好きな男性に離婚歴があったとしても、それだけで結婚をあきらめることはありません。ただし、バツイチ男性との結婚には、ある特有のお金の問題がついてまわることをあらかじめ理解しておく必要があります。

今回は、バツイチ男性が抱えるさまざまなお金の事情について解説します。

バツイチ男性のフトコロ事情。三大金欠要因とは?

(写真=Nicoleta Ionescu/Shutterstock.com)

離婚歴も人生経験のうちではありますが、特に男性側は経済的なダメージを受けやすいことは否定できません。まずは、バツイチ男性の財布を軽くしてしまう三大要因を確認しておきましょう。

 1.財産分与

婚姻期間中に夫婦が協力して築いた財産を、離婚時に分配することを「財産分与」といいます。財産分与の対象は、結婚後に購入した不動産や車、預貯金など。元妻が専業主婦であっても、原則的に共有財産の1/2を受け取る権利が元妻にはあるのです。

財産分与を請求できる時効は2年となっています。離婚時に共有財産の分割について取り決めをしなかった場合、あとになって元妻から請求が来る可能性もあります。

プラスの財産だけでなく、ローンなどの負債も財産分与の対象です。結婚期間にマイホームを購入して、離婚時にもまだ住宅ローンが残っている場合、夫側が慰謝料代わりにローンを負担し続けるよう取り決めをしていることもあります。

ローンの支払いを元妻がすることになっていても、彼が連帯保証人になっている場合は要注意です。債務者が債務を履行できなくなった場合、連帯保証人が代わって返済の義務を負うことになります。連帯保証はあくまで金融機関との契約。離婚しても連帯保証人としての義務はなくなりません。なんらかの事情によって元妻がローンを支払えなくなった場合には、彼に請求が来ることを考慮しておきましょう。

基本的に、連帯保証人としての責任はローンが完済されるまで消えません。完済前に連帯保証人を外れることは非常に難しいので、離婚時にどのように財産分与の取り決めをしたのか、あらかじめしっかり確認しておく必要があります。

また、マイホームだけでなく賃貸の場合でも安心はできません。元妻が物件を借りる際に彼が連帯保証人になっていれば、元妻が家賃の支払いを滞らせれば彼に請求が来ます。

2.慰謝料

とはいえ、バツイチの男性全員が慰謝料の支払い義務を負っているわけではありません。慰謝料は浮気やDVなどの有責行為があった場合、相手が受けた精神的苦痛に対する賠償として支払われるもの。有責行為がなく円満に離婚が成立したのであれば、基本的に発生しません。

慰謝料の額は一律ではなく、婚姻期間の長さや子どもの有無、お互いの年齢、有責行為の悪質性などを考慮して算定されます。

まず考えられる慰謝料の発生原因の代表といえば浮気ですね。どちらかの浮気によって離婚に至った場合、浮気した側に請求される慰謝料の相場は、およそ100万~300万円程度とされています。慰謝料の時効は、配偶者の浮気や浮気相手のことを知ってから3年、もしくは、浮気が始まってから20年です。

ということは、再婚してから慰謝料の請求が来る可能性もあるので要注意。

高額な慰謝料は、再婚してからの生活に大きな影響を及ぼすことは言うまでもありません。慰謝料持ちのバツイチ男性を選んでしまったなら、それ相応の覚悟が必要。離婚原因は必ず確認しておきましょう。

自らの浮気やDVを素直に白状するとは限らないので、相手の人間性や倫理性をしっかり見きわめる目が求められます。