運用益が非課税になるお得な制度のNISA(ニーサ)ですが、口座を一つしか作れないため、どの証券会社で始めようかと悩む人は多いでしょう。

今回は、ネット企業大手の楽天が展開する「楽天証券」のNISA(一般NISA・つみたてNISA)について、独自のメリットやNISAを始める時の注意点などをご紹介します。

まずはチェック!そもそもNISAってどんな制度?

まずはNISAの何がお得なのか、基本的な仕組みから簡単に確認しましょう。

NISAには「一般NISA」「つみたてNISA」「ジュニアNISA」がありますが、「ジュニアNISA」は2023年に廃止されることが決まっています。そこで今回は、「一般NISA」と「つみたてNISA」について紹介します。

出典:金融庁「NISAについて」

運用益が非課税に

通常だと投資の利益には20.315%の税金がかかります。10万円の利益があると、2万3,150円の税金が引かれてしまう計算です。

しかしNISAを使うと税金がかかりませんから、その分の手取りが多くなり、有利に運用できます。

【10万円の利益を出した時の手取り】
・通常の口座:約8万円
・NISA口座:10万円(非課税)

解約はいつでもできる

NISAは市場休場日を除き、いつでも売却できます。資金を拘束されるのが嫌だという方にはメリットですね。

損益通算できない点に注意

NISAは他の資産と損益通算できない点がデメリットです。

損益通算とは、複数の取引を合算して利益を計算することです。利益と損失を相殺できるので、税金が少なくなります。

例えば、A投信を+10万円、B投信を-10万円で売却した場合、通常なら損益通算で税金は0になります。しかしB投信がNISAの場合、損益通算ができません。

A投信の売却益10万円だけに課税され、利益がないにもかかわらず約2万円の税金がかかってしまいます。

このような形で税金がかかってしまう可能性があります。

【NISAでは損をしないことが大切】
どの投資でも損をしたい人はいないでしょうが、NISAの場合は特に損を出さないよう気を付けなければなりません。損益通算ができないだけでなく、そもそも利益がないなら課税されないので、非課税の意味がなくなってしまうからです。
ハイリスク・ハイリターンの商品より、比較的リスクが低い商品のほうが向いているでしょう。
若山卓也(ファイナンシャルプランナー)

楽天証券のNISAメリット5つ <主婦や初心者にもおすすめ>

NISAの特徴がわかったところで、次は証券会社を選びたいですよね。しかし証券会社はたくさんあるので、どこでNISAを始めていいか迷ってしまう人もいるでしょう。

そこでおすすめしたいのが、NISA自体のメリットに加え、楽天独自のメリットもある楽天証券のNISAです。どんな特徴やメリットがあるのか、楽天のNISAについて詳しく解説します。

まずは、楽天証券の一般NISAとつみたてNISAのメリットを、手数料やポイントの面で一覧で確認してみましょう。

楽天の
一般NISA
楽天の
つみたてNISA
株式手数料 ・国内株式は買い&売りで無料
・海外ETFは買いの手数料が
全額キャッシュバック
投資信託
(銘柄、販売手数料)
・2,696銘柄
・すべての販売手数料が無料
・172銘柄
すべての販売手数料が無料
楽天
ポイント
・株式手数料1%分のポイント付与
・楽天銀行からの入金でポイント付与
・投信残高に応じてポイント付与
・投信積立なら楽天カード決済で
ポイント付与(1%)
・楽天銀行からの入金でポイント付与
・投信残高に応じてポイント付与
・楽天カード決済でポイント付与(1%)
※2021年4月13日時点

>>楽天証券の詳細はこちら(公式サイト)

この表を元に、次の5つのメリットを詳しく紹介します!

nisa,楽天,つみたて
(画像=fuelle編集部作成)

楽天証券のNISAメリット1:買い付け手数料がお得

楽天証券の一般NISAでは、国内株式の手数料が、買いと売りの両方で無料です。手数料がかからない分、お得に取引できますね。

また海外ETFの場合は、買いの手数料が全額キャッシュバックされます。

投資信託も販売手数料(買う時の手数料)は無料ですから、楽天証券では「一般NISA+海外株式の買いor売り」または「一般NISA+海外ETFの売り」の組み合わせでのみ、手数料がかかることになります。

つみたてNISA ・投資信託の販売手数料はすべて無料
一般NISA ・投資信託の販売手数料はすべて無料
・国内株式の売買手数料はすべて無料
・海外ETFの買いの手数料は全額キャッシュバック

手数料が高い証券会社もありますが、楽天証券なら低コストで取引できるでしょう。

【取引ツールも無料】
株式の取引には、専用の取引ツールがおすすめです。楽天証券はPC向けに「マーケットスピード」、スマホ向けに「iSPEED」を無料で提供しており、さまざまな機能によって快適に取引できます。
また、どちらのツールでも「日経新聞」が無料に読めることも、楽天証券のおすすめポイントです。

若山卓也(ファイナンシャルプランナー)

楽天証券のNISAメリット2:つみたてNISA銘柄が豊富

楽天証券のつみたてNISAでは172銘柄もの取り扱いがあり、金融庁が認可した186本(公募株式投資信託。2020年12月23日時点)のほとんどを取り扱うことができます。

証券会社によっては、取り扱い銘柄が乏しいところもあります。せっかくつみたてNISAを始めるなら、豊富な銘柄から選べる楽天証券がおすすめです。

楽天証券のNISAメリット3:投資信託で毎月楽天ポイントが貯まる

楽天証券では、投資信託を保有するだけで楽天ポイントがもらえます。これは一般NISAやつみたてNISAも対象です。

「投資信託資産形成ポイント」なら投資信託残高50万円以上で毎月ポイントが付与されます。また、楽天銀行との連携サービス「ハッピープログラム」を利用すると、10万円の残高ごとに4ポイントが毎月もらえるようになります。

投資信託の残高に応じてもらえる楽天ポイント(毎月)
投資信託の残高 投資信託資産形成ポイント ハッピープログラム
10万円 0ポイント 4ポイント
50万円 50ポイント 20ポイント
100万円 50ポイント 40ポイント
200万円 100ポイント 80ポイント
300万円 100ポイント 120ポイント

資産形成ポイントとハッピープログラムは併用できないので、どちらかを選ばないといけません。どちらが有利かは、投資信託の残高で決まります。

またハッピープログラムを利用すると、楽天銀行から楽天証券への入金もポイント付与の対象になります。会員ステージが上がるほど、獲得できるポイントが増えます。

会員ステージ ベーシック アドバンスト プレミアム VIP スーパーVIP
入金ごとにもらえる
ポイント
1ポイント 2ポイント 3ポイント
対象は「らくらく入金」「自動入金(スイープ)」のみ
ポイントがもらえるのは月に最大3回まで(VIP以上でも月に9ポイントが上限)

貯まったポイントは楽天市場など楽天グループで使えるほか、楽天証券内で投資信託や株式の購入代金にあてることもできますよ。

楽天証券のNISAメリット4:カード決済で1%ポイントバック

つみたてNISAや一般NISAなどで投資信託を積み立てる場合、決済方法を「楽天カード」に設定すると、積立額の1%分のポイントがもらえます。

楽天銀行からの入金は月に9ポイントが上限なので、月に1,000円以上を投資信託で積み立てるなら楽天カード決済のほうがお得です。

楽天証券のNISAメリット5:「スーパーポイントアップ」でさらにお得に

楽天証券は、楽天市場の「SPU(スーパーポイントアッププログラム)」の対象になっており、条件を達成すると楽天市場のポイント還元率が+1倍になります。

楽天証券でSPUを達成するためには、まず楽天証券のポイントコースを「楽天スーパーポイントコース」に変更します。その上で投資信託を1回で月に500円以上、1ポイント以上使って買うことでSPUの対象になります。

「ポイントコースを変更していない」や「ポイントを使っていない」、また「1回で500円以上買っていない」場合は対象にならないので注意しましょう。

nisa,楽天,つみたて
(画像=著者作成)

一括投資と積み立て投資のどちらも対象です。一般NISAはもちろん、つみたてNISAではぜひ活用したいですね。積み立て投資の場合は、楽天カード決済と併用するとよりお得ですよ。

SPUでポイント還元率が+1倍になるのは投資信託を買った月なので、できるだけ月の上旬に達成することを目指しましょう。

なお楽天カード決済なら、自動的に毎月1日が積立日になります。

【ロボアドバイザーも魅力的】 NISAとは直接関係ありませんが、楽天証券の魅力の一つに「ロボアドバイザー」があります。 ロボアドバイザーとは、簡単な質問に答えるだけでその人に合った商品やポートフォリオ(商品の組み合わせ)を提案してくれるサービスの総称です。 楽天証券では、投資を一任できる「ラップ口座(楽ラップ)」でロボアドバイザーを導入しており、質問に答えると最適な運用コースを提案してくれます。忙しい方や商品選びに不安がある方に向いているでしょう。
若山卓也(ファイナンシャルプランナー)

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【関連記事】
>>楽天証券とSBI証券どちらで開設する?それぞれのサービス内容を比較
>>初心者がつみたてNISAをはじめるならどこ?SBI証券と楽天証券は初心者にもおすすめ

商品を選ぶ際のポイント5つ! FP目線で解説

楽天証券では、一般NISAはもちろんですが、つみたてNISAでもたくさんの商品を用意しています。商品はどのように選べばいいのでしょうか。

商品を選ぶ際、チェックすべきポイントがあります。FP目線で紹介したいのは、以下の5つのポイントです。

【株式】
✔︎業績が安定しない企業を避ける 
✔︎財務が不安定な企業を避ける

【投資信託】
✔︎運用コスト「信託報酬」 できるだけ低いものを選ぶ
✔︎「信託期間」 できるだけ無制限を選ぶ
✔︎毎月分配型」 できるだけ分配しないものを選ぶ

株式を選ぶときのポイント

一般NISAで株式に投資する場合は、業績(売上や利益など)財務(負債や自己資本など)安定している企業の株式を選ぶのが無難です。

各企業が公開している決算書を見てもいいですが、最初は楽天証券HPのほうが見やすいかもしれません。まとめられていますし、過去のものと比較しながらチェックできるのでおすすめです。

投資信託を選ぶときのポイント

楽天証券では投資信託の販売手数料は無料ですが、運用中のコスト「信託報酬」は銘柄ごとに違います。信託報酬はできるだけ低いものを選びましょう。

「信託期間」は、投資信託が償還(運用が終了し、現金で払い出されること)するまでの期間です。あまりに短いものを買ってしまうと、NISAの非課税期間を使い切れないかもしれません。できるだけ「無制限」となっているものを選びましょう。

「毎月分配型」は、投資信託が利益の一部を「分配金」として毎月投資家に還元するタイプの投資信託です。運用効率が悪くなるので、できるだけ分配金を出さない銘柄を選びましょう。

【つみたてNISAは事前に選別済み】
つみたてNISAの場合は、対象商品がこれらの基準をある程度満たしています。金融庁が事前に定めた条件をクリアしている商品だけが対象になっているためです。
一般NISAの場合、銘柄は特に制限されていないので自分で注意しましょう。
若山卓也(ファイナンシャルプランナー)

ランキングTOP10! 楽天証券の取扱商品で、信託報酬が安いのは?

チェックポイントの一つである「信託報酬」は、少しでも安いものを選びたいですよね。そこで、楽天証券が取り扱う投資信託を、信託報酬の安い順にランキングにしました。

商品選びの参考にしてください。

順位 ファンド名 信託報酬
(実質 税込)
1位 eMAXIS Slim
米国株式(S&P500)
0.0968%
2位 SBI・先進国株式
インデックス・ファンド
0.1022%
3位 <購入・換金手数料なし>
ニッセイ外国株式
インデックスファンド
0.1023%
4位 eMAXIS Slim
先進国株式インデックス
0.1023%
5位 たわらノーロード
先進国株式
0.10989%
6位 SBI・全世界株式
インデックス・ファンド
0.1102%
7位 <購入・換金手数料なし>
ニッセイ世界株式ファンド
(GDPバスケット)
0.1144%
7位 eMAXIS Slim全世界株式
(除く日本)
0.1144%
7位 eMAXIS Slim全世界株式
(3地域均等型)
0.1144%
7位 eMAXIS Slim全世界株式
(オール・カントリー)
0.1144%
※2021年4月13日時点

>>楽天証券の詳細はこちら(公式サイト)

それでも迷ってしまう人に!ずばり、FPおすすめ商品3選

ここまで商品を選ぶ際のチェックポイントなどを紹介しましたが、それでも「自分で選ぶのは難しい」と思う人もいるかもしれませんね。

そこで、楽天証券が取り扱う投資信託の中で、特におすすめの3銘柄をご紹介します。

なお、リターンとリスクは2021年4月13日時点に楽天証券HPで確認したものです。

「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」 楽天で運用コストが最も低い

eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 信託報酬
(実質 税込)
1年リターン 1年リスク
一般NISA
つみたてNISA
0.0968% 49.88% 17.18%

楽天証券のNISAの中で、最も信託報酬が低い銘柄です。

アメリカの株価指標「S&P500」に連動するインデックスファンドで、実質的にアメリカの大型株500社の株に投資することになります。

【インデックスファンドとは:指数との一致を目指す投資信託】
インデックスファンドは、日経平均やS&P500といった指数と値動きが連動するよう運用される投資信託です。機械的に運用すればよいので、コストをかけない運用に強みがあります。
若山卓也(ファイナンシャルプランナー)

「ひふみプラス」 つみたてNISA基準クリアのアクティブファンド

ひふみプラス 信託報酬
(実質 税込)
1年リターン 1年リスク
一般NISA
つみたてNISA
1.078% 46.26% 13.96%

独立系運用会社「レオスキャピタル」が運用するアクティブファンドです。国内外の株式を調査・分析し、柔軟な運用を行います。

インデックスファンドと比較すると信託報酬が若干高く設定されていますが、つみたてNISAでも買うことができる貴重なアクティブファンドの一つです。

【アクティブファンドとは:指数以上のリターンを目指す投資信託】
インデックスファンドと異なり、指数以上の運用成績を目指す投資信託です。投資対象を選別することで、インデックスファンドよりも高いリターンが期待できますが、コストは高めです。
若山卓也(ファイナンシャルプランナー)

「ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)」 1本で分散投資ができる

<購入・換金手数料なし>
ニッセイ・インデックスバランスファンド
(4資産均等型)
信託報酬
(実質 税込)
1年リターン 1年リスク
一般NISA
つみたてNISA
0.154% 22.18% 8.14%

国内株式、海外株式、国内債券、海外債券に4分の1ずつ投資するバランス型ファンドです。株式以外に債券を組み込むことで分散投資効果が高まり、リスクを下げる効果が期待できます。

1本で手軽に分散投資ができるので、おすすめです。

【バランスファンドとは:複数の資産で運用される投資信託】
株式や債券など、さまざまな資産で運用される投資信託をバランスファンドといいます。これに対して「株式だけ」「債券だけ」といったように、1つの資産だけで運用される投資信託を「単一資産型」といいます。
一般的に株式はリスクが高く、債券はリスクが低いとされています。どちらも組み入れることで、中程度のリスク・リターンが期待できます。
若山卓也(ファイナンシャルプランナー)

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あらためてチェック!「一般NISA」と「つみたてNISA」の特徴

「一般NISA」と「つみたてNISA」の違いを理解しよう

NISAには、「一般NISA」と「つみたてNISA」があります。どちらも運用益は非課税ですが、非課税期間や投資できる額などが異なります。

「一般NISA」と「つみたてNISA」は同時に利用することができないため、どちらか1つを選ぶ必要があります。正しく選べるよう、両者の違いを簡単に確認しましょう。

一般NISA つみたてNISA
非課税期間 5年 20年
投資できる額 120万円/年 40万円/年
投資できる商品 国内と海外の株式
投資信託
投資信託のみ
投資タイミング 自由に選べる 定期的に積み立てる
投資できる期間 2023年まで 2042年まで

一般NISAは年間120万円まで、株式か投資信託に投資できます。好きなタイミングで投資でき、投資した年を含めて最大5年間非課税で運用することができます。この期間内なら、売却益のほか配当金や分配金も非課税になります。

一方、つみたてNISAで投資できるのは投資信託だけで、年間40万円まで投資できます。投資タイミングは選べず、定期的に積み立てる「積み立て方式」に限定されています。

一般NISAより制限が多いですが、その代わり最大20年間もの非課税期間が設定されています。

2つのNISAは年ごとに切り替えられますが、同時に利用することはできません。

ここからは、それぞれの特徴を深掘りします。前述のとおり口座はどちらか一つしか持てないので、ここで特徴をチェックして「自分にピッタリなのはどちらか?」を見極めましょう。

一般NISAの特徴

2つのNISAのうち、先に始まったのは一般NISAです。投資できる商品は、国内外の株式や投資信託(ETF(上場投資信託)を含む)で、多くの選択肢があります。

手数料がかかるものにも投資できますが、もちろん手数料は低い方が有利ですので、事前に確認しましょう。

ただし、一般NISAに投資できるのは2023年までです。2024年以降は一般NISAに新規投資はできませんから注意しましょう。なお、2023年に買った商品の非課税期間は2027年まで続きます。

2024年スタート予定!新NISAとは

2024年以降は、一般NISAに替わり、「新NISA」が始まる予定です(つみたてNISAはそのまま)。ルールが現在のものと変わるので注意しましょう。

新NISAは2階建ての制度になり、一般NISAと同じような投資(2階部分)を行うためには、まず積立投資(1階部分)を利用しなければなりません。

1階部分はつみたてNISAと同様の仕組みで、年間20万円まで投資できます。なお、20万円を使い切る必要はなく、少額でも設定さえすれば2階部分で投資を始められます。

これまで一般NISAを利用していた方や株式投資経験者は、証券会社に届け出ることで始めから2階部分での投資も可能です。2024年以降も株式に非課税で投資したい場合は、今のうちにNISA口座を開設しておくとよいでしょう。

ただし、2階部分で投資できるのは個別株式だけです。投資信託にも非課税で投資したい場合は、やはり1階部分の利用が必要です。

新NISA(予定)
非課税期間 5年
投資できる額 2階部分 102万円
1階部分 20万円
投資できる商品 2階部分 国内外の株式、投資信託
1階部分 投資信託
投資できる期間 2024~2028年
1階部分(現在のつみたてNISAに相当)と2階部分(現在の一般NISAに相当)の2段階構成
原則、1階部分を利用した方が2階部分を利用できる
※投資経験者などは直接2階部分を利用できる

つみたてNISAの特徴

2018年にスタートしたつみたてNISAは長期の資産形成を考えている方に多くのメリットがあります。

つみたてNISAで投資できる商品は、金融庁が設定した「長期投資に向く条件」をクリアした投資信託のみとなっています。長期投資に向く条件とは、具体的には次のようなものです。

・ETFを除いて買い付け手数料が無料
・買った後のコスト「信託報酬」が一定以下
・毎月分配型ではない
・運用期間が長期あるいは無期限

投資できる商品が限定されているのは、言い換えると、金融庁お墨付きの銘柄が厳選されているということ。初心者でどの商品を選んでいいかわからないという人でも始めやすいといえるでしょう。

ただし、一般NISAは好きなタイミングで投資できますが、つみたてNISAは毎月定額で買い続けることが原則です。金融機関で微妙な違いはありますが、投資タイミングを自由に選べない点に注意しましょう。

出典:金融庁「つみたてNISAの概要」

「一般NISA」「つみたてNISA」どっちを選べばいい?

どちらも一長一短で、なかなか選べないかもしれませんね。そういう方は、自分の投資スタイルやタイプに合わせると選びやすいですよ。

一般NISA:タイミングも商品も自分で決めたいタイプ

一般NISAが優れている点は、投資の制限が少ないところです。国内外の株式や投資信託から広く商品を選べますし、好きなタイミングで投資することができます。

自分で商品や投資タイミングを選びたい方は、一般NISAを選択しましょう。

つみたてNISA:商品や投資タイミングにこだわらないタイプ

つみたてNISAには、投資タイミングや商品に制限があります。しかし、投資タイミングを選べば必ず利益が出るわけではないですし、つみたてNISA対象の銘柄は一定の基準をクリアした投資信託なので安心です。

「平均的なリターンが出れば十分」という方は、非課税期間の長いつみたてNISAを選ぶほうがいいでしょう。

一般NISAとつみたてNISAを比べみよう

以下の表は、一般NISAとつみたてNISAの投資タイミングと、商品の数(楽天証券を例にしています)をまとめたものです。

見比べながら、自分にはどちらが向いているのか検討してみるといいでしょう。

投資タイミング 楽天証券で投資できる商品の数
(2021年4月13日時点)
一般NISA 好きなタイミング 1万銘柄以上
国内株式:4,175銘柄
米国株式:3,691銘柄
中国株式:937銘柄
アセアン株式:238銘柄
投資信託:2,696銘柄
つみたてNISA 積み立て方式 投資信託の172銘柄

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楽天NISAはお得がいっぱい

資産運用をしながら楽天ポイントも貯められる楽天証券のNISA。資産運用を検討している方は、楽天NISAを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

若山卓也
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業、保険募集代理業、金融系ライターとして活動しています。 関心のあるジャンルは資産運用や保険、またお得なポイントサービスなど。お金にまつわることなら幅広くカバーし、発信しています。 AFP、プライベートバンキング・コーディネーター資格保有
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業、保険募集代理業、金融系ライターとして活動しています。 関心のあるジャンルは資産運用や保険、またお得なポイントサービスなど。お金にまつわることなら幅広くカバーし、発信しています。 AFP、プライベートバンキング・コーディネーター資格保有
 

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