30代は変化していく若さやこれからのキャリアの方向性に惑う年頃であるといえるでしょう。残念ながら、若さは目減りする資産。長い人生において大切なのは、自分の価値を上げていく方法を知っておくことです。

『ニューヨーク・ミリオネアの教え 一生モノの美しさを手に入れた人が幸せになる』 (一色由美子著、大和書房)より、自分自身を資産と捉え、価値を高める考え方を紹介します。

本著は、自分自身を資産として捉え、若さだけではない、目減りしない真の美しさを身につける方法について教えてくれます。

1. 笑顔は1秒でできる美人テクニック

「たった1秒で美人に見せる方法はありますか?」そう聞かれたら、即答で、「笑顔を作ること」とお答えします。(16ページより引用)

本著には、内面に通じる外見の磨き方について、多くの項目が収められていますが、その代表格が笑顔です。

笑顔は、ストレスホルモンの分泌を減少させて幸せホルモンの分泌を促進し、血圧を下げる働きがあるそうです。また、笑顔でいると周りに好感を与え、親切に見えたり、能力がある人に見えたりするというペンシルベニア州立大学の調査結果もあるのだとか。

もし、「すきがない」「話しかけにくい」などと言われることがあるのだとしたら、無意識に出ている素の表情に、自分が思っているよりも笑顔が足りないのかもしれません。

著者がコンサルタントしているクライアントには、会社のデスクに小さな鏡を置くように勧めているのだといいます。そうすることで、なかなか気づきにくい、いつもの自分の表情がわかります。笑顔が欠けていることで逃している人との縁や、遠ざけている運があるとしたら、とてももったいない話です。

会議中、PCを打っているとき、電車に乗っているとき、そんなちょっとしたときに少しだけ口角を上げてみる。それだけで、素の顔がもっと表情豊かに、美しくなるのではないでしょうか。

2. 人との差別化を図る

多くの起業家をクライアントに持つ著者には、女性起業家だけではなく、これから起業を目指している女性など、自分のサービスを売ろうとしている側の人が多くいます。起業当初は、自分のサービスに高く値段をつけることに抵抗を感じる人が多いようですが、著者はこうした考え方を捨てるようにすすめます。

つまり安いという理由だけで人が来る時代は終わっているのです。同じサービスを売るなら、人との差別化を図ること。(151ページより引用)

ここにいけば、こんなメリットがある。それをきちんと表現し、魅力を前に出していけば、空間や時間にお金を払う人が現れるのが、現代の特徴であるといえるでしょう。

これは企業の商品だけの話ではなく、私たち一人一人にもいえることです。自分自身は、自分という商品を取り扱っている起業家であり、投資家でもある。自分にどう投資して、付加価値を上げていくか。どう魅せて、より高く自分を売っていくか。

そのためには、もっと自分を大切に扱い、人からも大切に扱ってもらえる人になっていく考え方を身につけていかなくてはなりません。

3. 習慣化する

本書に紹介されているのは、日常的にすぐできることばかり。筆者はさらにそれを習慣化する大切さを説きます。

私の周りにいる素敵な女性に「何かされていますか?」と聞くと、必ずと言って良いほど「特に何もしていません」そんな答えが返ってきます。なぜなら、素敵であるために、魅力的であるために様々なことを習慣化しているから。(8ページより引用)