(本記事は、星渉氏の著書『神メンタル 「心が強い人」の人生は思い通り』、KADOKAWA、2018年7月6日刊の中から一部を抜粋・編集しています)

【『神メンタル 「心が強い人」の人生は思い通り』シリーズ】
(1)「がんばっても報われない」と感じてしまうのにはこんなワケがあった
(2)東日本大震災が変えた「自分がやる」理由

※以下、書籍より抜粋

最強の行動力を手に入れて心を軽くする

私はもともと、普通の会社員でした。

中学生の頃から漠然と「社長になりたい」とは思っていて、就職活動をする際に、当時の研究室の教授に「ゆくゆくは起業したい」と相談したところ、「それだったらまずは大企業に入ったほうがいい」といわれました。

「小さなベンチャー企業に入って会社が成長する過程を見るよりも、すでに完成された企業を見たほうが参考になる」というわけです。

たしかにその通りだと思い、私は大企業である大手損害保険会社に就職し、総合職として働き始めました。

初任地として配属されたのは岩手県盛岡市。

この地で幸いにも仕事の成果を挙げることもでき、いつの間にか「起業したい」という思いも薄れて、このままこの会社で出世することを目指していくのかなと思っていました。

起業することへの「やる理由」が見つからず、行動することができていなかったわけです。

初任地での配属も5年目となり、人事異動の内示が出されました。

配属先は東京にある本社の、全国の営業を統括するポストでした。世間一般でいう栄転でした。

「ああ、会社員としてこのままやっていこうかな」そう思えるこの人事異動の内示がされたのが、2011年3月 11 日の午後1時30分頃でした。私はこの日も岩手県内の取引先を回っていました。

そして、午後2時46分。東日本大震災が発生しました。

私は幸いにも岩手県の中でも海からは遠い内陸にいたので津波の影響はありませんでしたが、それでも震度6の揺れに襲われました。

ちょうど車で走行中だったのですが、すぐに急ブレーキをかけて停車しました。電柱が倒れるのが見えました。

地割れも起きて、近くの建物の壁も崩れました。それから水道、電気、ガスなどのライフラインを断たれた生活を送りました。

それでも幸いなことに私が住んでいた地域は復旧が早く、3日後には電気が戻りました。

しかし、ここからが大変でした。

地震保険、津波保険を扱うのが、私が勤める損害保険会社です。

そして私が配属されていた岩手県は、ご存じの通り沿岸部分は津波で壊滅状態でした。

通信も途絶えていたため、正確な被害状況の確認と人命救助のため、震災5日目に岩手県の沿岸エリアである釡石市、大槌町に派遣されました。

現地に着くと、昨日までそこにあったはずの町が瓦礫の山となっていました。自衛隊の方々が懸命に人命救助をされていました。

今でも鮮明に覚えているその光景を目の当たりにして、私は思いました。

「人は本当にいつ死ぬかわからない。ならば”あれをやっておけばよかった”なんて思いを残さず、自分がやりたいと思ったことにだけ時間を注ぎ込もう」

悔いのない人生を歩む。

そのためには“いつ死んでもいい”と思えるくらい、自分の人生の時間を自分がやりたいと思うこと、楽しいと思うことだけに注ぐ。

そんな思いで独立をしました。

そして、その思いは、「好きな時に、好きな場所で、好きなシゴトをする個人を創る」という言葉に集約され、今の活動につながっています。

(画像=Webサイトより ※クリックするとAmazonに飛びます)

星渉(ほし・わたる)
株式会社Rising Star代表取締役。1983年仙台市生まれ。2011年に独立起業し、心理療法やNLP、認知心理学、脳科学を学び始める。それが原点となり、個人の起業家を対象に「心を科学的に鍛える」を中心に置いた独自のビジネス手法を構築。わずか5年間で講演会、勉強会には7200人以上が参加し、これまでに手がけたビジネスプロデュース事例、育成した起業家は623人にものぼる。

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