お金持ちへの道は、日々の「ちょっとした習慣」の積み重ねにありそうだ。

人間関係や仕事へのスタンス、時間の使い方などをまとめた『Rich Habits:The Daily Success Habits of Wealthy Individuals』によれば、お金持ちは10の習慣を持っているという。

著者であるトーマス・コーリー氏が5年にわたりお金持ち(年間所得16万ドル以上、流動資産320万ドル以上)とお金がない人(年間所得3.5万ドル以下、流動資産5000ドル以下)を研究して発見した「習慣」の違いとは。実践しやすい7つの習慣を選定した。

(1)機会があるごとに電話をかける 

お金持ちの80%以上 が、親族や知人の誕生日や記念日、近状報告など機会あるごとに電話をかけるのに対し、同じ習慣をもつお金のない人の割合は11%、3%、26%と極めて低い。

「お金持ちはお喋りが好きなだけ」と受けとめるのは大きな勘違いだ。お金持ちは人間関係を大切にし、そうしたつながりが現在の地位を築くことに繋がったと考えている。実際、お金持ちの88%は、「人間関係は財政的成功にとって重要」と認識しており、68%が「新しい人との出会いを大切にしている」と答えている(Financial Post2014年8月8日付記事 )。

(2)毎日、目標を達成することに集中する 

目標を設定することは成功への道のりの第一歩だが、そのための努力をしなければ単なる「願望」でしかない。お金持ちの62%は「毎日、目標を達成することに集中している」が、同じことをしているお金のない人はたったの6%。さらにお金持ちの67%は潜在意識にすり込む意図で「目標を紙に書き出している」という。

しかし何でもかんでも紙に書き出し、がむしゃらに努力すれば良いというものではない。コーリー氏いわく、目標とは「行動に移し、努力をすれば達成可能なもの」でなくてはならない。

(3)毎日タスクをこなす 

お金持ちの81%は「毎日タスクこなしている」、67%は「タスクの70%以上を完了している」が、タスクを意識しているお金のない人は19%しかいない。

時間の重要さを知っているお金持ちは、タイムマネジメントが上手な人が多い。毎日すべきことをタスク化することで、優先事項が明確になり、「うっかりやり忘れていた」こともなくなる。習慣にするうちに、タイムマネジメント・スキルが自然に身につくだろう。

(4)求められている以上の仕事をする 

「いわれたことだけを適当にやっていたら、給料がもらえる」という考えでは、いつまでたってもそれなりのお金しか入って来ない。お金持ちの81%は「求められている以上の仕事をする」が、同様の努力をしているお金のない人は17%だ。

両者では仕事に対する姿勢から違いがある。お金持ちの83%が「週50時間以上仕事をしている」が、それを不満に感じているのはたったの6%だ。一方お金のない人で50時間以上働いている43%は不満を感じている。

「楽しみながらバリバリ仕事をこなす」ことが、成功の秘訣なのだろう。