東京医科大学が入試で女性受験者を一律減点していた問題から「#私たちは女性差別に怒っていい」というムーブメントが広がりました。DAILY ANDS読者の方は、こういった問題やムーブメントについて、どのように感じていますか?

「怒っていい」と言われても、いざ怒りの感情をあらわにするのは、なかなか難しいものです。今回は、世の中の理不尽に立ち向かうために参考にしたい、かっこいい「戦う女」が登場する映画を紹介します。

大企業から3億ドル以上の和解金『エリン・ブロコビッチ』

ジュリア・ロバーツといえば、抜群のスタイルに、はじけるような笑顔というイメージですよね。多くのラブコメでヒロインを演じ、「あんな恋がしたい!」と女性の心をわしづかみにしてきました。そんなジュリア・ロバーツが、実在のシングルマザー、エリン・ブロコビッチを熱演し、アカデミー賞やゴールデングローブ賞など数々の主演女優賞を総なめにした名作です。

エリン・ブロコビッチは、ただのシングルマザーではありません。とにかく強くたくましい女性なのです。無職なのに交通事故に遭ってしまったジュリア・ロバーツが演じるエリン・ブロコビッチ。どんなことをしてでも仕事をして、稼がなければ子供を養っていけません。

そんなとき、ひょんなことから大企業が引き起こした水質汚染問題を知ることになります。戦う相手は大企業。エリンの武器は正義感と情熱のみ。歴史に残る巨額の和解金(なんと3億3300万ドル!)を得ることになったエリンの戦いぶりは必見です。

自らの手で幸せをつかむ『ジュリーと恋と靴工場』

戦う女!と聞くと、武器を持って立ち向かうアクション映画を思い浮かべるかもしれません。

『ジュリーと恋と靴工場』は、小粋でポップなフレンチミュージカル映画です。ポーリーヌ・エチエンヌが演じるジュリーは、正社員を目指して職探しをするものの、なかなかうまくいきません。仕事がうまくいかないときは、恋もうまくいかない!彼氏にも振られて、まさに踏んだり蹴ったり状態です。

そんなジュリーがやっとのことで、手に入れた高級靴メーカー工場での仕事。社員になるべく、頑張って働くぞ!と意気込むも、またまた不運が訪れます。コスト削減により工場を中国へ移す!という計画が出てきてしまうのです。

靴職人の女性たちはリストラ回避のためにパリ本社に乗り込み、社長に直訴します。技術もプライドも兼ね備えた女性たちが、自分たちのアイデンティティーを求める姿はたくましく、かっこいい。

主体性のないジュリーはその騒動に巻き込まれる形で参加するのですが、戦う女たちを通して、自ら考え行動し、自分の手で幸せをつかむべく動き始めます。この映画を観た後は、きっと赤い靴が欲しくなるはず!
 

(写真=Iuliia photographer/Shutterstock.com)