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2019/04/09

日本の農業を守る「スマートアグリ」とは?

(写真=Thinkstock/Getty Images)
(写真=Thinkstock/Getty Images)
農業就業人口の減少や就農者の高齢化、さらには耕作放棄地の増大、異常気象の頻発など、人材と環境の両面で日本の農業は大きな課題を抱えている。そこで期待が集まっているのが、IT(ICT)等の先進技術を活用して生産管理や品質・生産効率などの向上を実現する「植物工場」だ。

なかでも、製造業は植物工場事業に積極的で富士通 <6702> 、シャープ <6753> 、トヨタ自動車 <7203> 、日本GEなどの大手企業を筆頭に、多くの企業が新たな収益源として事業化を進めている。最近では、富士電機 <6504> が東京工場で、燃料電池の排熱や排気を栽培に使う省エネルギー型の植物工場を稼働させるなど新たな動きを見せている。

農業のシステム化を実現する「植物工場」

植物工場とは施設内の温度、光、炭酸ガス、養液などの環境条件を自動制御装置で最適な状態に保ち、作物の播種、移植、収穫、出荷調整まで計画的に一貫して行う生産システムのことを指す。施設内での生産のため、天候に左右されることなく作物を周期的に安定供給でき、病害虫の被害を受けずにすむほか、高齢者や障害者の方の雇用につながるなどの利点がある。

ただ、初期投資、運営投資ともに大きくなる他、栽培ノウハウが今は限定的であるなどの課題も指摘されている。

富士電機のシステムでは出力100キロワットの燃料電池から出る排気と排熱を栽培に活用する。一方、富士通では半導体のクリーンルームを転用した植物工場を設立。農業や畜産業向けのクラウド型の基幹サービス「Akisai」(秋彩)など農業分野への取り組みを強化し、腎臓病患者でも食べられる機能性野菜である低カリウムレタスを生産し、野菜販売にも乗り出している。
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