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2019/12/20

つみたてNISAで買うべきなのはETF?投資信託?

(写真=William Potter/Shutterstock.com)
(写真=William Potter/Shutterstock.com)
「つみたてNISA」は投資信託にお金を少しずつ積み立てていく制度です。対象は低コストの投資信託に限定されていますが、「ETF」というちょっと変わった投資信託も対象になっています。

今回は、「ETFってなに?」「普通の投資信託とどっちがお得なの?」という疑問をもつ方のために、ETFの特徴と、つみたてNISAに向いているのはどちらかご説明します。

ETFと投資信託の違い

(写真=PIXTA)

「上場」か「非上場」か

ETFは証券取引所に上場している投資信託です。銀行では取引できませんが、証券会社ならどこでも取引することができます。リアルタイムで取引がなされるので、同じ日の取引でも価格が安くも高くもなります。

通常の投資信託は非上場で各金融機関が取り扱うものしか取引ができません。申し込みは店頭やホームページで行います。価格も1日に1つの値段しか付きませんから、違う時間の注文だとしても同じ日であればすべて同じ価格で取引されることになります。

掛かるコストの違い

投資信託は保有する間に「信託報酬」というコストが掛かります。信託報酬は、運用を指示する「運用会社」、お金を預かる「信託銀行」、投資信託を販売する「販売会社」の3社に支払うものです。一方、ETFは取引所に上場しているため、特定の販売会社がありません。販売会社に支払う報酬がないので信託報酬が安い傾向にあります。

つみたてNISAの対象ETFは?

(写真=gopixa/Shutterstock.com)
 
投資地域 対象指数 ETFの名前
日本 TOPIX ダイワ上場投信-トピックス
日経平均 ダイワ上場投信-日経225
JPX400 ダイワ上場投信-JPX日経400
海外 S&P500(アメリカ株式) 上場インデックスファンド米国株式
MSCIコクサイ
(日本を除く先進国株式)
上場インデックスファンド
海外先進国株式
MSCIエマージング
(新興国株式)
上場インデックスファンド
海外新興国株式
MSCI  AWCI ex JAPAN
(日本を除く全世界株式)
上場インデックスファンド
世界株式 除く日本

つみたてNISAはすべての投資信託が買えるわけではなく、対象は上記の7本に限定されています。

日本の株式に連動するものは3本あります。連動する指数はそれぞれ、東証1部に上場しているすべてで構成された「TOPIX(トピックス)」、大企業225社で構成された「日経平均」、グローバルな投資基準を満たした400社で構成された「JPX400」です。

海外の株式に連動するものは4本あり、アメリカ株式「S&P500」以外の3本は複数の国の株式に投資するものです。先進国だけに投資するのが「MSCIコクサイ」、新興国だけに投資する「MSCIエマージング」、先進国にも新興国にも投資する「MSCIAWCI」です。

つみたてNISAではETFを選択しない方がよい?

(写真=PIXTA)

つみたてNISAとの相性を考えると、ETFよりも投資信託の方が有利に働く可能性があります。つみたてNISAでETFを始める時のデメリットも押さえておきましょう。

買いと売りに手数料が掛かる

つみたてNISAで買える通常の投資信託は、すべて手数料無料で買えるノーロード投資信託です。通常の投資信託は「信託財産留保額」という解約コストが設定されていない限り売却も無料です。

しかし、ETFの場合は、買うときも売るときも手数料が掛かってしまいます。

複利効果が薄れる

通常の投資信託は、投資信託が保有する株式で利益が出た場合は自動的に再投資してくれます。複利効果で効率的な運用が期待できるのですが、ETFの場合は利益をすべて分配金として排出してしまいます。

受け取った分配金を自分で再投資すればよいのですが、ETFは1円単位で売買できませんので再投資できない金額がでる可能性があります。複利効果を完全に活かすことは難しいでしょう。

投資信託の方が、保有コストが安い場合も

ETFのメリットであった保有コストの安さですが、つみたてNISAの場合はそう際立ったメリットとはいえません。通常の投資信託でも十分コストが安いものがあり、つみたてNISAはそういった銘柄に限定されているためです。保有コストについては、次の章で詳しく比較してみましょう。

ETFと投資信託の保有コスト比較

投資信託 対象指数 ETF
0.154%
(eMAXIS Slim国内株式)
TOPIX 0.121%
0.154%
(iFree日経225インデックス)
日経平均 0.176%
0.2145%
(ニッセイJPX日経400)
JPX400 0.198%
0.0968%
(eMAXIS Slim米国株式)
S&P500
(アメリカ株式)
0.165%
0.10989%
(ニッセイ外国株式)
MSCIコクサイ
(日本を除く先進国株式)
0.264%
0.2079%
(eMAXIS Slim新興国株式)
MSCIエマージング
(新興国株式)
0.264%
0.1144%
(eMAXIS Slim全世界株式)
MSCI AWCI ex JAPAN
(日本を除く全世界株式)
0.264%

つみたてNISA対象のETFと同じ指数に連動する通常の投資信託(インデックスファンド)を比較してみると、そう大差ないことがわかります。中には通常の投資信託の方が安いコストのものもありますね。

ETFは売買の手数料が掛かることを考えれば、コスト面から考えれば通常の投資信託でつみたてNISAを利用した方がよさそうです。

つみたてNISAはETF以外の投資信託が最適

ETFには保有コストが安いという特徴がありますが、つみたてNISAに限ると通常の投資信託でも十分安いコストで運用することができます。販売手数料もすべて無料ですから、つみたてNISAは通常の投資信託で検討することをおすすめします。

文・若山卓也(ファイナンシャルプランナー)

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