30代に入ると「そろそろ真面目に結婚も考えなきゃ……」と思い始める女性も多いことでしょう。

生涯を独身で通す人が増えてきたとはいえ、内閣府の「平成26年度結婚・家族形成に関する意識調査」でも、20代・30代独身女性の81.9%が「いずれは」を含め「結婚したい」と解答しています。

しかし、その「結婚したい」気持ちの中身は、純粋に自分の希望というよりも、「一生独身は不安」「結婚しないと社会の目が気になる」「結婚できないままだとかわいそう」など、外的な要因によるものが大きいのではないでしょうか?

独身女性の心を悩ますモヤモヤの中身を、一緒に考えてみましょう。

結婚の幸せは何と結びついているのか

(写真=per7on/Shutterstock.com)

2018年4月に、マーケティングやリサーチを手掛ける株式会社リサーチ・アンド・ディベロプメントが発表した、興味深い調査結果があります(「結婚の幸せと恋愛の幸せは違う?Over30シングル女性の人生の転換期とは」)。

東京・神奈川・埼玉・千葉の30~59歳男女を対象にしたこの調査をもとに、独身女性の結婚の価値観を見てみましょう。

結婚幸せ派と結婚不要派はほぼ半々

結婚と恋愛に関する意識がどのように結びついているのか、「結婚の幸せ=恋愛の幸せ」という価値観について整理してみましょう。

調査対象となった30代~50代独身女性では、結婚の幸せと恋愛の幸せが結びついている「結婚幸せ派」と、その両者が必ずしも結びつかない「結婚不要派」の比率は、およそ1対1。年齢を増すごとに「結婚不要派」が増えていき、45歳を過ぎると、割合は逆転して「結婚不要派」の方が多くなっています。

意識の違いは「人とのつながり方」

次に、「結婚幸せ派」と「結婚不要派」、それぞれの恋愛や結婚に関する意識の特徴を比べてみます。

「結婚幸せ派」は、「自分の子供は欲しいと思う」「誰かに頼りにされたい」という気持ちが強く、「結婚不要派」は「自由にやりたいことをやって生きたい」「一人で生きられるならそうしたい」という気持ちが強い傾向があります。

同様に人とのつながり方を見てみると、「結婚幸せ派」は「自分に共感してくれる人が欲しい」「イベント事はみんなで楽しみたい」「食事は誰かとする方が楽しい」という回答が多く、他者と時間を共有する傾向がみられます。

反対に、「結婚不要派」は「一人で過ごす時間の方が好き」と、プライベートを重視する傾向があります。

そして面白いことに、45歳を過ぎると「結婚幸せ派」も「一人で過ごす時間」を好む傾向が強まり、どちらの派においても9割を占めています。

結婚の幸せは「他人と一緒にいることが楽しいかどうか」

この調査結果から見えてくることは、結婚を幸せと感じるかどうかは「他人と一緒にいることを楽しいと感じるかどうかによる」ということです。

そして、結婚を幸せと捉えていても不要と捉えていても、45歳を転換期にシングルライフへと意識を切り替えて、着実に自分の時間を充実させていく独身女性の姿が浮かび上がってきます。