(本記事は、高橋輝行氏の著書『頭の悪い伝え方 頭のいい伝え方』、アスコム、2018年10月1日刊の中から一部を抜粋・編集しています)

【『頭の悪い伝え方 頭のいい伝え方』シリーズ】
(1)「モテる人」は更にこれでトクをしている
(2)伝え方で損をするのはこんな人
(3)「自分が話したいことだけを話す人」への対処方法とは?
(4)「あいまいな話」をする人はたいてい「小さなウソ」をついている
(5)「明日で人生最後」のシミュレーションで上手くいく

自分が死ぬときを想像しよう。最後に何を伝えたいとあなたは思うのか

「20代のころより10倍金持ちになったという、60代の人間を見つけることは簡単だ。だが、そのうちの誰もが、10倍幸せになったとは言わないはずだ」

これはアイルランドの文学者で、1925年にノーベル文学賞を受賞した、ジョージ・バーナード・ショーの言葉です。

「10倍金持ちになったからといって、10倍幸せになるわけではない」というのは、当たり前のことのようですが、とても身にしみるフレーズですね。

では、いくつになっても、どんな状況になっても幸せでいられるためには、どうしたらよいのでしょう。

私はやはり、日常生活の中で、家族や友人、同僚など周りの人たちに、自分の気持ちや大切な情報を、きちんと伝えていくことが重要だと思っています。

人に幸せをもたらしてくれるのは、人です。

伝え方のテクニックを身につけ、たくさんの素晴らしい人たちと、良好・良質なコミュニケーションを重ねていくことで、人は幸せに生きられるのではないかと、私は思っています。

そして、できればときどき、「もし明日、自分が人生最後の日を迎えるとしたら、誰に何を伝えたいと思うだろうか」と自分自身に問いかけてみてください。

唐突に感じられるかもしれませんが、この問いかけは、多くの発見をもたらしてくれます。

ふだん、目の前の仕事や生活に追われて忘れがちな、「自分が本当にしたい仕事ややりたいこと、やり残したら後悔すること」が頭の中に浮かび、「あの人と、おいしいものを食べに行こう」「あの人に、あらためて大切に思っていることを伝えよう」といった考えや発想が生まれるからです。

私自身、時折この問いかけを行うことで、自分が本当に大切にしたいもの、守りたいものを再確認し、自分の気持ちを固めることができたように思います。

社会や周囲の状況がどれほど目まぐるしく変化しても、「自分はどういう人間なのか」「自分が本当に望んでいるのは何か」といった、自分の「核」となるものをしっかり把握できていれば、ありのままの自分を周囲に伝えることができ、悔いのない人生を生きられるはずです。

また、「何をやってもうまくいかない」「伝え方を間違え、相手を傷つけてしまった」といったときにも、「もし、明日が人生最後の日だとしたら……」と想像してみることで、思いもよらない解決策が見つかることもあります。

ちょっと意外な「伝え方」のテクニックかもしれませんが、みなさん、ぜひ試してみてください。

まとめ

「もし明日、人生最後の日を迎えるとしたら、誰に何を伝えたいか」そう考えることで、本当に大切なものが見えてくる

(画像=Webサイトより ※クリックするとAmazonに飛びます)

高橋輝行(たかはし・てるゆき)
1973年東京生まれ。東京大学大学院物理学科卒(理学修士)。
大学院卒業後の2000年、博報堂に入社。ベンチャーを経て経営共創基盤(IGPI)に入社。2010年、「働くことに感動できる社会の実現」を目指してKANDO株式会社を設立。さまざまな視点から企業の成長戦略を支援するエキスパート。

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