日本では、お茶碗やお椀など、手のひらに乗る大きさの食器は、持って食べるのがマナーとされています。でも、海外では食器を持たずに食べる国も多いようです。今回は日本と海外の食事マナーを比較してみましょう。

海外では食器は持たない?

お隣の国、韓国では、お箸を使うという点は日本と一緒ですが、食器を持って食べることはマナー違反とされています。アメリカやイギリスでも、食器は持たずに食べることがマナーとされています。確かにナイフやフォークを使う西洋料理では、食器を持っていただくことはありませんよね。

筆者が調べたところによると、テーブルマナー上、食器を持つことが許されている国は台湾。日本の統治下にあったという歴史がテーブルマナーや食習慣にも影響しているのかもしれません。

なぜ日本では食器を持つようになった?

奈良時代以来、日本では食事をするための道具としての「匙」の伝統が消えていたため、明治時代にスプーンが入ってくるまで、汁物を飲むためにはお椀に口をつけていただくしか方法がありませんでした。そのため、食器を持つことが許されるようになったと言われています。

また、昔の日本では、床にお膳を置き、そのお膳に食器を置いて食事をしていましたが、それだと食器と口の距離が遠く食べにくかったため、食器を持つようになったという説もあるようです。現在の食事マナーは昔の生活様式を基にして確立されたものも多いのかもしれません。