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2019/05/04

固定資産税を滞納したらどうなるのか?

(写真=PIXTA)
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家や土地などの不動産を所有している人は、「固定資産税」を納付しなければなりません。国民には「納税の義務」がありますから、支払わなければ、それ相応のペナルティがあります。固定資産税を滞納した場合、具体的にどのような処分を科せられるのでしょうか。詳しくご説明いたします。

固定資産税とは

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固定資産税とは、所有している「固定資産」に課される税金です。

固定資産は、主に田畑、宅地、山林などの土地、住宅、店舗、倉庫などの家屋、そして事業のために使用する機械装置、車両などの償却資産の3つに分けられます。ただ、多くの人にとって固定資産と言えば、土地と建物です。

固定資産税を納めなければならない人、納税義務者は、土地や建物の所有者です。所有者とは、登記簿にその土地や家などの所有者として記載されている人です。ですので、20年も30年も人から土地を借りていて、周りからその土地を所有しているかのように見えていても、その人には納税の義務がない場合もあります。

固定資産税は、通常3回か4回に分けて納付するようになっています。税率は、資産価格の1.4%です。なお、納税義務者が生活保護の対象者であったり、火災や水害などで被害を受けたなどの特別な事情があったりした場合は、税の全部または一部が免除されることがあります。

滞納したらどうなるか

(写真=PIXTA)

固定資産税は、毎年1月1日時点の固定資産に課税される市区町村税です。従って、税を請求するのは、その固定資産がある市区町村ということになります。

先ほどもご説明したように、年に3回か4回に分けて納税することになりますが、期限を過ぎても税を納めなかった場合には、まず市区町村から督促状が送られてきます。それでも納付しない場合は督促が繰り返されることになります。福岡市の場合は、文書、電話、訪問などの方法で催告が繰り返されるようですね。

納税できる資力がありながら、納税しない時には、財産調査が行われ、財産が差し押さえられます。固定資産税の場合、他の税とは違い、税の対象となる土地や建物を差し押さえることになります。その後、差し押さえた財産は公売にかけられ、滞納した税金に充てられます。

延滞金の計算方法は

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納期を過ぎて固定資産税を納める場合、延滞金が付きます。

固定資産税は市区町村税ですから、各市区町村のホームページに詳しい計算方法が記載されています。ここでは、福岡市のホームページを参考にして、計算方法をご説明します。

まず、納付期限の翌日から1ヵ月を経過するまでの間に納付する場合の延滞金は、税額に年率7.3%をかけた金額とされています。ただ、銀行の新規の短期貸出約定平均金利を考慮する「特例基準割合」が採用されていて、この割合が7.3%を下回る場合には、この「特例基準割合」+1%が実際の延滞金の利率となります。

ホームページによると、2018年1月1日以降は、年2.6%となっています。例えば、固定資産税が100,000円として、ちょうど1ヵ月(30日)遅れで納付した場合の延滞金は、次のようになります。

・100,000×0.026×(30÷365)=213(円)
 ※延滞金で1円未満の金額は切り捨て

従って、実際に納める納税額は、100,213円(100,000円+213円)となります。ただ、延滞金については、1,000円未満の場合は、切り捨てることになりますから、実際に納める金額は、固定資産税の100,000円のみです。

ただし、1ヵ月を経過する日の翌日以降に納付する場合には、延滞金の年率は8.9%です。例えば、ちょうど納期から1年遅れて納付した場合の延滞金は、次のようになります。

・[100,000円×0.026×(30日÷365日)]+[100,000円×0.089×(335日÷365日)]
  =213円+8,161円(それぞれ1円未満切り捨て)=8,374円


ただし、滞納金に1,000円未満の端数がある場合は、その端数を切り捨てますので、延滞金は8,000円と言うことになります。従って、実際に納める納税額は、108,000円(100,000円+8,000円)となります。

納付できない時はどうするか

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固定資産税は、減免される場合があります。

例えば、生活保護法で規定されている生活扶助を受けている場合、あるいは火災や風水害の被害を受けるなどの特別な事情がある場合には、各々の事情に応じて、固定資産税の全部または一部が免除されます。その他にも減免される場合がありますので、市区町村のホームページで確認してみるといいでしょう。

減免される条件に当てはまらない場合には、どうすればいいでしょうか。

納税せずに、そのまま放置していると、財産を差し押さえられることになります。特に、固定資産税の場合、納税額が高額であり、また課税の対象となっている家や土地が差し押さえられる可能性がありますから、十分注意しなければなりません。大事な財産をなくしたり、家に住めなくなったりすることも考えられます。

そこで、一括で支払うことが厳しい場合には、早めに市区町村の担当者に相談されることをお勧めします。無理のない返済計画によって、分割で納付していく方法がとられるはずです。

固定資産税は、主に不動産に課税されるため、他の税金よりも高額である場合が少なくありません。もし、一度に納税できないのであれば、早めに市区町村の担当者に相談しましょう。

文・井上通夫(行政書士・行政書士井上法務事務所代表)

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