託といった運用商品を購入できる金額として表示されるようになるなど、投資をするときの利便性もアップします。

〈金利の比較はこちら〉
低金利時代でも金利は重要!金利が高めの銀行ベスト10

メリット2.手数料が安い

預金金利が高くても、出金や振り込みにかかる手数料が高かったらあまり意味がありません。GMOあおぞらネット銀行の手数料をチェックしてみましょう。

<ATM手数料>

銀行名 最も手数料が
低くなるATM
手数料
GMOあおぞら
ネット銀行
セブン銀行
または
イオン銀行
入金→無料
出金→月2~15回無料
※それ以降は110円(税込)
三菱UFJ銀行 三菱UFJ銀行ATM 8:45~21:00→無料
それ以外の時間帯→110円(税込)
ゆうちょ銀行 ゆうちょ銀行ATM 無料
東京スター銀行 東京スター銀行ATM 入金→無料
出金→0~110円(税込)
※時間帯&曜日による
住信SBIネット銀行 セブン銀行、
イオン銀行
ゆうちょ銀行など
入金→無料
出金→月2~15回無料
※それ以降は110円(税込)
楽天銀行 セブン銀行、
イオン銀行
PatSat
(駅ナカATM)
など
3万円以上の入金→無料
3万円未満の入金や出金→最大7回無料
 ※それ以降は220円(税込)
※上記の手数料はすべて2020年6 月3日時点のものです。

インターネット系の銀行では「カスタマーステージ」など利用度が高ければ高いほど、お得になるしくみがあることが多いです。GMOあおぞらネット銀行では、どのステージに属するかによって手数料が以下のように変わります。
 

ステージ カスタマーステージ
判定条件
ATM出金
無料回数
他行振込
無料回数
Visaデビット
キャッシュバック率
1テックま君 なし
(ここからスタート)
月2回 月1回 0.6%
2テックま君 外貨普通預金
残高30万円以上
or
Visaデビット
利用額3ヵ月間で
30万円以上
月5回 月3回 0.8%
3テックま君 外貨普通預金
残高300万円以上
月7回 月7回 1.0%
4テックま君 外貨普通預金
残高500万円以上
月15回 月15回 1.5%

<振込手数料>

銀行名 同じ銀行
あて送金
ほかの
金融機関あて送金
GMOあおぞら
ネット銀行
無料 月1~15回無料
※それ以降は157円(税込)
三菱UFJ銀行
(キャッシュカード振込)
8:45~21:00→無料
それ以外の時間帯→110円(税込)
ゆうちょ銀行
(ゆうちょダイレクト
利用時)
月5回まで無料
※それ以降は100円(税込)
5万円未満→220円(税込)
5万円以上→440円(税込)
東京スター銀行 ・同一支店あて→無料
・別の支店あて&5万円未満
→110円(税込)
・別の支店あて&5万円以上
→330円(税込)
5万円未満→220円(税込)
5万円以上→440円(税込)
住信SBI
ネット銀行
無料 月1~15回無料
※それ以降は157円(税込)
※三井住友信託銀行
あては別途優遇あり
楽天銀行 無料 月0~3回無料
※それ以降は
3万円未満→168円(税込)
3万円以上→262円(税込)
※本人名義のゆうちょ口座→168円(税込)
上記の手数料はすべて2020年6月3日時点のものです。

<外貨預金の為替手数料>

銀行名








N
Z





























GMOあおぞら
ネット銀行
2銭 10銭 15銭 15銭 15銭 15銭 20銭 - - - 7銭
三菱UFJ銀行
(インターネット経由)
25銭 25銭 50銭 50銭 50銭 - 50銭 - - - -
ゆうちょ銀行 - - - - - - - - - - -
東京スター銀行
(スターワン
外貨普通預金)
(インターネット経由)
50銭 50銭 - 50銭 50銭 - - - - - 12銭
住信SBIネット銀行 4銭 13銭 28銭 25銭 25銭 25銭 28銭 5銭 - - 14銭
楽天銀行 25銭 25銭 45銭 45銭 45銭 - - - 20銭 20銭 30銭
※上記の手数料はすべて2020年6月3日時点のものです。「-」部分は取り扱いなし。

こうして見ると、GMOあおぞらネット銀行は先行する競合他社に負けないよう、どの手数料も低く抑えられていますね。

〈手数料の比較はこちら〉
ネット銀行でATM&振込手数料が一番お得なのはどこ?

メリット3.多彩な機能とサービス

金利や手数料といった基本的な部分だけでなく、目的ごとに同口座内に複数の口座番号をわけて持てる「つかいわけ口座」機能や、利用額に応じてキャッシュバックを受けられるデビットカードなど、プラスアルファのサービスも充実しているのもうれしいですね。

GMOあおぞらネット銀行の口座はどうやって開設する?

(写真=PIXTA)

インターネット専業銀行なので、口座開設はすべてWEBで済ませることができます。紙の書類の記入も印鑑も必要ありませんので、とても手軽です。普段からスマートフォンやパソコンの操作に慣れている方なら数分で申し込めるでしょう。

口座開設の手順

  1. GMOあおぞらネット銀行のホームページを開いて、右上の「口座開設」をクリックする

    2.「口座開設お申込」をクリックして、氏名や住所など必要な情報を入力する

    GMOインターネット株式会社が提供する、GMOインターネットグループの複数のサービスで使える「GMO ID」を、同時に申し込むことができます。また、キャッシュカードのデザインを黒か白か好きなほうから選べるようになっています。

  2. 本人確認書類を提出する

    提出方法は2通りあります。1つは、写真を撮ってアップロードする方法、もう1つはコピーを取って郵送する方法です。どちらも画面上に出てくる指示にしたがって手続きするだけなので難しくありません。アップロードのほうが早く口座開設できますし、コピー代も郵便料金もかからずに済むのでおすすめです。

    提出が必要な書類は次のとおりです。
     

    一般 本人確認書類2点
    or
    本人確認書類1点(顔写真つき)+補完書類
    15歳未満 本人確認書類1点

    住民票の写しor戸籍謄本
    外国籍の方 本人確認書類1点

    在留カードor特別永住者証明書

    ここでいう「本人確認書類」とは、具体的には次のようなものです。

    <顔写真つき>

    • 運転免許証
    • マイナンバーカード
    • 住民基本台帳カード
    • パスポート

     

    <顔写真なし>

  3. 健康保険証
  4. 年金手帳
  5. 印鑑登録証明書
  6. 住民票の写し
  7. 補完書類(発行から3ヵ月以内の税金・社会保険料・公共料金などの領収書)