ライフ
2020/05/12

老後資金3000万が1年で…準備万端に見えた夫婦の大誤算

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
「息子に怒られてしまいました……。」68歳のMさんは、そう言ってがっくりと肩を落としました。職業人生の最初から最後まで大手メーカー1社で勤めあげ、潤沢な退職金や年金で老後資金は万全、念願だった老後の暮らしを夫婦で満喫していたはずのMさんですが、わずか数年でお金の悩みを抱えてしまったのです。

海外旅行に豪華クルージング!大金を前に散財してしまったMさんの事例

(写真=Katie May Boyle/Shutterstock.com)

年金暮らしのMさん夫妻の年収は2人合わせて250万円ほどですが、会社の退職金が約2,100万円ありました。さらに、子どもが独立し結婚したこともあって、退職のタイミングでそれまでかけていた生命保険を思い切って解約、解約返戻金として約700万円を受け取ったことで、預金残高は退職前の約300万円から、突如3,000万円を超えました。

「老後2,000万円」と聞いて頭に残っていたMさんは、これなら余裕を持った暮らしができそうだと、現役時代はなかなか行けなかった夫婦水入らずの海外旅行や憧れの豪華クルージングなどに頻繁に出かけるようになります。

とても楽しく過ごしておられたようですが、急に旅行や孫へのプレゼントにつぎこむようになった2人を見た息子さんが不安に思い確認したところ、支出が収入を大きく上回っていて貯金をハイペースで崩していっている状態だということがわかりました。

老後に貯金を崩していくのは普通のことですが、Mさんの場合、65歳の退職時に3,000万円あった貯金はわずか3年で2,000万円を切りました。この調子で行けば70代後半、女性の平均寿命より10年早い段階で貯金が完全にゼロになります。
 
図:著者作成

今はまだ困っていなくても、今後もしかしたら夫婦どちらかが病気やケガに見舞われるかもしれませんし、マイホームの老朽化が進んで修繕やリフォームなどが必要になるかもしれません。さらに先のことを考えれば、介護や施設への入所が必要になる可能性もあります。

そうなったときに貯金が底をつきかけている状態では焦ってしまいます。70代に入ってから気付いても、収入を増やそうにも仕事を探すことは難しく、支出を減らすにもそれまでの生活水準がなかなか下げられずに苦労してしまうでしょう。最悪のシナリオは、その結果、独立して妻子を養っている一人息子にお金の面倒を見てもらわなければならならなくなり、みんなが困窮する、というものです。
 

老後は30年以上続く可能性も!計画的にお金を使おう

(写真=Chompoo Suriyo/Shutterstock.com)

定年時にある程度の貯金があるからといって油断していてはいけません。現役時代と同じように考えて散財したり、一気に大金が舞い込んできたことで舞い上がったりしてしまうと、あとからどんどんきつくなってしまいます。

厚生労働省の調査によると、65歳の人がその後生きる年数の平均は男性で約20年、女性で約25年です。平均以上に長生きすれば、現役引退後の老後生活は30年以上に渡って続く可能性も充分ありますから、それを前提にお金の計画を立てておくことが大切です。

たとえば残りの2,000万円を、余裕をもってあと30年間(98歳まで)持つように毎月取り崩していくとすると1ヵ月あたり5.6万円ずつのペースです。年金が250万円(月額20.8万円)とすると、旅行や孫へのプレゼントなども含めた1ヵ月あたりの生活費は、夫婦2人で26.4万円(5.6万円+20.8万円)までに抑えればいいということがわかります。

■■実際にiDeCoを始めてみる■■
圧倒的な商品数と無料ロボアドバイザーの利用で自分に合った商品が選べる
>>SBI証券の口座開設はこちら

運用コストを抑えた商品ラインナップと無料のウェブセミナーが充実
>>楽天証券の口座開設はこちら
1 2
Page 1 of 2
PREV 英語の「tell」は「伝える」ではない?「tell」の本来の使い方とは
NEXT 暑い季節を快適に乗り切る!夏前に実施したいエアコン試運転&お手入れのコツ

続きを読む






Feature