通販ファッションサイトZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイ <3092> 。前澤友作社長が「プロ野球球団を持ちたいです」とツイートした事が話題となっている。

今回、スタートトゥデイのプロ野球球団保有の可能性について、数字面から検証した。既に時価総額では、プロ野球球団を保有する上場会社でスタートトゥデイを上回るのは、ソフトバンクグループとオリックスのみであり驚きだ。

ZOZOTOWN前澤社長の、プロ野球球団を持ちたい、とのツイートが話題に

何かとプライベートが話題となる前澤社長は、スタートトゥデイの創業者にして現在も株式の約38%を保有する筆頭株主だ。

「ファッション通販サイトの会社にプロ野球球団を持つ体力があるのか?」というのは誰もが感じる疑問といえる。そこで今回、スタートトゥデイの数字面からプロ野球球団を保有の可能性を探る事とした。

スタートトゥデイとDeNAの決算数字の比較

ZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイの直近の決算である2018年3月期の数字は下記だ。

売上高984億円(前年同期764億円)
営業利益327億円(同263億円)
当期純利益202億円(同170億円)

通販サイトのカテゴリーに位置付けられる同社だが、営業利益率は30%を超え高い利益率を誇っており、当期純利益も200億円前後で推移している。

尚、2018年3月期末時点の自己資本比率は約58%であるが、銀行からの借り入れはなく無借金会会社だ。

次に既に横浜DeNAベイスターズを保有している、ディー・エヌ・エー(DeNA) <2432> の直近決算(2018年3月期)を確認する。(尚、スタートトゥデイは日本の会計基準、DeNAはIFRS基準での決算)

売上高1394億円(前年同期1438億円)
営業利益275億円(同232億円)
当期利益230億円(同308億円)

スタートトゥデイと比べると、売上高はDeNAが大きく上回っているものの、営業利益はスタートトゥデイが上回っている。ただしDeNAの営業利益のうち約18億円はプロ野球球団を中心とするスポーツ事業から上げられており、スポーツ事業を除くと利益はスタートトゥデイのほうがより優位となる。

既に横浜DeNAを保有しているDeNAの業績と比べて、スタートトゥデイは遜色ない業績だ。会社の体力から見て、ZOZOTOWNがプロ野球球団を持っても何ら不思議はない状態と言える。