歯は一度傷んでしまうと、自然に治ることも元に戻ることもほとんどないもの。それ故に、定期健診や治療などで誰もが一度は歯科に通院したことがあるのではないでしょうか。今回は、そんな現代人の歯の治療に携わる歯科衛生士に聞いた、困った患者の仰天エピソードを3つご紹介します。

治療してもらえるからと歯を磨いてこない

「歯周病治療のために来院する患者さんがいるんですが、とにかく歯を磨いて来てくれません。いざ治療をしようと口を開けると、歯磨きはおろか、うがいすらしてないと思うほど汚れた状態なんです。初診のときは磨き忘れかと思っていたんですが、2、3回目と続くとさすがに確信犯ですよね。毎回その患者さんが来院すると、誰が担当するのかと衛生士の間でも押しつけ合いに……。治療するつもりで来たんだから、最低限のマナーは守って欲しいです」(27歳/勤務歴3年)

いい大人なのに怖がりすぎ……一向に治療が進まない

「30代の患者さんが治療に来たときのこと。進行した虫歯があったので、急ぎの治療が必要だったんですが、いざ椅子に座って始めようとすると、恐怖のあまり大騒ぎし出したんです。周りの患者さんの迷惑にもなるし、挙句の果てには、虫歯の治療もできずに終わる始末。治療時間は大幅に遅れ、予約は後ろ倒しになり、本当にいい迷惑でしたよ。歯科が苦手なのは仕方ないとしても、『子どもじゃないんだからしっかりしてよ……』と言いたくもなるほどでした」(29歳/勤務歴7年)