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2020/07/03

100万円から始める!おすすめの資産運用法

(写真=PIXTA)
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コツコツとお金を貯めて貯金額がそれなりの額になった方なら、このまま貯金を続けるより少し投資をしてみたいと思うのは自然な流れだと思います。しかし世の中には株式や投資信託をはじめ、FXや外貨預金などさまざまな商品があり、どれを買ったらいいのかわからない人も多いのではないでしょうか。

そこで今回はハイリスク・ハイリターンなものではなく、投資がはじめての人にも比較的安心な資産の運用法を7つご紹介します。

「100万円」で資産運用はできる?

資産運用の知識がある人なら、株を1銘柄買うのに数十万円かかることを知っているでしょう。そのため「資産運用はお金持ちがやること」と考える人もいるかもしれません。でも実は100万円あれば資産運用は十分にできます。

世の中には株以外にもさまざまな金融商品がありますし、「積み立て」のように少額からできるものもあるからです。

資産運用は始めるなら早いほうがいいと言えるでしょう。資産運用を初めから完璧にできる人はいません。どんな人でも失敗を繰り返しながら、自分に合った運用方法を学んでいきます。資産運用は社会のさまざまな分野とつながっているので、そこで得た知識は仕事にも活かせるはずです。

なぜ資産運用をするのか?目的を再確認しよう

資産運用とは、楽してお金を得られることではない

みなさんが資産運用をする目的は何でしょうか。話を聞くと、残念ながらほとんどの人からは「楽をしてお金を増やしたい」という気持ちが感じられます。

しかし前述のとおり、資産運用がうまくできるようになるためにはそれなりの知識が必要ですし、実際に何度も失敗を経験することもあります。決して楽にお金が増えるわけではないのです。

買った株が大きく値上がりして楽して儲かる人もいるかもしれませんが、ほとんどの場合それは偶然でだと言えます。同じ人であっても自信を持って再現することはできないでしょう。

つまり「楽してお金を増やしたい」と考える人は、「ギャンブルをしたい」と考えているのと同じなのです。

資産運用の最大の目的は「リスクの分散」

資産運用の目的は「リスクを分散すること」、つまり資産を守ることです。預貯金だけで資産を守れない理由は、将来インフレになるリスクに対応できないからです。また株式投資で1社の株だけに投資するのが危険なのは、その会社が倒産すると大きな損失が出てしまうからです。

これから資産運用を始める人は「資産を守る」という目的を忘れず、将来自分にはどんなリスクが想定でき、それを回避するためにはどのような商品に資産を配分すればいいかを考えながら、運用を行いましょう。

投資はあくまで余剰資金で

投資を始める前には、必ず生活費の3~6ヵ月分の貯金を確保しておきましょう。というのも投資に回しているお金というのは一時的に価値が下がっていたり、一定期間換金できなかったりと、基本的にお金が必要な時にすぐに使えるものではないからです。

もし病気や事故などで急にお金が必要になった時、すべてのお金を投資に回していたら、損失が出ているのに仕方なく売却する羽目になったり最悪借金をしたりしなければならないかもしれません。投資はすぐに引き出せる預貯金などの緊急生活費金が十分に貯まってからするようにしましょう。

次からはおすすめの資産運用方法を7つ紹介しますので、自分に合うものを見つけてくださいね。
 

お金を減らしたくない人は貯蓄型の商品を

おすすめ1 定期預金:元本保証で満期が決まっている

普通預金は元本保証でいつでも引き出せますが、金利が非常に低いので「もう少し利子が欲しい」と思う人は多いでしょう。そこで次の運用先として考えられるのは、定期預金です。

定期預金の特徴は、あらかじめ満期が決まっていることです。1ヵ月定期なら1ヵ月後、3年定期なら3年後が満期で、多くの銀行では1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月、1年~10年などさまざまな期間の定期預金が用意されています。金利はほとんどが固定金利なので、満期にいくらになるかを確認してから預けられることもメリットと言えるでしょう。

気をつけたいのは、満期前に解約してしまうと金利が低くなることです。ただし、ほとんどの場合は普通預金程度の利子は受け取ることができ、元本割れすることはありません。

定期預金は、「○年後に必要なお金」を預けるのにぴったりの商品です。1年後に必要なお金なら1年定期、3年後に必要なお金なら3年定期というように、イベントごとに定期預金を利用するといいでしょう。

表.都市銀行とネット銀行の定期預金金利(300万円未満)(2020年6月現在)
  1ヵ月 3ヵ月 6ヵ月 1年 3年 10年
みずほ銀行 0.002% 0.002% 0.002% 0.002% 0.002% 0.002%
三菱UFJ銀行 0.002% 0.002% 0.002% 0.002% 0.002% 0.002%
三井住友銀行 0.002% 0.002% 0.002% 0.002% 0.002% 0.002%
ゆうちょ銀行 0.002% 0.002% 0.002% 0.002% 0.002% 0.002%
(参考)
ソニー銀行 0.01% 0.01% 0.15% 0.15% 0.02% 0.02%
楽天銀行 0.02% 0.02% 0.02% 0.11% 0.02% 0.02%
オリックス銀行 0.15% 0.15% 0.27%
住信SBIネット銀行 0.02% 0.02% 0.02% 0.15% 0.02%
auじぶん銀行 0.03% 0.04% 0.03% 0.05% 0.03%
ジャパンネット銀行 0.02% 0.02% 0.02% 0.02% 0.02% 0.03%
セブン銀行 0.015% 0.015% 0.015% 0.02% 0.02%
 

【定期預金のポイント】
・元本が保証されている
・満期を細かく設定でき、必要な時期が決まっているお金を別々に管理できる
・利率は普通預金よりわずかに良い程度で、大きなリターンは期待できない

おすすめ2 国内債券:預貯金よりも金利が高い

金利が固定で基本的に元本が確保されているものに、国内債券があります。預貯金と比べると、同じ期間であれば一般的に国内債券のほうがお金を増やすことができます。

債券を発行する国や企業を「発行体」と呼び、国が発行する債券を「国債」、会社が発行する債券を「社債」と呼びます。その他、地方自治体が発行する「地方債」もあります。

債券の運用で最も気をつけなければならないのが、発行体の破たんです。預貯金であれば1,000万円とその利子までは保護されますが、債券にはそのような保証はありません。

国内債券の利子は、発行体の信用力によって決まります。信用が高ければ、利子が低くても欲しい人はいます。逆に信用が低いと、高い利子をつけなければ買ってもらえません。

国内債券で最も信用力が高いのは、「日本国債」です。利子は低いものの、それでも大手の定期預金よりは高く、また安全性も高い商品です。銀行や証券などで手軽に買える「個人向け国債」は、預貯金の延長という感覚で気軽に買えるのでおすすめです。
 

【国内債券のポイント】
・固定金利で満期になるとお金が返ってくる
・発行体の信用力で金利が決まる
・発行体が破たんした場合の保証はない

 

リスクを取ってリターンを狙う投資型の商品

おすすめ3 外国債券:高利回りと為替による利益が見込める

外国債券は、外国の政府や企業、または国際的な金融機関が発行する債券です。「円建ての債券」と「外貨建ての債券」がありますが、ここでは金利水準が比較的高い外貨建ての債券を紹介します。

外国債券は日本国内の預貯金や債券よりも高い利子が得られ、また為替変動でも利益を得ることができます。ただし、外国債券で期待できるのは主に高い金利による利益で、為替による利益はおまけ程度と考えておきましょう。信用リスクと為替リスクを同時に管理するのは大変です。

国内債券の項目でもお伝えしましたが、一般的に発行体のリスクが高ければ高いほど金利は高くなります。つまり、先進国の債券の金利は新興国より低くなります。

投資初心者におすすめなのは、先進国の債券です。金利は低いですが、それでも日本国債に比べれば高いものが多く、アメリカやユーロなどであれば大きく変動するリスクも抑えられます。為替の変動によって売ると損失が発生する時期があるので、長期的にじっくりと保有する資産として運用しましょう。

高い金利による利益を得つつ、円安になったときに売却するといった運用がおすすめです。
 

【外国債券のポイント】
・高い金利と為替差益による利益が見込める
・先進国の金利は低く、新興国の金利は高い
・円高の時に売らなくて済むよう、余裕資金での長期運用に向く

おすすめ4 株式投資:配当狙いで保有しよう

ここまででご紹介した商品はすべて「満期」が決まっていましたが、ここからは自分で売る時期を決める商品をご紹介します。まずは最も一般的な投資対象である「株」です。

株式も債券と同じく会社が資金を集めるために発行する「有価証券」ですが、債券は満期になると返済されるのに対し、株式では企業から資金が返済されることはありません。その代わり、株主は企業の利益の一部を配当という形で受け取ることができます。

会社に投資することにはリスクが伴いますから、配当は一般的に預貯金よりも高く設定されます。反面、会社の業績によっては少なくなりますし、その会社が倒産すれば株の価値はなくなります。

株には「低い時に買って高い時に売って大きな利益を狙う」というイメージがあるかもしれませんが、継続的に利益を出せるのは特殊な才能がある人だけです。投資初心者は買った株をじっくりと保有し、配当を受け取りながら、株価が上がったタイミングで売るというスタンスで株を始めることをおすすめします。
 

【株式投資のポイント】
・運用によっては損失が出る
・自分で売る時期を判断する
・配当狙いでじっくりと保有する

おすすめ5 ETF:手数料が割安で分散投資がしやすい

ETFは「Exchange Traded Funds」の略で、投資信託の一種。株と同じように売買できるため「上場投資信託」とも呼ばれます。ETFは国内・海外の株や債券をはじめ、不動産や原油、金などの商品を対象とするものなど、さまざまです。

うまく利用すれば投資信託のようにいろいろな商品に投資することができ、また他の投資信託より手数料が割安であることも特徴です。

ETFには指数(インデックス)や指標に連動することを目指すものがあり、これらは次にご紹介する「インデックス・ファンド」と仕組みが似ています。

まずおすすめしたいのは、「TOPIX」や「日経平均」に連動するものです。たとえばTOPIX連動型ETFの価格はTOPIXの価格とほぼ同じになるので、メディアなどでも大体の価格がわかります。

ETFは個別に株を買う場合よりも、少ない資金で始めることができます。TOPIXや日経平均に連動するものは、日本経済全体に投資するようなものなので、手軽に分散投資をしたい人にもおすすめです。
 

【ETFのポイント】
・投資信託を株のように取引できる
・少額から分散投資ができる
・手数料などのコストが安い

 

おすすめ6 インデックス・ファンド:手数料が割安で積み立てしやすい

投資信託はみなさんから集めたお金をプロが運用して、出た利益をみなさんに配分する商品です。プロが株や商品を選んでくれるのは魅力的ですが、その分手数料が高いというデメリットがあります。

そんな投資信託ですが、中には比較的手数料が安いものも。それが「インデックス・ファンド」と呼ばれる商品です。インデックス・ファンドは、TOPIXや日経平均株価などの株価指数に連動するように運用されています。運用するプロは、指標の算出に採用されている銘柄を選べばいいので、その分手数料が安く設定されているのです。

「インデックス・ファンドとインデックスに連動するETFは、どちらがいいのか?」ということになりますが、一般的にETFのほうが手数料やコストは低いと言えるでしょう。

ただしインデックス・ファンドには、身近な銀行でも取り扱いがあることと、積み立てがしやすいというメリットがあります。毎月コツコツと投資信託を購入する投資方法はリスクも分散しやすいため、長期的な資産運用を考えている人には特におすすめです。
 

【インデックス・ファンドのポイント】
・投資信託の中では手数料が低い
・身近な銀行で購入できる
・毎月コツコツと積み立てて買うのがおすすめ

おすすめ7金:少額をコツコツ買い続けよう

これまでご紹介してきた預金や債券、投資信託やETFなど、金融商品と言われるものはほとんどすべて「誰かへの信用によって成り立っている商品」です。例えば預金なら銀行への信用、国債なら国、株などはもちろん発行する会社になります。

しかし、金はどうでしょうか。金には量に限りがあるため、世界中のほとんどすべての人が価値があるものと知っており、誰かに価値を保証してもらう必要もありません。これほど確実な資産はなく、不況になっても価値が変わらないどころか、価格が上がる傾向にあります。

ただし、利子がついたり配当をもらえたりすることはないので、金を持っているだけでメリットはありません。なので、あくまでもしもの時のために、純金積立などを利用して月々数千円程度でもいいので少しずつ買い続けるようにしましょう。
 

【金のポイント】
・誰でも価値を知っている安全度No.1の金融商品
・利子や配当はもらえない
・万が一の時のための資産として検討すべき

 

資産運用に期待しすぎないことも大切

資産運用というと、お金が10倍や100倍に増えることを期待する方もいますが、現実にはそんなことは滅多に起こりませんし、大きな利益を狙えば狙うほど損失も大きくなるものです。今回は比較的安全で手数料が低いものをご紹介しているので、これらを中心にまずは堅実に資産運用を始めてみてください。
 
文・
肩書・ライツワードFP事務所代表/ファイナンシャルプランナー
筑波大学経営・政策科学研究科でファイナンスを学ぶ。20代の時1年間滞在したオーストラリアで、収入は少ないながら楽しく暮らす現地の人の生活に感銘を受け、日本にも同様の生活スタイルを広めたいという想いから、 帰国後AFPを取得しライツワードFP事務所を設立。家計改善と生活の質の両立を目指し、無理のない節約やお金のかからない趣味の提案などを行っている。


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