「Wi-Fiが使える」「ベーカリーカフェやギャラリーを併設」「クリーニング店による洗濯代行サービスあり」「進化したマシンでスニーカーや布団などの大物も洗える」「Webで空き状況の確認や予約ができる」など、おしゃれで便利に進化したコインランドリーが増えています。洗濯時間を有意義に過ごせるようになりました。最新事情やその魅力を解説します!

コインランドリーが全国に増加中!その理由は?

世の中にコインランドリーが登場した頃の主な利用者は、家に洗濯機がない学生や単身の会社員が中心でした。

1960年代に街の銭湯が副業としてセルフクリーニングを導入し始め、お風呂に入っている間に洗濯ができるようにしたところ、これが流行。1970年代には初めての国産コイン式洗濯機や乾燥機が発売されるなど、国内でコインランドリーが進化していきました。

近年は主婦層の利用が増えたほか、デジタルテクノロジーによって利便性が高まり、さまざまな特徴のあるコインランドリーが増えています。

厚生労働省の「コインオペレーションクリーニング営業施設に関する調査」によると1997年度には全国で1万739店だったのに対し、2013年度には1万6,693店まで増加。別の調査では、2017年に2万店に達しているという推計もあります。

コインランドリーが増加している理由や人気の理由を5つにまとめました。

1. 共働き家庭の増加

以前は単身世帯の男性が主な利用者でしたが、女性の就業率が上がり共働き世帯が増加したことから、単身世帯の女性はもちろん共働き世帯の利用が増えたと考えられます。

2. カフェ併設型の登場でイメージ一新

待ち時間を快適に過ごせるよう、カフェやベーカリー併設型などのコインランドリー店が増加。内装も凝っていてクリーンで楽しいイメージに変わり、より多くの人が足を運びたくなるスポットになりました。

3. 家庭で洗える衣類の増加

クールビズやオフィスでの服装がカジュアル化したことに加え、クリーニングに出さなくとも自分で丸洗いできる衣服が増えたことも人気の理由です。スーツを着る機会が減り、代わりに家で洗うものが増えたことも影響がありそうです。

4. クリーニングより安い

リーマン・ショック以降の不景気の影響で、今までクリーニング店に出していたカーテンや布団もコインランドリーで洗うほうが安いという理由で利用する人も多いようです。クリーニングに出すより早く仕上がるのもリピートに繋がっているでしょう。

5. 家事の時短になる

家庭用洗濯機・乾燥機とは大きなパワー差があるので、時間短縮になります。業務用の乾燥機は大容量で、熱源がガスのため高温度、風量も大きく短時間で洗濯物が乾きます。洗濯物量は人によって異なりますが、洗濯から乾燥まで1時間ちょっとで1週間分の洗濯を終えられそうです。

また、無人での運営が可能なので人件費がかからず、設備の初期投資も比較的少なく始められるため、コインランドリー経営に魅力を感じる企業が多いという背景もあるようです。

進化系コインランドリー、こんなことまでできる!?

薄暗い空間に洗濯機が並んでいるイメージは過去のもの?最近はスタイリッシュな店構えで、さまざまなサービスを揃えたコインランドリーが増えているので、いくつかご紹介します。

カフェやベーカリー併設

本格コーヒーが飲めたりケーキを食べたりできるカフェスペースや、ベーカリーを併設するランドリーが人気です。ギャラリースペースを併設しているコインランドリーもあります。

洗濯代行サービス

水洗いできる衣類を洗濯して乾燥させ、たたんで返却してくれるサービスです。専用のランドリーバッグを購入して洗濯物を入れて預けると、きれいにたたんだ状態で受け取れます。

ペット洗浄スペース

洗濯の待ち時間を使って、ペットもきれいにシャンプーできるスペースを設置しているコインランドリーもあります。

フリマ用撮影ブース

洗濯した衣類を撮影するブースを設け、そのままフリマアプリで出品できるなどのサービスを提供しているコインランドリーも登場しています。

ネイルサービス

ネイルサロンとコラボレーションし、待ち時間にコインランドリーで出張ネイルサービスが受けられるコインランドリーも。

ほかに、無料Wi-Fiを解放し待ち時間に仕事ができるコインランドリーも多いです。また、「コイン」ではなく、電子マネー対応の精算機を設置するコインランドリーも増えています。