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2020/02/15

「気血水」「陰陽五行」って?知っておきたい漢方の基本と薬膳の話

「漢方」と聞くと、漢字で書かれた古い看板と薬草のイメージで、中国の言葉の様に思われていますが、漢方とは古代中国医学の知識をもとに、日本で作られた言葉です。

漢方は、自然とのバランスを保ちながら生命力・自然治癒力を高めていく考えが基本です。

今回は、漢方の基本の考え方をわかりやすくご紹介していきます。プラントベースの食生活の方も参考にしてみてください。

漢方とは

「心身一如」のバランス


漢方の基本は、「人間の体も自然の一部」という考え方。

病気を診る場合もその症状だけを「見る」のでなく、その人のおかれる環境を通じて、心も体も連動した「心身一如」のバランスを診て治癒していく思想です。

そのため、同じ病気であっても処方される漢方薬は違うものであることも。

また、ゆっくりと時間をかけて自然生薬を利用するのも特徴の一つです。

天然由来の生薬を使って

漢方で得意とされるのは、いわゆる「未病」と呼ばれる、原因がわからずに「なんとなく調子が悪い状態」です。

漢方薬は、患者さんの状態を全体でとらえ、「養生」させていきます。

この「養生」とは、文字通り「命を養う」ということで、真の健康にむかって生命力を高めていくことです。

この天然由来の生薬を使って体を養生させていくのが「漢方薬」となります。

食べる薬の薬膳料理

食養生の一つ「薬膳」とは


養生の中には、食事を通じて生命を養う「食養生」があります。

「薬膳」とは、この食養生の一つであり、体質・症状・体調・季節を考慮して食材を選び、レシピを作る料理です。

正気を補い、邪気を取り除くことを目的とし、健康増進や病気の予防・治療をしていきます。

「薬食同源」の考え

漢方で使われる薬は、化学的に作られたものではなく、天然由来のもののため、薬・食材どちらも「食べ物」で、区別がありませんでした(薬食同源)。

そして、長い経験の中から、どの食材が毒があるか、安全か、どの量をどれだけ使うと体に変化があるのか等を学び、数々の食材から、「食物として明確なもの(食材)」「薬効が著しく病気を治すのに利用できるもの(生薬)」「食材としても生薬としても利用できるもの(食薬)」に分けられていきました。

陰陽五行と気血水

「陰陽五行」とは


「陰陽」とは、古代中国の自然哲学の思想です。これは、漢方の養生学の基本になっています。

陰陽は、静的なもの(陰)と動的なもの(陽)の二つのことで、森羅万象はこの二つで成り立つとされています。陰陽は、全ての事象であり、対立し、依存し、消長し、転化します。

漢方においては、この陰陽の考えが、体の生理・病理の説明・薬物の分類に利用されています。(例えば、上の写真の様に、豆の色でも黒白の陰陽があります)

「五行」とは、中国医学の理論の自然観のひとつで、万物が「木」「火」「土」「金」「水」の5つの要素から成り立っていると考える思想です。

これらは、
  • 五臓(肝・心・脾・肺・腎)
  • 五腑(胆・小腸・胃・大腸・膀胱)
の体の機能や生理機能から、
  • 五志(怒・喜・思・悲・恐)の情緒
  • 五気(風・熱・湿・乾・寒)の外気
  • 五色(青・赤・黄・白・黒)の色
  • 五味(酸・苦・甘・辛・鹹)の味
  • 五性(寒・涼・平・温・熱)の性質
  • 五根(目・舌・口・鼻・耳と二陰)の感覚機能
  • 五支(爪・顔面・唇・毛・髪)の五臓の症状
  • 五体(筋・血脈・肌肉・皮・骨)の体の構成要素
  • 五液(涙・汗・よだれ・はなみず・唾)の体液
  • 五季(春・夏・土用・秋・冬)の季節
  • 五方(東・南・中央・西・北)の方角
など、様々な要因と関係しています。

漢方では、この五行の特性と他との関係性やバランスを、個々の症状やタイプと合わせて診ることで、どの部分がバランスを崩し、症状がでているのかを判断します。

「気・血・水(き・けつ・すい)」とは


漢方にふれていくと「気・血・水」という言葉を耳にすると思います。この「気・血・水」の3つは、人の体の構成要素と考えられています。

「気」は、人体の生命活動の基本で、活力のエネルギーの元になります。

これには、生まれる時に親から受けた先天的な気と、その後に得た後天的な気があり、後天的な気の中には、大気や日光の「天の気」と、飲食物からの「地の気」の二つがあると考えられています。

「血」は、西洋医学における血液の血とは、少しイメージが異なります。「全身に栄養を供給しうるおす」ことと、「精神活動の基礎物質となる」という二つの働きがあります。

「水」は、津液とも呼ばれ、体内の水分のことを言います。水は、全身をうるおし血の材料ともなります。このうるおいが不足すると、乾燥してのどが渇いて咳が出たり、便秘を引き起こしたります。

さらに、陰陽を合わせると「気」は陽の分類で「血・水」は陰の分類となります。

また、五行の中でも、五季の「夏」の季節には、一般的に太陽の熱で体の水分が出やすくなります。また汗をかきにくい「冬」の時期は、体に水分がたまりやすくなります。

漢方では、このように病気や症状があった場合、病気そのものだけで判断をするのでなく、置かれた環境と個々人の状態など「気血水の考えと陰陽五行の考えを合わせ、全体でとらえ、それにあった養生をする」のが基本の考え方と言えます。
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