「世界で最も苦情の多い観光客」は韓国人であることが米オンライン・トラベルサイトの統計から明らかになった。

次いでマレーシア、ペルーなどトップ10中、5カ国・地域がアジア圏という結果だ。どうやら「アジア人観光客はクレーマーが多い」というイメージが事実であったことを証明してしまったようだ。

このランキングは世界50カ国から約2万5000件アクティビティーを紹介する新感覚のトラベルウェブサイト「GetYourGuide.com」が、ホテルを含む観光施設やサービスについて過去によせられたユーザーからのレビューを評価ごとに振り分け、レビューが投稿された国や都市を集計したものだ。

休暇をとりにくい環境がクレーマ—を生む?

「中国人観光客は苦情が多い」という話が聞かれるが、米ABCニュースの報道によると中国では有給休暇をとることが至難の業であるため、「奇跡的にとれた有給休暇を思い存分満喫したい」あるいは「自腹を切って出向いた休暇を100%消化したい」という思いが強いという。

そうして見てみると、確かに上位入りした国の多くが新興国だ。気軽に優雅な休暇をとりにくいという環境が、ほかの国の観光客ならば「まぁ、文句をつけるほどのことではないか」となるところ、お金と時間を損した気分にさせてしまうのかも知れない。

また文化の違いも大きな壁となるはずだーーと考えれば、苦情をつけられる側も比較的穏やかに受けとめることができるのではないだろうか。

しかし中国人観光客に至っては、昨年スイスでは「やかましすぎる」「失礼」「車内の床にツバを吐く」という苦情が電車の乗客から相次ぎ、「中国人専用車両」を設けられるという伝説も生み出している。

「旅の恥はかき捨て」とはいえど、サービスを受ける側、供給する側ともに、日ごろからマナーをきっちりと守りたいものだ。