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2019/04/13

離婚による「年金分割」別れる前に調べておきたいコト

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
2016年1月1日に総務省から発表された「2015年の人口動態統計の年間推計」によると、昨年1年間の離婚件数は約22万5000組。件数としては2002年以降減少傾向にあるものの、依然として高い数字を維持し続けている。単純に1年の日数で割ると、1日に616組が離婚している計算になる。そして離婚が増えると同時に、「離婚による貧困」も増えているのが現状だ。

離婚すると、それまで培ってきた財産は「夫婦共有の成果」と見なされ、分割されることは良く知られている。その一方で、公的保障である「年金」が分割されることは、あまり知られていない。ここでは、「離婚による貧困」を引き起こさない為にも、年金分割の制度を紹介したい。

年金分割…婚姻期間中の厚生年金を当事者間で分割できる

離婚をした場合、条件を満たしていれば、婚姻期間中の厚生年金を当事者間で分割することができる。「自分の給与から引かれていたものに、なぜ配偶者に分割しなければならないのか」と、分割「される」立場からすれば、納得できない人も少なくないだろう。ただ、繰り返しにはなるが、婚姻期間中の年金はほかの財産と同様、「夫婦共同で蓄えた資産」とみなされ、それを受け取る権利は双方にあるということになる。

間違えてはいけないのは、夫から妻に分割するという制度ではなく、「どちらか厚生年金額が多い方から少ない方へ分ける」制度である。現代の日本では、夫の厚生年金額の方が多いケースが圧倒的ではあるが、共働きで妻の厚生年金額の方が多かった場合は、当然妻から夫へ年金分割が行われる。その概要を説明しよう。

1.合意分割制度

2007年につくられた制度で、婚姻期間中の厚生年金を当事者間で分割できる制度。分割割合等は、当事者間での話し合いを行って決めるが、合意がまとまらない場合は、夫または妻どちらか一方からの求めによって裁判所に申立て、分ける割合を定めてもらうことも可能。分ける割合は、最大で1/2である。

分割するための条件は、
  • 婚姻期間中の厚生年金の記録があること
  • 双方の合意、または裁判手続きにより分ける割合を定めたこと。
  • 請求期限(原則、離婚などをした日の翌日から2年以内)を経過していないこと。

2.3号分割制度

2008年5月1日以後に離婚をした場合で、国民年金の第3号被保険者(つまり配偶者の扶養に入っていた)期間があるとき、その期間の厚生年金は、当事者間で1/2ずつに分割することができる制度。どちらか一方の求めによって分割が可能だ。3号分割制度の場合は、合意の必要はなく、手続きを行えば必ず1/2に分割される。

分割するための条件
  • 婚姻期間中に2008年4月1日以後の国民年金の第3号被保険者
  • 請求期限(原則、離婚などをした日の翌日から2年以内)を経過していないこと。
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