真面目や謙虚さは、日本人の美徳と言われています。しかし、この美徳の意味を取り違えるとお金持ちになるチャンスを遠ざけてしまうかもしれません。

清く正しく美しく、の間違った解釈 

一般的に、日本人はお金の話をするのは品がなく、特に子どもの前では控えるべきと考える傾向があります。

しかし、自助努力が常識の欧米では、幼い頃から学校でお金について学び、自己責任や社会的責任を持つこと目標とした金融教育が積極的に行われています。

また、アメリカではゲームで資産運用を学び、日常では子ども用デビットカード「グリーンライト」を使わせる親もいます。香港でも、市場で予算内の買い物をする授業を行う小学校があり、金銭感覚を身に着ける実践教育が盛んです。

日本の富裕層も積極的に子どもを海外に出し、アメリカの大学が主催する子ども向けマネー講座に参加させるなどして、金銭感覚を身に着けさせる努力をしています。このように、日本の富裕層の間でも早くからお金について学ばせる意識が高まりつつあり、お金の話をするのはもはや常識になっているのです。

苦労は買ってでもしろ、は時代錯誤?

日本では、苦労せず儲けることについて罪悪感があるようです。投資家やYoutuberなどは楽して儲けているように見えるかもしれませんが、彼らは自己研鑽を怠りません。彼らは無駄に苦労するのではなく、持てるものを効率的に利用することにフォーカスしているだけなのです。

日本FP協会による日本の「小学生のなりたい職業」の集計結果で上位にランクインするYoutuber。彼らは人気を得るために研究し、動画編集ツールを駆使し、得意分野で大金を稼ぐという時勢に即した合理的なビジネスをやっているのです。

また日本では、女性が外食することを良しとしない文化も根強く残っています。シンガポールなどのアジア先進国では、家事をアウトソーシングすることが女性の社会進出や成功につながるとされ、メイドを雇う家庭は珍しくありません。この点では、日本は大きく遅れを取っています。

これは時間短縮やストレス軽減につながり、雇用も増える考え方ですが、楽をすることを嫌う日本では浸透しにくいようです。