世界の「ニートな若者(Inactive Youths)ランキング」が発表され、1位のギリシャでは15歳から24歳の3割が就労も就学もしていないことなどがわかった。

2位のトルコは未就労の割合だけで見るとギリシャの2倍近いが、ニート(就労・就学は勿論、職業訓練なども受けていない)の割合は3分の1だ。

逆に3位のイタリアは未就労の若者は少ないものの、ニートが3ヵ国中最も多い。

未就労・ニート率は年代によって移行 米、英が入れ替わり

このランキングは通常は就学、就職あるいは職業訓練を受けている年代の若者の動向を追う目的で、OECDが主要国の2012年の統計に基づいて作成したものだ。未就労率とニート率を総合的に順位付けしている。

過去のデータと比較してみると、若者の就労率やニート率が各国の経済・政治情勢に左右されているのがわかる。

例えば2006年には1位だったトルコでは、15歳から19歳の男性2.5割、女性の5割がニートであったのに対し、ギリシャは5位で男性、女性ともにニート率は1割前後だった。

また当時は英国が6位、米国が11位だったが、最新版では米国が10位入りしたのに代わり、近年職業訓練などに力を入れている英国が10位以下に後退している。

総体的に欧州国が目立つ中、オーストラリアやカナダも20位以内に顔をだしている。

上位国はいずれも経済や政治情勢が不安定で、若者が将来の基盤を築ける環境ではないことが、ニート率を押しあげているものと推測される。

OECD加盟国の平均は13%。各国順位の入れ替えはあるものの、この地域のニート率は年々上昇傾向にある。