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2020/03/19

iDeCo(イデコ)そろそろ始めたい!金融機関と運用商品ランキング

(写真=PIXTA)
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「過去3年間で、iDeCoに加入するサラリーマンは100万人増えた」って、知っていましたか?2016年では約23万人しかいませんでしたが、2019年には125万人になりました。 毎日900人が申し込んでいる計算で、人気ぶりが伝わってきますね。

iDeCoを始めるには、金融機関と運用商品の2つを選ばないといけません。そこで今回は、「iDeCoを始めたいけれど、どうすれば良いかわからない」という方のため、「iDeCoのおすすめの金融機関ランキング」と「iDeCoの運用商品リターンランキング」の2つをご紹介します。

iDeCoを簡単におさらい

(写真=PIXTA)

個人型の確定拠出年金のこと

確定拠出年金
(DC:Defined Contribution Plan)
※401kとも呼ばれる
掛け金の拠出額が先に確定する年金制度。
給付額がいくらになるかは運用次第で決定される。
企業型と個人型があり、iDeCoは個人型の愛称。
確定給付企業年金
(DB:Defined Benefit Plan)
給付額が先に確定する年金制度。
近年では給付に見合うだけの運用が難しく、
積み立て不足が懸念される。

iDeCoは「個人型確定拠出年金」のことです。老後年金の上乗せのような制度で、加入するかどうかは自由に選ぶことができます。

リタイア後の生活費を準備

iDeCoは加入資格のある方が20~60歳の間に加入し、専用の口座にお金を積み立てます。積み立てたお金は将来の受け取りまで自分で運用します。運用方法は大きく2つあり、「元本確保型」で手堅く貯めるか「投資信託」でリターンを狙うかです。

受け取ることができるのは60歳以降で、それまでは原則出金できません。リタイア後の生活費の準備が主な使い方になるでしょう。なお、現在受け取り年齢の引き上げが議論されていますので、受け取りまでの期間が長くなる可能性に注意しましょう。

受け取り方は3種類から選べる

iDeCoに積み立てておいたお金は①一括で受け取るか②年金形式(分割)での受け取り、または③一括受け取りと年金形式の受け取りの併用が選択できます。

年金形式で受け取る場合は受け取り期間を選択しないといけません。5年・10年・15年・20年から好きなものを選択しましょう。

税の優遇が手厚い

拠出時 掛け金の全額が所得控除

(参考)
税率20%の方が年に10万円iDeCoに拠出 → 年に2万円の節税
運用時 積立金の運用益が非課税
※本来は20.315%が課税される
受け取り時 一括受け取り:退職所得(退職所得控除+源泉分離)
年金受け取り:雑所得  (公的年金控除+源泉分離)

(参考)
保険(個人年金保険など)の場合
一括受け取り:一時所得
年金受け取り:雑所得
※条件を満たすと源泉分離を選択できる

iDeCoの魅力は、なんといっても税の優遇が大きく取られていることです。掛け金の拠出時、積立金の運用時、将来の受け取り時の3つに税の恩恵が用意されています。

掛け金の拠出時は、掛け金の全額が所得控除(小規模企業共済等控除)になります。例えば、年に10万円iDeCoに拠出すれば、本業の所得などから10万円引いてくれます。

運用中の利益も非課税です。通常、投資信託で得られた利益には20.315%の税金が掛かります。iDeCoなら非課税で運用できるので効率よく資金を増やすことができますね。

受け取り時にも手取りから引かれる税金が少なくなるよう優遇策が用意されています。iDeCoに積み立てておいたお金を、一括で受け取るなら「退職所得控除」が、年金形式(分割)で受け取るなら「公年年金控除」が適用され、税額が優遇されます。

特に、掛け金の全額が所得控除になるのは魅力でしょう。生命保険の掛け金も所得控除(生命保険料控除)に該当しますが、年間の支払い保険料が2万円を超えると全額控除できなくなってしまいます。iDeCoの方は全額所得控除ですから効率よく節税できます。

金融機関選びと商品選びが大切

(写真=metamorworks/Shutterstock.com)

iDeCoを始めるなら、「金融機関」と「商品」をしっかり選ぶことが大切です。では、なぜ金融機関と運用商品選びが大切なのでしょうか。その理由は、主に3つあります。

手数料は金融機関で違う

iDeCoの毎月の口座維持手数料
手数料の種類 手数料の支払先 手数料
事務手数料
資産管理手数料
〇国民年金基金連合会
〇信託銀行
171円/月
※掛け金を出さない場合66円
運営管理手数料 〇金融機関 0~458円/月
※金融機関によって違う

iDeCoには大きく3つの手数料が掛かります。「国民年金基金連合会(以下、連合会)」に支払う手数料と「信託銀行」に支払う手数料、そしてiDeCoの口座を作る「金融機関」に支払う手数料です。

連合会と信託銀行に支払う手数料は一律で固定ですから、特に気にしなくて良いのですが、注意したいのは金融機関に支払う手数料です。

金融機関の手数料が無料なら、iDeCoの口座維持手数料は月に171円で済みます。金融機関の手数料が掛かる場合、負担が上乗せされてしまいます。口座維持手数料はiDeCoの積立金から引かれますから、手数料の差は将来受け取れるお金に影響を与えてしまうのです。

商品の種類や低コスト投信の充実度も差がある

iDeCoに積み立てたお金は元本確保型の商品か投資信託で運用します。商品の選択肢は金融機関によって違うので注意しましょう。できるだけ選択肢が多く、また低コストの投資信託が充実している金融機関を選ぶのがポイントです。

iDeCoではリタイアまでの長い間、お金をずっと預けることになります。長期間預けるわけですから、いろんな事態があり得ます。さまざまな経済環境に柔軟に対応するためには、iDeCoで投資できる商品の充実度が重要になってきます。

iDeCoの商品に乏しい金融機関だった場合、経済環境の変化への対応が難しくなってしまうかもしれません。中には元本確保型の商品がない金融機関もあります。できるだけ選択肢が多い金融機関を選択しましょう。

また、投資信託ごとに決められている「信託報酬」が安い銘柄を多く扱っているかどうかも大切です。投資信託を使って運用する場合、iDeCo自体の手数料とは別に投資信託の運用コストも成果に大きく影響してきます。

iDeCoで投資できる商品の種類や投資信託の信託報酬は事前に確認することができますので、口座を開く前にチェックしておくと良いでしょう。

質問や相談できるサポート体制も大切

投資の知識が充分にある方は大丈夫でしょうが、そうでない方は金融機関のサポート体制も気になりますよね。いざという時にサポートが受けられるかどうかも、金融機関選びのポイントです。

対面金融機関については比較的サポート体制が充実しています。基本的に営業員が所属していますから、平日であれば店頭やコールセンターなどで対応してもらえるでしょう。中には土日祝日でも対応できる金融機関もあります。

ネット系金融機関は基本的に営業員を持たず、問い合わせはコールセンターなどに限定されています。対面金融機関よりはサポート体制が乏しい可能性が高いでしょう。何かあった時が不安でサポートを重視したいという方は、対面金融機関から選択すると良いかもしれません。

iDeCoの金融機関 おすすめ総合ランキング

(写真=PIXTA)

iDeCoの金融機関について、「手数料」や「商品の充実度」、また「サポート体制」の3つ面から考え、おすすめ金融機関をご紹介します。

おすすめ金融機関 比較表

    金融機関
口座手数料
商品取扱い本数 サポート体制
1位 イオン銀行 無料 24本 対面窓口
コールセンター
2位 SBI証券 無料 67本 コールセンター
3位 楽天証券 無料 32本 コールセンター
三井住友銀行
(みらいプロジェクト)
無料 18本
(元本確保型なし)
対面窓口
コールセンター

充実のサポート体制が人気のイオン銀行

iDeCoを開設する金融機関で最もおすすめなのは「イオン銀行」です。イオン銀行のiDeCoは、手数料面とサポート面、また商品面の3つすべてで優秀なサービスを提供しています。

イオン銀行のiDeCoは、イオン銀行が上乗せで取る手数料はありません。連合会と信託銀行に支払う最低限のコストだけでiDeCoを行うことができます。

イオン銀行が特に優れているのはサポート体制です。イオン銀行の店舗は、土日祝日はもちろん、年末年始やゴールデンウィークも含め365日営業しています。「相談したいけど休みが合わない!」ということは少なそうですね。
店舗の営業だけでなく、コールセンターの対応も充実しています。土日祝日も対応しており、休業日は年末年始(12月31日~1月3日)とゴールデンウィークの一部、またメンテナンス日だけです。

iDeCoの商品数は、元本確保型1本(定期預金)を含め24本です。確定拠出年金教育協会運営の「iDeCoナビ」が分類する10種の投資信託のうち、ハイイールド債券(リスクの高い債券)型以外はすべて取り扱いがあります。

また、低コスト投信も充実しています。国内株式や先進国株式などの投資信託で、信託報酬が0.1%台の投資信託が用意されているので、コストを抑えながら資産運用ができそうです。

iDeCoを開設する金融機関に迷ったら、イオン銀行で開設することをおすすめします。

選択肢の多さを重視するならSBI証券

イオン銀行のiDeCoは非常に充実していますが、商品の充実度に関しては「SBI証券」の方が優れています。

SBI証券のiDeCoには「オリジナルプラン」と「セレクトプラン」の2つのプランがあります。オリジナルプランでは商品数が多く、セレクトプランはより抵コストの投信を揃えたプランになっています。

SBI証券のiDeCoオリジナルプランの商品数は、元本確保型の4本で投資信託は63本あります。セレクトプランの37本(元本確保型は1本)より多数揃えています。イオン銀行と同じように、ハイイールド債券の投資信託はありません。

信託報酬に関してはセレクトプランの方が優れています。オリジナルプランで信託報酬が最低の銘柄は0.132%ですが、セレクトプランには0.0968%以下の銘柄があります。低コストを重視するならセレクトプランの方が良いでしょう。

なお、SBI証券のiDeCoオリジナルプランは、2023年までに35本以下まで本数を減らす予定です。本数がセレクトプランとほぼ同じになるので、これからSBI証券のiDeCo口座を開く場合はセレクトプランを選択した方がよさそうです。

唯一すべての投資信託がある楽天証券

2020年3月3日時点で、確定拠出年金教育協会運営のiDeCoナビが分類する10種の投資信託のうち、iDeCoでハイイールド債券に投資する投資信託を扱っているのは「楽天証券」だけです。

楽天証券はハイイールド債券型のほか9種の投資信託も扱っており、10種すべての投資信託と元本確保型1本を扱っています。iDeCo取扱商品の単純な数ではSBI証券の方が優れていますが、取り扱っている種類は楽天証券の方が多いようです。

もちろん、ハイイールド債券型が無いと運用に困るというわけではありません。通常の債券型の取扱いはイオン銀行、SBI証券いずれもあります。選択の幅にこだわりをもつのであれば楽天証券を選んでみてはいかがでしょうか。

iDeCoにかかる手数料を詳しく解説

(写真=PIXTA)

iDeCoの手数料について、もう少し掘り下げてみましょう。

iDeCoの毎月の金融機関手数料が無料の金融機関

金融機関の手数料が無料
無条件 条件あり
〇イオン銀行
〇三井住友銀行
(みらいプロジェクト)
〇大和証券
〇松井証券
〇マネックス証券
〇楽天証券
〇SBI証券
〇auアセットマネジメント
〇auカブコム証券
〇みずほ銀行
(積立金50万円以上)
〇りそな銀行
(加入後2年間)
〇野村證券
(積立金100万円以上
もしくは月1万円以上拠出)
〇第一生命
(積立金150万円以上)
〇損保ジャパン日本興亜アセットマネジメント
(積立金200万円以上)

2020年3月3日時点で、iDeCoの毎月の維持手数料のうち、無条件で金融機関の手数料を無料としている金融機関は9あります。

また、一定の条件を満たした場合に金融機関手数料が無料になる金融機関は5あります。iDeCoの積立金残高の額に条件を付ける例が多く、ほかに毎月の拠出金の額や加入から一定期間に限るなどの条件が多いようです。

基本的に無条件で手数料が無料になる金融機関から選択すると良いでしょう。

連合会と信託銀行の手数料も、掛け金の有無で変わる

iDeCoの手数料のうち、連合会と信託銀行に支払う手数料は一律で、どの金融機関を選択しても変わりません。掛け金を拠出する月は171円で、拠出しないなら66円です。

掛け金を拠出する月の手数料171円の内訳は、連合会の事務手数料105円と信託銀行の資産管理手数料66円です。連合会の105円は掛け金の収納に対して、信託銀行の66円は積立金を預かることに対して手数料が発生しています。

したがって、掛け金を拠出しなければ連合会の収納事務手数料105円は発生しませんが、積立金は預かってもらっているので66円が発生してしまうのです。できるだけ手数料は避けたいですが、仕方が無いですね。

口座維持手数料は毎月必ず掛かりますが、所得税の節税効果を考えればそう大きなマイナスとはいえないでしょう。積立金を投資信託で運用し維持手数料以上の運用益を狙う戦略もありですね。

加入時、給付時にも手数料が

iDeCoの手数料は毎月の維持手数料だけではありません。iDeCoに加入するときや将来お金を受け取るときにも手数料が掛かります。

iDeCo加入時には、連合会に支払う事務手数料2,829円が必ず掛かります。連合会の手数料とは別に上乗せの手数料が掛かる金融機関もあり、例えば、「さわかみ投信」では加入時に合計3,929円の手数料が掛かります。

将来、積立金を受け取るときも手数料が掛かります。信託銀行に支払う給付事務手数料で、金額は給付(振込み)の度に440円です。一部の金融機関では給付手数料に差があり、「あいおいニッセイ同和損保」では385円です。

iDeCoの商品について詳しく解説

(写真=PIXTA)

次は金融機関がiDeCoで用意している商品について、もう少し掘り下げてみましょう。

投資信託の数が多い金融機関は? 

金融機関名 投資信託の数 元本確保型の数
SBI証券
(オリジナルプラン)
63本 4本
SBI証券
(セレクトプラン)
36本 1本
岡三証券 34本 7本
りそな銀行 31本 2本
楽天証券 31本 1本

上の表はiDeCoの投資信託の数が多い順に並べています。

2020年3月時点で、iDeCoの運用商品を最も多く用意しているのはSBI証券です。オリジナルプランでは元本確保型と投資信託合わせて67本もの商品を用意しています。

単純な数より投資したい商品があるかが大事

※特定非営利法人 確定拠出年金教育協会による投資信託の分類 ゆうちょ銀行 楽天証券
国内株式 日本の株式に投資する投資信託 4本 6本
国内債券 日本の債券に投資する投資信託 2本 2本
外国株式 先進国の株式に投資する投資信託 2本 6本
エマージング株式 新興国の株式に投資する投資信託 - 1本
外国債券 先進国の債券に投資する投資信託 2本 2本
エマージング債券 新興国の債券に投資する投資信託 - 1本
ハイイールド債券 比較的リスク・リターンの高い債券に
投資する投資信託
- 1本
複合資産 複数の資産を組み合わせる投資信託
バランス型とも
10本 8本
REIT 不動産へ投資する投資信託 2本 3本
その他 上記以外の投資信託。
金へ投資するものが多い。
1本 1本

金融機関のiDeCoの商品は、単に商品の数だけでなく、どれだけ種類を用意しているかをチェックするようにしましょう。特に投資信託は、投資対象の種類がどれほど充実しているかが大切です。

例えば、「ゆうちょ銀行」のiDeCoでは計31本の商品が用意されていますが、内8本は元本確保型で10本はバランス型です。エマージング株式とエマージング債券、またハイイールド債券の取扱いは0であり、商品の偏りが見られます。

一方、最も投資信託の種類が多かったのは「楽天証券」です。確定拠出年金教育協会が分類する10種のすべてを唯一用意しています。

商品の選択肢に偏りがあると自由な運用に支障が出かねません。より柔軟な運用を行うには、商品の種類がまんべんなく用意されている金融機関が望ましいでしょう。

元本確保型がない金融機関に注意

投資信託の種類が少ない金融機関よりも注意したいのは、元本確保型がない金融機関です。

元本確保型がない金融機関でiDeCoに加入すると、年金資金を常にリスクにさらすことになります。「今はマーケットが荒れているから定期預金にしておきたい」という選択肢が取れなくなってしまいます。

もちろん、「iDeCoでは常にリスクを取って構わない」という方や「リスクの低い投資信託があれば大丈夫」という方は元本確保型に頼らずとも運用できるかもしれません。しかし、そうでない方は元本確保型の用意があるか確認しておきましょう。

iDeCoの指定運用方法に注意

  指定運用方法 商品の種類
イオン銀行 イオン銀行定期預金5年 元本確保型
SBI証券
(オリジナルプラン)
あおぞらDC定期(1年)
SBI証券
(セレクトプラン)
SBIグローバル・バランス・ファンド 投資信託
(複合資産)
楽天証券 楽天・インデックス・バランス
(DC年金)
三井住友銀行
(みらいプロジェクト)
三井住友・資産最適化ファンド

もう1点注意したいのは、iDeCoの指定運用方法です。指定運用方法とは、iDeCoを始めたものの特に運用商品を選択しない場合に、自動的に選ばれる商品のことです。金融機関によっては、指定運用方法を投資信託としているところがあります。

例として、上でおすすめの金融機関として紹介した4社(5プラン)の指定運用方法を確認してみましょう。イオン銀行とSBI証券のオリジナルプランは元本確保型が指定運用方法となっていますが、それ以外は複合資産型の投資信託になっています。

指定運用方法が投資信託になっている金融機関でiDeCoを行う場合、「いつのまにかリスクを取っている」という可能性があります。iDeCoの運用商品は自分でしっかり選ぶようにしましょう。

今後は元本確保型が減る可能性も

SBI証券のオリジナルプランは商品数を減らす予定だとお伝えしましたが、これは法改正に従ったものです。SBI証券だけでなく、ほかの金融機関でも今後運用商品に変更が出る可能性があります。

特に元本確保型商品については、今後iDeCoの運用商品から外れる可能性に注意しましょう。法改正以前は、必ず1本は元本確保型を用意することが義務付けられていました。改正後はこの義務がなくなり、3つ以上の投資信託があれば良いということになりました。

2020年3月5日時点で、iDeCoに元本確保型を用意していない金融機関は三井住友銀行(みらいプロジェクトコース。2019年8月スタート)のみです。ですが、これから他の金融機関も追随する可能性があります。

もし加入後に金融機関が元本確保型を運用商品から外す場合、金融機関の変更を検討しましょう。手数料が掛かる場合がありますが、iDeCoの金融機関は後から変更できます。

どの商品を選べば良い?運用指数のリターンランキング

順位 投資対象 指数 1年あたりのリターン
(2020年 2月末から
 過去5年間)
地域 資産種類
1位 先進国 株式 MSCI World 米ドル +5.88%
2位 全世界 株式 MSCI ACWI 米ドル +5.55%
3位 先進国 債券 FTSE WGBI-DM 米ドル +2.90%
4位 全世界 債券 FTSE WGBI 米ドル +2.88%
5位 新興国 株式 MSCI EMERGING 米ドル +2.73%
6位 日本 株式 日経平均 +2.38%
7位 日本 債券 NOMURA BPI 総合指数 +1.66%

iDeCoの商品選びで気になるのは、やっぱり「どれくらいのリターンがあるか」ですよね。参考に、代表的な運用指数の実績値を確認しましょう。

直近5年間では先進国と全世界の株式が堅調だった

直近5年間では、先進国や全世界の株式資産が高いリターンを残しました。

一般に、株式は債券よりリスクが高く、その分リターンも高い商品です。リスクを取った方には恩恵があったようですね、

株式の中で最もリターンが高かったのは、アメリカやイギリスで構成される先進国株式です。イギリスのEU離脱や米中貿易問題などもありましたが、この5年間は1年あたり6%のリターンを実現し、他の資産より優れた成績を残しました。

ただし、今後も高いリターンが保障されているわけではありません。2020年からのコロナウィルス・ショックは世界の株式市場を大きく下落させています。大きなリスクを取れない方は債券を選んだほうが無難かもしれません。

債券は国内型のリターンが低い

債券型はリスクが低いという商品性があるので、単純に株式型とは比較ができません。ただ、同じ債券型で比較しても、日本の債券指数は少し運用に見劣りがあります。

債券型の指数を見てみると、過去5年間は先進国・全世界で1年あたり約3%のリターンが出ました。一方、日本の債券は1.6%に留まりました。

日本の金利は、同じ先進各国と比較しても低い状態です。債券は金利がリターンの源泉ですから、金利が低い日本の債券はリターンが伸び悩んだようです。

債券へ投資する場合は海外の債券が選択肢になりそうですね。ただし、海外への投資は為替リスクがありますので注意しましょう。

「インデックスファンド」を選ぶと同じ運用ができる

投資地域 株価指数 インデックスファンド 信託報酬
先進国 MSCI KOKUSAI
※日本以外の先進国の株価指数
eMAXIS Slim
先進国株式インデックス
0.11%
全世界 MSCI ACWI eMAXIS Slim
全世界株式
(オールカントリー)
0.11%
日本 日経平均 iFree 日経225インデックス 0.15%
新興国 MSCI EMERGING eMAXIS Slim
新興国株式インデックス
0.21%

運用指数と同じような運用をしたいとき、便利なのが「インデックスファンド」です。インデックスは指数のことで、ファンドは投資信託のことです。名前の通り、指数と一致するような運用を目指す投資信託をインデックスファンドと呼びます。

指数と一致すれば良いだけなので、運用会社は低コストでファンドを運営できます。いわば省エネの運用スタイルで、投資家も低い信託報酬負担で気軽に運用できます。

一方、指数を超える運用を目指すのが「アクティブファンド」です。積極的な運用を行う特徴があり、一般にインデックスファンドよりリスクとコストが高くなりがちです。

長期間の運用ではコストの差が大きくなりがちですから、低コストのインデックスファンドが向いています。アクティブファンドが指数を超えるリターンを出し続けられる保証もありません。

優秀なアクティブファンドもあるでしょうが、長期運用のiDeCoにおいてはインデックスファンドの方が向いているといえるでしょう。

リスク&コストに注意して商品を選びましょう

iDeCoの運用商品選びのポイントは、コストとリスクです。

コストは基本的に信託報酬を確認すれば良いので分かりやすいのですが、リスクはどう判断すれば良いでしょうか。

一般に、リスクの大きさは株式>REIT>債券です。リスクを取ってでもリターンが欲しい方は株式を選択するようにしましょう。そうでない方はREIT、債券とリスクレベルを落としていきます。

金は少し難しいですね。金だけで考えれば決して小さい値動きではなく、時に株式と同じくらい大きな値動きになります。しかし、株式と独立した値動きになることが多く、株式などの資産と組み合わせると分散投資効果が期待できます。

分散投資効果を高めるなら複合資産型の投資信託を選んでも良いでしょう。1つの資産に集中投資するよりリスクが下がる効果が期待できます。

iDeCoは長期計画。慎重に比較して選びましょう

iDeCoは老後資金を貯めるお得な制度で、税の優遇が手厚くなっています。せっかくお得な制度ですから、「金融機関」と「運用商品」をしっかり選び、より有効に活用することをおすすめします。

金融機関の選び方は金融機関の手数料と運用商品の充実度を、運用商品の選び方はリスクとコストを重視しましょう。

特に、iDeCoは長期運用になりますから、コストの差は将来の受け取り額に大きく影響してきます。できるだけ厳しくチェックし、iDeCoを最大限活用するようにしてください。

文・若山卓也(ファイナンシャルプランナー)

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