2018年頃からスマホ決済サービスが増加しはじめ、「キャッシュレス化」という言葉が身近なものとなってきました。しかし世界と比べると、日本のキャッシュレス化が占める割合はまだまだです。それがコロナウイルスの影響で、日本にもキャッシュレス化の波が押し寄せているのだとか。そこで今回は、日本でキャッシュレスが進みにくい理由やコロナウイルスの影響で、どんな変化が起きているのかについて紹介します。

そもそもキャッシュレス化とはどういうこと? 

(写真=PIXTA)

そもそもキャッシュレスとは、現金を使わずにクレジットカードや電子マネーなどで決済をすることです。この決済方法を広めることが、キャッシュレス化。

2018年4月に経済産業省は、「キャッシュレス・ビジョン」を作りました。これは紙幣や硬貨という現金を使わない決済比率を、2025年までに40%へ引き上げるというものです。

2019年4月に株式会社マクロミルが20歳から69歳の男女1,000人を対象に行った「キャッシュレス決済に関する調査」で、「普段の支払い方法が現金」と答えた人は97.3%もいることがわかりました。日本には現金払いを好む人が多いことがわかりますね。

キャッシュレス化のメリットデメリット

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キャッシュレス化を進めると、どんなメリットやデメリットがあるのか見ていきましょう。

キャッシュレス化のメリット

キャッシュレス決済を利用すれば、財布にお金がなくなってもATMに行く必要がありません。クレジットカードやスマホ決済などで支払えば良いからです。

またキャッシュレス決済を行うことで、ポイント還元のサービスを受けたり、貯まったポイントで支払いができたりするので、お得感があります。他にもレジ前で硬貨の計算に手間取らず、友だちとの食事の割り勘や支払いなども時間をかけずに簡単に済ませることができます。

キャッシュレス化のデメリット

キャッシュレス決済は、導入しているお店でしか使えません。また専用端末もお店によって違うので、クレジットカードは使えるけど電子マネーは使えないということもあります。また、災害が起きた場合は、停電や通信障害が起きる可能性があり、それによって、キャッシュレス決済ができない場合も考えられます。

そのほかには現金を使わない分、どれだけ支払ったか実感しにくく、気づいたらお金を使い過ぎてしまったというデメリットもあるので注意が必要です。

日本のキャッシュレスは世界で見るとどのレベル?

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経済産業省の資料によると、2016年における世界のキャッシュレス決済比率第1位は韓国(96.4%)。2位はイギリス(68.6%)、3位は中国(65.8%)となっています。そんななか日本は、第10位の19.9%。主要国の平均が40%から60%となっているので、まだまだ低い位置にいることがわかるでしょう。